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就活用とビジネス用スーツの色について(男)

noname#29140の回答

noname#29140
noname#29140
回答No.5

ニューヨークから失礼します。 洋服は西洋、すなわち欧米の歴史と文化によって育まれてきた価値観によって生まれてきたものであり、本来 基本として その背景を理解していなければ、特に社会的な階級を表向き存在しないものとしている日本においては、”正しい着こなし”などは死ぬまでおぼつくことはありません。 日本独自の文化や価値観によって解釈された、また、からめとられた、世界から見ればとても独特というか、ローカルな着こなしとなっているのが日本の現状なのです。特に今 日本で人気のあるピタピタにフィットした服は ヨーロッパでは昔からゲイかチンピラの着る服と相場は決まっており、海外において日本人のビジネスマンのそうしたスーツ姿を見かけることは、正直言って欧米において何も知らない日本人がそうした服を着用しているのを見かけるのは悲しいものがあります。  スピルバーグの”Sayuri”‘と言う、日本の芸者を描いた映画が話題となりましたが、その中で描かれた日本人の着物姿など、日本では”あれは違う、日本人はあんな着方はしない...”などいった批判の声が随分と上がりましたが、今の日本人のスーツ姿を欧米の有識者たちが見れば、そっくりそのまま”あれは違う...それは違う..."言い返されるのがオチでしょう。 日本という国は、この21世紀においても、基本的な価値観は”村社会”にあって、一体何が正しいのかは、歴史的道徳的規範によるものばかりではなく、村の誰が決めたのかはまったく知らないが、村の中で正しい、とされている(つまりそれがはっきりすると何か問題があった時に責任の所在がはっきりしてしまうために、あえてはっきりさせない。)”村の掟”こそが ことの善悪を決める規範の全てであって、この基準については素人考えでまったく構わないのだが、代わりに”村人の総意”として決定されたものでなければならないのです。 実は、日本の、特に戦後の服飾事情についてもまったくその通りであって、日本で服を商売にしている人たちのほとんどは、英語やイタリア語などがしゃべれたり書けたりするわけでもなく(私はどちらの言葉もOKですが)従って原書を読んで内容を理解出来ることもはずもなく、ただ雑誌などの写真だけを見て、”これはカッコいい。”とか、 ”日本で売れる、売れない”など、まったくの個人的感覚、感性だけでものごとの判断をしてきたし、また、今でもしているのが関の山なのです。 ピタピタの日本式な妙ちくりんなスーツはその代表と言えるのではないでしょうか。  まず、ケチのつけはじめとして、就職活動用だけのスーツを上げますが、元々そんなものあるべきはずのものではなく、本来は自分にとって、自分がもっとも気に入っているし愛用している、そしてもっとも自分を良く見せることの出来る、普遍的なデザインのスーツであればそれで事足りるわけで、何もそのためだけに購入するのはナンセンスだし、就職後であっても当然堂々と着れるべきものであるのが筋のはずです。 スーツとは、西洋においては、本来”個”をよりよく見せるものであって、就職活動をしている”集団”に共通した服装を強いる、また社会がそれを要求して当たり前と信じて疑わない社会も、はっきり言っておかしい。ひとつ誤れば、日本もまた北朝鮮のような社会になりかねない(現に戦前の日本は、欧米から見れば北朝鮮どころの騒ぎではない危険性をはらんだ国と見られていたのです。)また、結婚式やお葬式に同じ黒の服を着て何も感じないというのは欧米から見れば理解出来ない無神経さです。あなたは親しい友人の結婚式、人生の門出にあたって、いくらみんながそうしている、といっても葬式に着ていった黒の服を着ていく気持ちになれますか? またその逆、結婚式に着た服を葬式に着るのも死者に対して非礼となるのではないか、そう思いませんか。  さて、チャコールグレー。 チャコールは炭のことですね。 つまり炭のような濃さ、黒さのグレーということで、ダークグレーという、より一般的なものの言い方に比べるとよりスペシフィックな色調を示した言葉です。これは生地を染色する、または織るメーカーが、自社の商品によりアイデンティテイを表現するために、多くの独特の言い回しをしてきた、その一つであって、それが一般にも浸透した、というだけであって、特にこれと決まった色調がある話ではなく、まったく気にする必要はありません。 極端なことを言えば自分の好きな色をどう表現しようと、それはあなたの自由です。  