• ベストアンサー

日銀の当座預金残高を増やす手段と目的について

日銀が今年3月に操作目標を金利から日銀当座預金残高に変えました。そして同残高をどんどん増やしています。そこで質問です。 1 残高を増やしたらどうして金融緩和なの?  民間の銀行が日銀の口座にたくさんお金を預けたら、貸出すお金が少なくなるはずなのに、なぜ当座預金残高を増やすことが金融緩和につながるのですか? 2 どのようにして残高を増やすの?  経済学の教科書には、金融政策の手段として、1公定歩合操作、2公開市場操作、3預金準備率操作の3つがあると書いてあります。そのうち実際に機能しているのは公定歩合操作と公開市場操作。でもどちらも当座預金残高を増やすための手段とは考えにくいのです。日銀はどのような手段を講じて当座預金残高を増やしているのですか?民間の銀行に「当座預金しろ」って命令してるってことはないと思うんですが・・・。

  • ryon2
  • お礼率71% (38/53)
  • 経済
  • 回答数5
  • ありがとう数5

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.1

1.日銀の口座は無利息です。低いながらも利息を払う必要のある預金等で調達した資金を寝かすよりは、貸し出した方が銀行の経営上も良いわけですから、貸し出しにまわる資金が増えます。その結果市中に出回る資金が増えますから金融緩和となります。 2.銀行間で資金をやりとりする市場において、国債や手形を日銀が購入し、その対価として資金を供給する公開市場操作を使います。供給された資金は銀行の日銀口座へまず入ります。通常であればこの額は必要最小限なのですが、金融緩和期はその額を必要以上にするので、残高が増加することになります。

参考URL:
http://www.boj.or.jp/about/about_f.htm
ryon2
質問者

お礼

補足を出してから、日銀のホームページや日経新聞、さらにNo2以降に答えていただいた皆様からの回答をよく読んでみました。 その結果、どうやらgreenspasoさんの回答が全て私の疑問に答えているのだと気づきました。ズレた補足を入れてしまってごめんなさい。これからもよろしくお願いします。

ryon2
質問者

補足

「経験者」からの返答があるとは思いませんでした。ありがとうございます。 良く分からない点がありますので質問させていただきます。  日銀の口座は無利息なので貸出した方がいくらかの利子が手に入るので貸出が増えるというのは分かります。でもじゃあ、日銀口座にお金を寝かすより貸出した方がいいんですよね。必要以上に残高を残すということは、その「必要以上」の部分が市中に出て行かないということを意味するのではないのですか? すいません。こういう分野は素人なので、そもそもの議論がはずしているかもしれません。

その他の回答 (4)

  • hazenoki
  • ベストアンサー率33% (21/62)
回答No.5

なんどもすみません。 日銀のほかのページを見ていたら、私自身の理解が少し深まったので、付け加えさせてください。 ・日銀当座預金残高の操作は、教科書にものっているマネタリーベースの操作を意味する。というのも、マネタリーベース=「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」+「日銀当座預金」 だからです。マネタリーベースはマネーサプライと違い「中央銀行が供給する通貨」ですので、中央銀行が操作しやすい。 ・公開市場操作とは、このマネタリーベースの調整を意味する。 金利を調整するケインズ的な手法から、通貨流通量を調整するマネタリズム的な手法への政策変更と考えられます。 私の経済学の知識は独学で手に入れたものですので、上記のことは、ぜひマクロ経済学の教科書でご確認ください。

ryon2
質問者

お礼

3回も回答していただきありがとうございます。私も「教えてGoo」に質問する前も質問してからも日銀のホームページは調べてみました。hazenokiさんの解釈の通りのようですね。これからもよろしくお願いします。

  • hazenoki
  • ベストアンサー率33% (21/62)
回答No.4

再び登場です。 今日、日銀のホームページをぶらついていたら、関連したページを見つけました。 参考にしてみてはいかがでしょうか? 以下のページです。 「わかりやすい金融経済」 http://www.boj.or.jp/wakaru/wakaru_f.htm の中の 『2001年 2月以降の一連の金融緩和措置等に関する主な決定内容は?《基礎編》』です。このページからリンクされていた『「(参考2)新しい金融調節方式Q&A」( 3月19日)』が特に参考になりました。 これによると、当座預金残高を増やす手段は、オペレーション(債権や手形の売買取引)で、その目的は、消費者物価指数をゼロ以上にすることと長期金利をさげることだと、私は解釈しました。

