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「安かろう悪かろう」の「う」

「安かろう悪かろう」という言葉がありますよね。 私の持っている辞書では 「値段が安ければそれ相応に品質も悪いこと。また、それを当然とするような考え方。」 と書いてありました。 私の中学校時代の国文法の教科書に従うと、 (この言葉が例としてのっていたわけではないですけど) 「安かろ」「悪かろ」が形容詞の未然形で、「う」は助動詞ということになるようです。 問題は、二つある「う」の意味です。 上記の教科書には、助動詞の「う」について、次のように書いてあります。 ――――ここから引用―――――― 助動詞「う」「よう」は、(1)話し手が他を推量する意味を表したり、(2)話し手の意志を表したりする。 (1) あすは よい 天気に なろう。     幕が きって 落とされようと いう ときで あった。 (2) この 家の 中に はいって みよう。 そして、 一曲 ひいて やろう。 ―――引用おわり――― 「安かろう悪かろう」の「う」は、上記の(1)(2)のいずれでしょうか。それ以外の意味でしょうか。 二つある「う」は同じ意味でしょうか。 「安かろう悪かろう」とは語源的にいうと、 「安いだろう。悪いだろう」 という意味でしょうか。 なぜ、それが「安ければそれ相応に品質も悪い」という意味なのでしょうか。 「安かろう悪かろう」の「う」と同じ意味の「う」の例文(回答する方の創作可)はありませんか?

noname#1065
noname#1065

みんなの回答

  • usagisan
  • ベストアンサー率71% (105/146)
回答No.4

 小学館の「故事ことわざの辞典」には「高かろう良かろう、安かろう悪かろう」の用例として、「~とは、やぼの時代のたとへにて」があげてあり、出典は「滑・風来六々部集‐飛花落葉」とされています。「滑」は江戸時代の滑稽本のことでしょうね。  意味については同じく 「(略)安い物は粗悪であろうと思うのが人の常」云々と説明がありますので、「この品物は安い(高い)だろう、〔したがって〕品質が悪い(良い)だろう」と、やはり「う」は推量と取るのがよいと思います。  「う」が当然・適当のニュアンスで用いられている例としては、(小学館、国語大辞典)  「あろう事か」   (「あってよいことか」の意から)とんでもないことだ」(「神霊矢口渡」に用例あり)  「あろうろう事かあるまい事か」    (1)「(「あってよい事か、いけない事か」の意から)とんでもないことだ。」    (2)(「ありそうなことか、なさそうなことか」の意から)まったく不思議なことだ。 があげられると思います。(後者の場合は(1))  

noname#1065
質問者

補足

とても詳しくありがとうございました。 なるほど、「高かろう良かろう」が前に付く言い方もあるのですね。 江戸時代からあることは間違いないですね。 > 意味については同じく 「(略)安い物は粗悪であろうと思うのが人の常」云々と説明がありますので、「この品物は安い(高い)だろう、〔したがって〕品質が悪い(良い)だろう」と、やはり「う」は推量と取るのがよいと思います。 「安かろう悪かろう」の「悪かろう」の部分が、「品質が悪いだろう」という推量なのは素直に理解できるのです。 不思議なのは「安かろう」という部分が推量なのはなぜなのか、です。 わたしは、店に買い物に行ったら、品物一つ一つに値札が付いているような様子を想像してしまいます。 そうしたら、品物の値段は明らかなので、「安いだろう」という推量である必要性がないと思います。 品物に値札はなくて、店員に値段を聞く前の状態を考えればよいのでしょうか。 「『この』品物」という表現は、品物が近くにある場合の表現です。 私が#1の補足で書いた「遠くで推量する」というのはあたっていないことになりますね。 (当然・適当の「う」についても書かれていますが、 当然・適当の「う」もあるということで、「安かろう悪かろう」の「う」は推量というご回答ですね。とても参考になりました。 )

  • songbook
  • ベストアンサー率36% (334/910)
回答No.3

ごていねいなお返事、ありがとうございました。 ご指摘のとおり、別にこの言葉自体が戦後の復興期に生まれた、ということではないと思います。 とはいえ、この言葉が広く言われるようになったのはこの時期であったはずです。 確認しておきたいのは、「安かろう悪かろう」は、消費者視点からの、の知恵としての言葉であるということですね。そう考えると、やはり推量でしょうなあ。

noname#1065
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。

noname#2543
noname#2543
回答No.2

推量ですかねぇ。 「そりゃ、安いでしょう(悪いんだから)。そりゃ、悪いでしょう(安いんだから)」という気分です。 助動詞「う」は、推量の助動詞「む」の変化したものですから「適当」の雰囲気も有るのかもしれません。 少し強く言うと、「安くて当然だ(悪いんだから)。悪くて当然だ(安いんだから)」という感じです。 助動詞「む」には「仮定」の意味もありますから、「安いのなら(仮定)、悪いだろう(推量)」ともできそうですが無理でしょう。 というのも、「安かろう悪かろう」という表現は江戸時代くらいあるのですが、江戸時代には元の「む」の雰囲気は殆ど忘れられてしまったからです。