但し、過去に遡ってみれば、ほとんどが天然の染料頼みであった19世紀の欧州では羊毛をまっ黒に染めるのはほぼ不可能(現在でもほぼ不可能には変わりないのですが)であって、その中でもっとも黒に近いグレーを”オックスフォードグレー”と称したことはあります。  黒のスーツが冠婚葬祭専門というのは、これも世界で日本だけのこと であって、例えばドイツなどでは昔から、イブニングにビジネスディナーなど社交用のおしゃれ着スーツとして着られることはあるのですが、日本の”村のオキテ”では冠婚葬祭専門となっているので、もしあなたの入られる会社が保守的な会社であるのならば、いきなり着用するのは避けた方が無難でしょう。しばらく日本的に、まわりの様子を窺った上で、”黒のスーツを着ている人が結構いるな”と思えば取り入れればよいでしょう。また注意すべきなのは、あまり安い黒のスーツを買わないことです。濃い色であればあるほど、素材の良し悪しがあからさまとなります。生地も礼服のようなのっぺりしたものではなく、表面にニュアンスのある、表情豊かな生地を選ぶことも肝心です。  ちなみに、欧米では昼間の仕事用のスーツはグレーが基本です。それも当然 夏冬にかかわらずダーク系が基本です。黒と白、そしてそれをミックスして生まれるグレーは、モノトーンと呼ばれ、”色”ではないのです。欧米人がグレーのスーツにしばしば茶系の靴、鞄を合わせるのは、モノトーンのグレーにモノトーンの黒を合わせることを良しとしない人たちが多いのと、もともと狩猟民族である彼らは、皮本来の色である茶系に愛着を持っていることなどが上げられます。  対してネイビーは、特にヨーロッパ大陸においては どちらかと言えば午後遅い時間帯から夕方、夜に着られる色であって、(階級の低いアメリカ人は、日本人と同様に昼間から着ている人も多いですが。もっともそれしか持っていないというのが大きな理由です。)中でもミッドナイト、またはミッドナイトブルーなどと言われる色は、夜の社交に今でももっともエレガントな色として着用されることの多いものです。 先ほど羊毛を黒に染めるのはほぼ不可能と書きましたが、現代でも黒は 染料のPHの具合で赤系と青系の黒に分けれ、古くなればなるほど 前者は夜の灯りの下では 茶がかって見え、後者は緑がかって見えるようになるのです。心ある人たちは 昔からそれをいやがり、それで人気が出てきたのがミッドナイト、ミッドナイトブルーというわけです。 この色は、ブルーを極限まで黒に近づけていったもので、蛍光灯など、夜の灯りの下では黒よりも黒く見えるのです。  私のアドバイス、とりあえずの結論としては、仕事用にはグレー系の濃い目のものを中心に揃え、紺については、生地や縫製のよりグレードの高いものにして、いざという時に着れるものとすることもひとつの考え方です。 特にグレーの無地は、色のトーン別に揃え、スラックスもスペアを用意しておくと色々と便利です。例えば、モノトーンなので、シャツやネクタイで合わないものはほとんどありませんし、また出張の時などにも便利です。なぜならグレーの無地のスラックスは、ほとんどの色のジャケットにビジネスカジュアル用としてコーディネートが可能だからです。スーツの柄自体にあまり存在感があると、何かの理由で 二日続けて同じスーツを着るはめとなった時、回りにはより目立ちやすいものがあります。シャツやネクタイのコーディネートもどうしても偏ったものとなりがちで、 こうしたスーツには、ベーシックなスーツが増えてから、揃ってから手を出すのが無難です。白とかベージュとか 茶などのスーツは、プライベート用であって、ビジネススーツにはなりえませんので、自分用のおしゃれ着として以外は、購入を考える必要はありません。  欧米においては、5,6歳の頃からパーティーやら、教会へ行くやらで、何かというとスーツやタキシードを着ており、大学を卒業するまでにはかなりの場数を踏んでいるわけですが、日本ではいきなり大学生の卒業間際で いやおうなしにスーツを着させられることになる。しかも まともな正しい服飾の知識を持った人もおらず、特に会社の人事部の服飾知識のレベルは最低です。日本は”美しい国”を目指しているそうですが、そうであるのならば、世界的に見ても”西洋の文化である洋服を西洋の人が見ても美しいと思える着こなしをする日本人がもっと増えてしかるべき”、と思います。その暁には 西洋人とのコミュニケーションが達者な日本人が確実に増えていることでしょう。

noname#58917
質問者

お礼

かなり専門的にかいてくださって感謝しています。グレー系やネイビーからそろえていきたいです。ありがとうございました。

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