参考URL:
http://www.boj.or.jp/wakaru/wakaru_f.htm
  • hazenoki
  • ベストアンサー率33% (21/62)
回答No.3

素人考えなのですが、私は以下のように推測しています。 まず、2の回答(残高を増やす方法)から。 (1) 日銀は国債などを買いまくる。 (2) 市場金利が低くなる。(ゼロ金利になる) (3) それでもかまわず日銀は買いまくる。 (4) 銀行が国債を買いたくても買えなくなる。 (5) 銀行は買うものがなくなったので、リスクが高いけど企業に金を貸そうかと考える。 (6) でも、貸すところもないので、しょうがなく日銀に預ける。 (7) 利子の付かない、資産が増える。(利子を付けて調達してきたお金なので損をする。) (8) そこで、もう一度企業に貸すことを考える。 (9) (6)から(8) を繰り返す。 1の回答は、まず金利が低くなります。いわゆるゼロ金利政策です。 といっても、国債やCPにはわずかに利子が残る。銀行の資産に対する 日銀預金(完全にゼロ金利)の割合を増やすことにより、銀行保有資産全体の 平均利まわりを下げる。利まわりが下がると、リスクをとってでも貸し出しに お金を回す方が得する企業が、増える。 TANAKA1942b さんが言うように「水を飲むかどうかは馬次第」だと思いますが。 あくまでも、素人考えなので私が勘違いしているかもしれません。 専門の人にフォローしていただきたいです。

回答No.2

民間の銀行が企業などに資金を貸し出したら、その金額に応じて日銀の口座に預金をしなければならない。貸し出し額に対して何%か、というのが預金準備率です。準備率が高いと、多くの資金を日銀に預けなければならないので、貸出額は減る。 民間の銀行は一般の預金者から預金を預かる。それに対してどの位貸し出しできるか?は預金準備率によって決まってくる。 通常は貸し出した額に応じて日銀の口座に積み立ていく。 今回の日銀の政策は、「日銀の口座に通常より多額の資金を積み立てるよう指導する」です。日銀口座に多額の積み立てがあるので、多額の貸し出しをする権利を得るわけです。 日銀の考えは「多額の貸し出し権利を得たのだから、多額の貸し出しをするだろう。そうすれば通貨流通量が増え景気を刺激するだろう」との考えです。この考えは従来の「公共投資による景気刺激策」とは違います。 民間などからの要望により補正予算が組まれることになりましたが、そうしたケインズ主義とは違った経済政策を取り入れた、とも言えると私は思っています。一般のマスコミの反応は鈍いようですが、今までの経済政策と違うので評価し難いのではないでしょうか。 具体的には通常4兆円だったのを、3月に5兆円に、8月には6兆円にと引き上げています。 しかしこれは「馬を水飲み場につれていっても、水を飲むかどうかは馬次第」と同じで、民間銀行は貸し出す権利は手に入れたが、限度いっぱい貸し出すかどうかはそれぞれの銀行次第、という面も確かにあるのですが、私は好感を持って期待しています。 たしかにこの金融政策は経済学の教科書にはないようですね。「世間のエコノミストの言うなりになってたまるか。ゼロ金利政策に続いて、誰も考えなかった政策で日銀マンの知恵を見せつけてやろう」との意地を感じて、私は好感を持っています。 ちょっとまとまりが悪くなりました。次の2冊を読み比べるとよく分かります。雑誌で論争した2人が、それぞれの立場から主張を纏めています。 <参考文献><岩田規久男著 「金融政策の経済学」 日銀理論の検証 日本経済新聞社 1993年8月 > <参考文献><翁邦雄著 「金融政策」 中央銀行の視点と選択 東洋経済新報社 1993年11月 > 

ryon2
質問者

お礼

素人にも分かるようにかみ砕いて説明していただいてありがとうございます。「馬を水の見場に連れていっても・・・」の下りは、言い得て妙ですね。 実はこの質問をする前に、同じ質問が無いかなと検索したのですが、似た質問にTANAKA1942bさんが答てらして、ご自分のホームページを紹介してあったので読んでみました。「趣味の経済学」とのことですが、趣味であれだけのことが出来るのはすごいことだと思います。

