解決済みの質問
剛体の重心周りにおける回転運動のシミュレーションにおいて、無重力空間で自由な回転運動を試してみるというシミュレーションがありました。
そこで疑問に思ったことなのですが
質問1 シミュレーション時、「剛体は固定した回転軸を持たず複雑な回転運動を行う」とあるのですがこれはどのような理由からでしょうか?
※例えば円錐、立方体、球体などの形状で変化はあるのでしょうか?
質問2 もし固定した回転軸を持たない時、実際の剛体の回転をシミュレートする場合、回転軸周りの運動を考えても正確にシミュレートしたことにはならないのでしょうか?
以上の二点が質問です。お分かりになられる方がいらしたらよろしくお願いします。
投稿日時 - 2006-08-07 23:43:56
毛利さんとペンチの話ばかりしていて、まだ、ご質問には答えていませんでした。#5でも述べたように、角運動量は空間に対して固定され、その方向や大きさは変化しません。しかし、角速度ベクトルは角運動量ベクトルの周りを回転しますので方向が変化します。このようなことを、正確に言うならば、慣性テンソルから、慣性楕円体というものを導きます。これは剛体(ペンチなど)に固定された、仮想的な楕円体です。剛体の代わりに、この楕円体が回転しているのだと思えばよいのです。この楕円体が運動量ベクトルに垂直な不変平面という、仮想平面に接し、この平面上を滑ることなく回転しながら転がっているのだと考えることができます。このとき、楕円体の中心と接点を結ぶ線が回転軸に相当します。この回転軸は物体に固定されずに動きます。動いた軌跡は錐面を形成しますが、これをpolhode cone といいます。また、接点が楕円体に描く曲線をpolhodeといいます。このことを、ペンチを例にして考えれば良いのではないでしょうか。この場合には、polhodeが楕円体を大きく一周しているのを確認できるのではないかと思います。だから、ペンチがひっくり返ったとき、ペンチの回転の左右が逆転するのです。
実際問題として、ペンチから、慣性楕円体を導くのは難しいかも知れません。楕円体にならないかも知れません。しかし、円錐、立方体などの対称性のよい剛体は楕円体にすることができると思います。
質問1,質問2については以上のような回答で良いのではないでしょうか。要はpolhodeによって、シミュレートすればよいのです。
投稿日時 - 2006-08-09 23:13:22
お礼
詳しい回答ありがとうございます。
大変詳しく書いていただけたので、ペンチとまではいかなくても球体あたりからがんばってみようかと思います。本当にありがとうございました。
投稿日時 - 2006-08-10 12:19:57
2人が「このQ&Aが役に立った」と投票しています
ベストアンサー以外の回答(5件中 1~5件目)
宇宙飛行士の毛利衛さんがスペースシャトル内で、ペンチを回転させる実験をしましたね。下記のサイトでペンチの動きをみると、複雑な動きをしています。しかし、よく観察すると、重心(柄と刃の中間点よりも、刃の方に近い部分)をとおる軸に対する回転は変化していません。(定期的に、柄の部分と刃の部分がひっくり返りますが、ひっくり返った前後で、回転の向きは変化していません。)このような剛体に対しては慣性テンソルを求め、回転を論じます。慣性テンソルを対角化することにより、慣性主軸の方向を決定します。また、これは、コマの歳差運動とも違います。歳差運動は外力が働く場合の運動です。この運動について、勝手な解釈をさせていただくと、(たぶん間違っているでしょうが)この場合の回転は、重心を通り刃と柄方向を軸とする回転(これが、ペンチがくるくる回ることの原因になっています)と、それに直角な方向の回転(これがペンチをひっくり返します)の合成になっているのではないかと思います。なぜ、ひっくり返るのかは定性的に理解できます。まず、ペンチはくるくる回転していますね。そのとき、ペンチの形を見れば分かるように、柄の部分は、刃の部分より遠心力が大きいと予想させます。したがって、柄は回転軸から遠ざかろうをします。その結果、ペンチは回転軸に対して傾きます。傾くと、回転半径が大きくなりますから、さらに遠心力が強くなり、より強く、ペンチが傾くことになります。90度ペンチが傾けば、惰性で、勢いあまったペンチは90度以上の回転をし、安定な、180度回転したところで、くるくる回り続けます。以上のことの繰り返えしがペンチの運動ではないかと思います。勝手な解釈ですので、間違っているかもしれませんが。
参考URL:http://www.torikyo.ed.jp/rika/mouri%20san%20utyuu%20jikken/album00001.htm
投稿日時 - 2006-08-09 16:16:28