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ゲーデルの不完全性定理
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その「不完全」という意味は日常会話などで 使われる意味での「不完全」とは違います。 数学基礎論においては、完全性とは、ある公理系が 与えられたときその公理系において全ての恒真命題が 証明可能であることを言います。また、証明可能とは 公理から有限の手順で結論が導かれることを言います。 この意味での完全性から転じて、不完全性とは、ちょっと アバウトな言い方ですが、真ではあるが公理から 導けない命題が存在することを言います。 ゲーデルの不完全性定理は、再び厳密さに欠ける アバウトな言い方ですが、矛盾のない体系には証明 できない命題が存在することを示しています。 つまり、不完全性定理は数学になにか瑕疵があることを 意味しているわけではありません。 数学の分野もかなり現代では裾野が広いですが、 それだけ未解決問題も多くあります。ゲーデルの 不完全性定理によって数学基礎論ではある種の決着 がついたのかもしれませんが、まだまだ多く残る 未解決問題に手をつけることにより発展の余地は 多く、未踏の地平は広大です。
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- proto
- ベストアンサー率47% (366/775)
不完全性定理によれば、少なくとも自然数論を含む体系には真偽の決定が不可能な命題が存在するそうですが、 公理について考えると、そもそも公理は真偽を考えず自明と見なすもので、その公理系の中では証明できません。 なのでたとえば、『異なる二点が与えられたときそれらを通る直線がただ一つ引ける』なんていうのも、ある範囲内では真偽の決定ができません。 それでも、その命題は当然成り立つと仮定するところから初めて、数学はすばらしい成果を残しています。 なんなら決定不可能な命題も公理に追加してしまえば先に進むこともできます。 不完全性定理は有限個の公理ではすべての命題を捉えきれないことを示していますが、 それでも、その限られた捉えられる命題にはすばらしいものが数多く存在するようです。
お礼
奥が深いですね。回答ありがとうございました。
- shoon
- ベストアンサー率25% (5/20)
不完全であると言うのは真偽の判定ができない命題が数学という論理系の中に存在する、と言う意味で完全ではないのです つまり互いに矛盾する問題、解けない問題が存在する、ということですね これは数学の限界が存在するか否か、っていう問題です ゲーデルはその答えとして“限界は存在する”ということを示したわけです 決して全ての問題に決着がついた、と言ってるわけではありません 従って未知の問題に挑戦する意味はあるのではないでしょうか?
お礼
そうですね。回答ありがとうございました。
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お礼
確かにそうですね。ありがとうございました。