関連するQ&A

  • 日銀当座預金残高と預金準備率の関係

    日銀当座預金残高と預金準備率について調べたところ、以下のようなものだと書かれていました。 ・預金準備率 金融機関に対して保有する預金の一定割合以上の金額を一定期間の間に日本銀行の当座預金に預け入れることを義務づける制度 ・日銀当座預金残高 金融機関が日本銀行(日銀)に保有している当座預金の残高 これに対し、景気対策の方法を調べたところ、 1.預金準備率を下げると金融緩和、預金準備率を上げると金融引き締めになる 2.日銀当座預金残高を増やすと金融緩和となる ということが書かれていました。 ここで、預金準備率を下げると日銀当座預金残高が減ると考えたのですが、そうすると「1」と「2」が矛盾しているように思いました。 日銀当座預金残高を増やすとなぜ金融緩和となるのでしょうか。

  • 日銀当座預金の「維持」と金融緩和の関係

    日銀は国債等の買いオペレーションにより金融緩和を行い、その代金が日銀当座預金のそれぞれの銀行の口座に振り込まれるため、日銀当座預金の増加とは即ち金融の量的緩和であると、別記事で拝見しました。 一方、今朝の朝日新聞の記事で「日銀、(当座預金の残高目標)維持に必死」とあります。 しかし、日銀当座預金残高を「維持」しても、当座預金に眠っている限り、民間企業等にお金が流れないと思います。「維持」するということは、一般銀行が民間企業に資金を貸し出す(当座預金が取り崩す)ため、日銀が一生懸命、国債等を購入して代金を振り込んで「維持」しているということでしょうか? つまり、明るいニュースなのでしょうか?

  • 日銀が国債を買えば日銀当座預金残高は無限に増えるか

    黒田日銀総裁は2014年度末には日銀当座預金残高を175兆円にするという目標を発表しました。これは主に国債を日銀が市場から買うことによって実現するというシナリオのようです。素朴な疑問ですが、日銀に銀行が国債を売ったとして、現金を受け取ったとします。銀行はそれを日銀当座預金に預けておくだけでは0.1%の利子しかつかなくて、それだったら国債を持っていたほうが利子が大きいことになるのではないでしょうか。だから銀行はそのような取引はしない。国債よりももっと高い利子の金融商品に乗り換える、あるいは融資に回すことができるなら国債を日銀に売ってもよいがそうでなければ売らないのではないでしょうか。その場合は日銀は市場から十分な国債を買うことが出来ず、日銀当座預金も増えないことになります。 もちろん土地や株への投資が進むとか、景気が回復して融資が伸びるとかあれば国債を日銀が大量に買えるかもしれません。でもその場合、銀行は日銀当座預金から引き出して使うのですから、やはり日銀当座預金は増えないということになりませんか。

  • 市中銀行の、日銀当座預金と、日銀からの借入は同じ?

    市中銀行の、日銀当座預金と、日銀からの借入金は、基本的に同じ額になりますか? もしそうでなければ、そうでなくなる要因を教えてください。 また、金融政策において、日銀当座預金残高の調整を市中銀行に指示することがあると思うのですが、単に借入金をふやしたり減らしたりするだけなのであれば、どういう意味があるのかな?と思います。 そもそもマネーサプライを調整して物価を上げたいと思っても、市中銀行は、金利がほぼ無しで、貸せるだけ貸しているわけだから、市中銀行にとって、日銀預金残高が増えて市場に対して貸せる分が増えても、市場にそれ以上お金は流れず、物価は調整できないと思うんですが。 (そういった問題ではなく、グローバルな問題なのかもしれませんが) 何か基本がよくわかっていないと思うのですが、よろしくお願い致します。

