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軽水炉と比較しまして、高速増殖炉の特徴はどのような点が挙げられますでしょうか?

現在、世界中の多くで軽水炉が使用されており、歴史もあります。 しかし、高速増殖炉は歴史が浅く、いまいち特徴が掴めません。 高速増殖炉は軽水炉と比較してどのような特徴があるのでしょうか? 高速増殖炉にとても興味があるのですが、軽水炉との比較で教えて頂けたら幸いです。 ホームページを見たのですが、 普及している軽水炉と「比較」して どのような特徴があるのかがよく分かりません。 宜しくお願い致します!!

noname#96216
noname#96216

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • tojyo
  • ベストアンサー率10% (117/1066)
回答No.3

まず「世界中の多くで軽水炉が使用されており、歴史もあります。しかし、高速増殖炉は歴史が浅く、いまいち特徴が掴めません。」と言うのは間違いです。歴史的に見れば高速増殖炉のほうが古いです。1951年アメリカで高速増殖炉実験炉「EBR-1」が世界で始めて原子力発電に成功しています。軽水炉(加圧水型原子炉)は1957年だったはず・・・。 高速増殖炉の原子炉としての特徴ですが、ずばり名前のまんまです。 高速増殖炉はプルトニウムの核分裂を利用していますが、それ以外に燃えないウラン238をプルトニウムに転換して発生したプルトニウムも燃料として利用します。つまりウラン238からプルトニウムに転換する量がプルトニウムが核分裂する量よりも多いので、「プルトニウムの量が燃料装荷した量よりも増加する=増殖する」原子炉となります。 また中性子はエネルギーが高い(速度が速い)ほど核分裂性物質と反応したときに大量の中性が発生します。 軽水炉では核燃料として主にウラン235を使うため、臨界を維持するための中性子の数はそれほど必要ないため中性子を減速させています。 しかし高速増殖炉ではプルトニウムの核分裂に必要な中性子以外にウラン238をプルトニウムに転換するための中性子が必要となるため「高速」の中性子を利用します。 このような特徴から「高速」中性子を利用した核燃料が「増殖」する原子炉=「高速増殖炉」と呼ばれています。 次に挙げられる特徴は冷却材として液体ナトリウムを利用している点です。 軽水炉が名前の通り冷却材として軽水(重水に対しての軽水と言う意味で普通の水ですね)を利用しています。 高速増殖炉で用いる冷却材としては以下のような要求があります。 ・中性子を減速させにくいこと ・中性子を吸収しにくいこと ・熱伝導性がよいこと これらを満たすものとして注目されたのが液体ナトリウムです。さらに液体ナトリウムは沸点が高いので常圧で利用できるという利点があります。 以上のように稼動すれば、夢(?)の原子炉と呼ばれていました。 しかしながら最大の技術的問題点が「液体ナトリウム」の運用です。 日本の「もんじゅ」でもナトリウム漏れがあったのは周知の事実ですが、諸外国もまったく同じ問題にぶつかりました。結局以下のような変遷をたどりました。 アメリカは1994年に核燃料サイクルの研究・開発を中止し、実験炉を閉鎖 イギリスは1994年に原型炉を閉鎖 フランスは1996年に開発を中止し、1998年に実証炉を閉鎖、研究用として稼動 ドイツは1991年に実験炉を閉鎖、1985年に原型炉を建設していたが燃料装荷が行われることなく1991年に開発中止

noname#96216
質問者

お礼

おっしゃる通り、間違えていました。 ナトリウムについての事がよく分かりました。 高速増殖炉についていろいろな事が分かってきますと、 実現は難しそうですね。 高速にするためにはナトリウムが必要、しかしナトリウムを使用すると 危険が生じる・・・ 重要なナトリウムについて詳細に教えて頂きありがとう御座いました。

その他の回答 (2)

noname#136764
noname#136764
回答No.2

メリットの項目数は、そう多くありません。ひとえに下記1)のためにあるものです。 1)消費した核燃料よりも多くの核燃料を生みだすことができる。  核分裂で発生した中性子を「高速」のままウラン238にぶつけると、効率よく  中性子を吸収してプルトニウム239を生成します。  ウラン238は核分裂しにくいのですが、プルトニウム239は核分裂しやすく、  核燃料になります。 2)軽水炉よりも熱効率が若干良い  高速増殖炉:40%、軽水炉:30~35%  #本当に若干です・・・ デメリットや技術的な難題はいろいろありますが、主なものは下記の2つでしょうか。 1)金属ナトリウムの扱い  炉心を循環する液体金属ナトリウムの熱を水に伝える部分が必要。  熱交換のためにはなるべく薄い隔壁で仕切る必要があり、一方、わずかでも  漏れると金属ナトリウムと水が激しく反応するのはご承知のとおり。 2)建設費が高価  発電や核燃料の生産を含めてコストが合うのかどうか

noname#96216
質問者

お礼

プルトニウムについてよく分かりました。 高温のナトリウムは空気に空気に触れると燃え出し 水に触れると爆発するのですね。 中性子のスピードを落とさずに、熱を伝えるにはナトリウムを 利用するしかないらしいですね。 コストについての問題もある事が分かりました。 ありがとう御座いました。

  • mt123456
  • ベストアンサー率56% (58/103)
回答No.1

軽水炉  燃料:ウラン235  冷却材:水 高速増殖炉  燃料:プルトニウム  冷却材:ナトリウム 簡単な違いは以上ですが、軽水炉で使用したウラン燃料中にはプルトニウムが含まれるようになります。この使用済核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し燃料として使うことができます。(ウランと混ぜてMOX燃料という形で使うようです) 高速"増殖"炉とあるように、この燃料を使用することで使った以上のプルトニウムを生み出す(増殖する)ことができます。 高速増殖炉は、いまいち開発がうまくいっていない(*)ようで最近ではMOX燃料を軽水炉で使ってしまおうとしているようです。(プルサーマル計画と呼ぶそうで) *H7年の「もんじゅ」のナトリウム漏れ事故が尾を引いているようで

参考URL:
http://www.geocities.jp/atom2314/
noname#96216
質問者

お礼

簡潔にまとめてありましたので分かりやすかったです。 軽水炉での利用が多いのですね。 燃料と冷却材の2点が大きな違いという事が理解出来ました。 サイトも紹介して頂きありがとう御座いました 。

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