ジョン・ダウランドの曲の作詞者

質問

こんにちは。
先日ジョン・ダウランドのアルバム『暗闇にひそむ歌』(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FHPV/qid=1127823198/sr=1-5/ref=sr_1_2_5/249-5321208-9895567)を購入しました。
曲もさることながら、歌詞も大変気に入ったのですが、これらの曲を作詞したのは誰なのでしょうか？
ダウランドの時代の名もなき詩人…とかでしょうか。
ダウランド自身は自分の曲にこのような歌詞がつけられたということを知っていたのでしょうか。
クラシックに詳しくないのでわかりません。
どなたかご存知でしたらお教えいただけないでしょうか。
よろしくお願い致します。

回答No.3

d-drop · ベストアンサー

ふたたびこんばんは。＃２です。

　お勧めのダウランド、ということで、いくつか。

　まず、前の回答にもあった『悲しみよ、とどまれ』<歌：波多野睦美　リュート：つのだたかし〉ですね。

　リュートとメゾソプラノのデュオ。波多野さんも、つのださんも、曲の解釈を大事にする人で、心のこもったデュエットをきかせてくれます。リュートは、とても繊細な楽器で、弾く人によって音色がまったくちがうのですが、つのださんは、私がいちばん好きな人。あたたかくて、品があって……。波多野さんも、澄んだ、それで温もりのある歌声です。

　リュートのソロなら、Paul O'Dette（ポール・オデット）というひとが、ＣＤ１枚「Dowland Musicke For the Lute」と、５枚組みの「ダウランド：リュート作品全集」をだしてます。
　また、Jakob Lidberg（ヤコブ・リンドベルイ）も、４枚組「John Dowland The Complete Solo Lute Music」をだしてます。

　あと、今手元にないので、詳しい情報はわかりませんが、いろいろな演奏者による、１枚版「ダウランド：リュート作品集」もあります（ヤコブもはいってます）。

　私は、ヤコブの方が好きですが、これは好みですので、聞き比べてみてください。

　調べれば、もっとあると思うんですが、とりあえずいまもっている情報のみにて、失礼します。

お礼

こんばんは。
ありがとうございました！
ほんとうに色々と参考になりました。
日本人の方のＣＤもよさそうですね…。
今度買ってみたいと思います。
１枚盤の作品集もいろいろな演奏者によるものだということで、おもしろそうですね。

今後もダウランドの音楽は聴いていきたいと思っています。

ありがとうございました！！

回答No.2

d-drop

こんばんは。

　手元の資料（ＣＤ『悲しみよ、とどまれ』<歌：波多野睦美　リュート：つのだたかし〉のライナーノート、金沢正剛筆）によりますと、ダウランドは確かに生前に４冊の歌曲集を出版しています。
　ただ、それとほぼ同数のリュート独奏曲も書いておりまして、歌曲が先か、リュート曲が先か、わからないものが多いんだそうな。
　例えば、No.1の方も挙げておられた、ダウランドといえばこの曲、という『涙のパヴァ―ヌ』(『ラクリメ』ともいう)は、リュート曲としての名で、歌曲としては『流れよ、わが涙（Flow My Tears）』という名になります。
　やっぱり有名なリュート曲『エセックス伯のガリアード』は、歌曲としては『彼女はいいわけできようか？（Can She Excuse My Wrongs?）』になります。

　だから、詞が先、とはかならずしもいえないらしいです。

　じゃあ、本題の、詞の作者ですが、手元の資料でわかるのは、『愚かなミツバチがことばを話せた時（It was a Time when Silly Bees）』は、エセックス伯ロバート・デヴェルーという人。エリザベス女王の恋人といわれているそうな。あと、『さようなら、薄情な人よ（Farewell Unkind!）』は、同時代人シェークスピアの『ヴェニスの商人』の劇中歌として作られたという説もあるそうです。とすると、詞は、ひょっとして、シェークスピアの可能性も……なんて考えてしまいました。

　このＣＤは、ダウランドの歌曲のベスト版みたいな構成になっています。そのなかでも、はっきりわかるのが１曲という（それも伝説）……。
　もっとも、ダウランドだって、民謡のメロディを、たくみに自分の曲のなかに織り込んだりしています。ダウランドじゃないけど、同じ曲に、歌詞がいくつもついてるなんていうのは、結構ありますしね。
　日本の『梁塵秘抄』や『閑吟集』に入ってる詞みたいに、作者もわからない詞が流布していて、それにいろんな曲がついたりしながら、伝わったもかもしれませんね。
　たまたまダウランドは、リュートという、上流階級に親しまれた楽器の名手だったから名が残っただけで、名も無い作曲家が、やはり名もない詩人が作った詞に曲を乗せて、歌っていた、というのが実態じゃないか、と思います。
　なお、No.1さんの挙げられた人名、私も非常に参考になりました。ジョン・ダンがいるとは！　だって、この人、瞑想詩人として、とても有名な人だから。あと、トーマス・カンピアンは、彼自身もリュートや作曲をよくしたそうですね。『岸辺に向かう老船のように』という、とても美しい小品を残してます（つのだたかしさんの『時どき静かに』というＣＤできけます）。
　なんだか、回答の部分がちょっとしかなくてすいません。リュートが好きで、ダウランドが好きなので、つい書きこんじゃいました。

　ご参考までに。

お礼

こんにちは～！
ありがとうございました！！
大変よくわかりました（＾＾
『流れよ、わが涙』の曲のタイトルが違うのは謎だったのですが、今回d-dropさんのご回答でよくわかりました。
歌曲としてかリュートの独奏曲としてか、によって違うんですね～。

歌詞はとても幅広いところからきているのですねー。
作者不詳…というのも、逆にロマンチックかも…。

ダウランドの曲がとても心地よかったので、彼の他のＣＤも買おうかと思っています。
ブライアン・アサワというカウンターテナーの方が歌っていらっしゃるダウランド集のＣＤもいいかな～と思っています。
ダウランドのＣＤで何かおすすめのものはありますでしょうか？
１２００円くらいでダウランドのリュート集も出ているようなんですが…

回答No.1

pastorale

涙のパヴァーヌは私も大好きですね。
手元の音楽辞典をひもとくと、
作詞者が出ているものは

　この世に住む民は皆　　　ウィリアム・ケス
　流れよ、わが涙　　　　　　ダウランド自身?
　 わが嘆き　　　　　　　　　　トーマス・カンピアン
　ヘンリー・ノエルの哀歌　ソロモンの雅歌・詩篇より
　君よ待てしばし　　　　　　ジョン・ダン(この人は"誰がために鐘は鳴る"の作者)
　ロビン　　　　　　　　　　ハムレットの中で歌われる曲

そのほかは作者不詳ですね。著作権などない時代ですし、吟遊詩人などによって広まった古謡ではないでしょうか。シェークスピアの詩も当時のはやり歌だったりします。
ダウランドは生前に歌曲集を出版してますので、あとから歌詞がつけられたのではなく、詩が先にあったのだと思います。

お礼

わ～～～ありがとうございますぅ！！
おかげさまでとてもすっきりしました。
ダウランドの曲は、曲自体も素晴らしいんですが、詩がとても曲にあっていて、その哀愁漂う雰囲気が気に入っています。

詩が先にあったということは、ダウランド自身もちゃんと詩を把握していたということですよね。

ご親切にどうもありがとうございました。