noname#1065
質問者

お礼

補足の訂正  例えば江戸時代のなんという作品にこの作品が登場するか、 ⇒例えば江戸時代のなんという作品にこの言葉が登場するか

noname#1065
質問者

補足

>「そりゃ、安いでしょう(悪いんだから)。そりゃ、悪いでしょう(安いんだから)」 「悪いの『だから』安いでしょう。」「安いの『だから』悪いでしょう。」 という推量だということは、 論理的思考がそこには存在しているように思われます。 そして、「『悪い』のだから安いでしょう。」の「悪い」自体には推量の助動詞はついていないので、「悪いのだから安いでしょう。」と言った人(思った?)は、「悪い」ということを目の前で起きている(起きたこと、あるいは経験したこと)として捕らえている可能性が高いです。 同じく、「『安い』のだから悪いでしょう。」の「安い」自体には推量の助動詞はついていないので、「安いのだから悪いでしょう。」と言った人(思った?)は、「安い」ということを目の前で起きている(起きたこと、あるいは経験したこと)として捕らえている可能性が高いです。 「悪いのだから安いでしょう。」と「安いのだから悪いでしょう。」の二つの思考は別のものですので、この二つは別人が発したか、あるいは別の商品について述べたものである可能性が高そうです。 ********************* >助動詞「う」は、推量の助動詞「む」の変化したものですから「適当」の雰囲気も有るのかもしれません。 >少し強く言うと、「安くて当然だ(悪いんだから)。悪くて当然だ(安いんだから)」という感じです。 このご意見ですと、私は「当然」「適当」の意味の「う」の例文を知りたくなります。 いや、むしろ、ご意見としては、「安からむ悪からむ」という表現がすでにあり、それが「安かろう悪かろう」に変化したということでしょうか。 *********************** >「安かろう悪かろう」という表現は江戸時代くらいあるのですが そうなんですか。とてもためになります。 例えば江戸時代のなんという作品にこの作品が登場するか、 お教えいただくと幸いです。 (念のために言うと、私は何かの研究に使うわけではありません。ご存知でなければそれでも結構です。)

  • songbook
  • ベストアンサー率36% (334/910)
回答No.1

私もかつてこの言葉には違和感を感じておりました。 「多かろうが少なかろうが」「若かろうが若くなかろうが」などで使われる「かろ」という形容詞未然形に、推量を表す「う」がくっついた形はよく見かけるので、質問にある「安かろう悪かろう」もその仲間と考えられます。 どういうことかというと、これ、もともとは戦後、復興期の日本が大量生産を始めた頃、まだ技術が高くなかったがゆえに、「安いけども、製品に信頼のおけない日本製品」という意味で、日本の工業製品についての、海外での評判を一言で表した言葉だったと聞きます。 「日本の製品?そりゃあ安いでしょう。そして、悪いでしょう。」という、批判とも受け取られる評判が、世界中に一時期あったことは事実です。それを乗り越え、今日の日本の地位があります。 が、かつて私が考えていた解釈は、「その戦後の時期の、生産者である日本人の心意気と、それを受け取る消費者の感想」として「安かろう悪かろう」という言葉があるものだと思っておりました。 この場合、『安かろう』は(2)話し手の意志であり、『悪かろう』は、(1)推量です。 どういうことかというと、「生産者の意志、安くしよう」「消費者の推量、悪いだろう」という解釈です。 でも、辞書にはそういう解釈はないようですので。

noname#1065
質問者

補足

ご回答ありがとうございます。 >が、かつて私が考えていた解釈は …… >この場合、『安かろう』は(2)話し手の意志であり、『悪かろう』は、(1)推量です。 >どういうことかというと、「生産者の意志、安くしよう」「消費者の推量、悪いだろう」という解釈です。 >でも、辞書にはそういう解釈はないようですので。 うーん、解釈としてなるほどとは思うんですが、お考えのとおり、やはり辞書の解釈とは ずれがあるようです。 >「日本の製品?そりゃあ安いでしょう。そして、悪いでしょう。」 まあ、そういうことなんでしょうかねえ。(「安かろう悪かろう」という言葉が出来たときに「日本の製品?」と言ったかどうかはおいておくとして。)  この意味合いですと、「安かろう悪かろう」という言葉を発した人は、商品を買う側の人間ですよね。 そして、ろくに商品を見ないで「値段は安いだろう。品質は悪いだろう」と遠くで勝手に推量するような感じですね。(はじめからその商品を買う気はないので、商品を見る気もないような感じ。) すみません。ちょっと確認させていただきますが、 「この言葉は戦後の復興期に出来た。」というご意見でしょうか。 (それとも、そこまではおっしゃっていませんか?) >日本の工業製品についての、海外での評判を一言で表した言葉だったと聞きます。 そうだとすると、海外での評判というものが外国にあって、その外国語の翻訳だと考えるのが自然ですよね。 書き込み:11月10日22時40分ころ

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