  • 日銀当座預金について

    MMTの説明の中で、「政府が支出を行うと、支出額と同額分だけ、民間事業者の預金が増え、同時に、民間銀行の日銀当座預金もまた、同額だけ増える。」とあります。この「日銀当座預金が自動的に同額だけ増える」という意味が分かりません。 これは民間銀行が日銀に一定額を預ける「準備預金」とは異なるものなのですか? 経済学の門外漢なので、素人っぽい質問だろうと思いますが、教えて頂ければ幸甚です。

  • 日銀当座預金残高についてお聞きしたいのですが、都市銀行や市中銀行は法律

    日銀当座預金残高についてお聞きしたいのですが、都市銀行や市中銀行は法律によって準備金として日銀の当座口座に預金が義務付けられてると思います。 量的緩和や金融引き締めを日銀が行う際、この当座預金口座の金額を増減するよう銀行に命令するものですよね? たとえば量的緩和を行う際、口座預金金額を増やし流通する資金の量を増やすものですよね。 ここで疑問があります、間違っていたらご指摘いただけないでしょうか。 都市銀行、地銀は口座に預ける最低当座預金金額が法律によって決められてるんですよね? それは義務である最低預金金額を下回らせず常に口座を預金で満たしておくということでしょうか? そうであるならば、口座に資金が眠ってしまうわけで、流通する資金がどう増えるのかと疑問を持ちました。 経済に疎く初心者です、どなたかよろしくお願い致します。

  • 日銀の政策についての質問

    日銀の金融政策は金融機関への利子を上下することで市場の貨幣量を調整する&公債を売り買いすることで市場の貨幣量を調整する、だったと思いますが、この知識だけでは理解できることが少なく困っています。 どなたか、詳しい方、ご教授お願いします。 (1)ゼロ金利政策とは?? ゼロ金利政策とは日銀が短期金融市場に大量のお金を入れて金利がゼロでお金が借りれる状態を作ったと本に書かれているのですが・・・。 短期金融市場そもそも何なのか?? ゼロ金利とは公定歩合の金利0とは違うものなのか?? (2)無担保コール翌日物とは??政策金利とは?? 公定歩合と無担保コール翌日物の違いがわかりません。 公定歩合とは日銀が金融機関に貸し出す金利ですよね!? これが最近はターゲットにしていないと聞きます・・・。 日銀が貸す金利は沢山種類があるのでしょうか?? その日銀が貸すすべての金利平均を政策金利とか呼ぶのでしょうか?? 一般金融機関がの平均金利の目標なのでしょうか?? (3)日銀が金融政策を行う資金はどこからでているのでしょうか?? 日銀が金融機関に資金を貸したり、公開市場操作の際に仕様する資金はどこからもってくるのでしょうか? 発券銀行として、新しい紙切れを日銀が独占的に容易しておいてそれを運用しているのか? 金融機関が預金準備率で集めたお金だけで操作しているに過ぎず、発券銀行としての日銀の役割は古くなったお金を新しくするだけなのでしょうか??

  • 日銀当座預金について

    よく新聞で日銀当座預金の残高を増やしたり、減らしたりして、・・・という記事を見るのですが、どういう意味なのか良く分かりません。 日銀当座預金とはどういうものなのか、また、増やしたり減らしたりすることで、どのような影響があるのか、簡単に教えていただけませんでしょうか?

  • 日銀の金融政策 公定歩合操作について

    教えてください。金融資格を受験する予定で勉強していますが、 種類の違う参考書が2冊あり(共に19年度版)、1冊には日銀の金融政策は、 (1)公定歩合操作 (2)預金準備率操作 (3)公開市場操作 の3つがあげられていますが、もう1冊の方は(1)公定歩合操作が除かれていて、(2)と(3)だけです。一体どっちが正しいんでしょうか?

  • なぜ日銀当座預金を増加させると「金融緩和」になるのでしょうか?

    私が思うには、日銀当座預金を増加させるという事は、市中銀行が日銀に預金しなければいけないので、市中銀行は自由に運用する資金が減り、企業への貸出を抑え、株・国債なども買い控える。結果として金融緩和とは逆の方向に行くような気がするのですが。どういう事なのでしょう?