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伊勢物語のあづさ弓

kimosabeの回答

  • kimosabe
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回答No.6

(1)むかし、心つきて色好みなる男、長岡といふ所に家つくりてをりけり。そこの隣なりける宮ばらに、こともなき女どもの、田舍なりければ、田刈らんとて、この男のあるを見て、(伊勢物語・五十八段) (2)むかし、男ありけり。身はいやしながら、母なん宮なりける。その母、長岡といふ所に住み給ひけり。子は京に宮づかへしければ、まうづとしけれど、しばしばえまうでず。(伊勢物語・八十四段) (3)むかし、男、片田舍にすみけり。男、宮づかへしにとて、別れをしみてゆきけるままに、三年こざりければ、(伊勢物語・二十四段) (1)をご覧ください。「長岡」を「田舎」としています。「長岡」は現在の京都府長岡京市で、「都」から南西に12、3キロほど離れたところです。この距離は、(2)に「しばしばえまうでず」とあるように、たまには出掛けて行けるがそう頻繁には行き来できない程度の距離だったようです。 対して(3)です。宮仕えをするために都へ行った男は、別れを惜しん都に上り、そして「片田舎」に残した女のもとに三年も帰って来なかったのですから、「片田舎」とは都からずいぶん遠く離れたところなのではないでしょうか。 こんなわけで、私は、日本国語大辞典の「都を遠く離れた辺鄙な地方」という語釈を支持します。

benefactor_geniu
質問者

お礼

みなさんありがとうございました。 とても参考になりました。

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