アメリカ空軍のネガティブリスト

このQ&Aのポイント
  • アメリカ空軍のネガティブリストは何をしてはいけないか
  • アメリカ空軍の自衛隊との違い
  • アメリカ空軍の行動範囲と制約
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アメリカ空軍のネガティブリスト

安保法制の議論で、自衛隊の行動はポジティブリストで縛られ、やっていいことのみ書かれている。一方で米軍などは交戦規定がネガティブリストになっており、やってはいけないことだけ書かれていて、その項目以外は何をしてもよい、ということだそうです。 米軍のネガティブリストはごく簡単で、やってはいけないことは5つくらいで、すごく少ないそうです。 ではその5つくらいとは、どんなことなのでしょうか。 例えば、航空自衛隊機がスクランブル発進して国籍不明機に対峙した時には「自分の生命が危ない時だけ正当防衛で撃ってもよい」とされている話はよく聞きますが、アメリカ空軍だったらどうなのでしょう。国籍不明機がアメリカの領空へ侵入しそうな時は、アメリカ軍機は「どういうこと以外はしてもよい」ことになっているのですか? また具体的に他の例として、例えば南シナ海上空で、ベトナムやフィリピンの気象観測機などに中国の人民解放軍機が接近して今にも危害を加えそうなところにアメリカ軍の戦闘機が通りかかったら、どんなことができますか。

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  • eroero4649
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回答No.1

いつどこでどういうときに相手を攻撃(反撃)していいかの決まりを「交戦規程(ROE)」といいます。 質問者さんがいう「米軍のリストは5つくらい」というのは、Wikiにある「武器を用いてもよいとき」「武器を用いてもよい場所」「武器を用いてもよい相手」「用いるべき武器」についてのことだと思います。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E6%88%A6%E8%A6%8F%E5%AE%9A また、兵士には「RAMP」という標準規定も教えられるそうです。それによると、 1.Return Fire(応射:撃たれてから撃つということ) 2.Anticipate Attack(先読みして攻撃) 3.Measure your force(力を均衡させる) 4.Protect only with deadly force(決定的な武力は守備に関してのみ) とあるそうです。 また交戦規程というのは細かく決められていて、米軍の場合は平時(戦争ではないとき)と戦時(戦争中)では当然その規定も変わってきます。「5つのルールだけが決まっていて、それに触れなきゃガンガンやってOK」ってほど乱暴な話ではないのです。 「どういうことを以外はしてもよい」のではなく、軍隊というのは常に「命令されたことを実行する」ものなのです。だから国籍不明機が領空へ侵入しそうなときは、事前に決まっている警告をします。大抵は世界的に決められている周波数で「貴君は米国の領空に近づいている。直ちに進路を変更するように。繰り返す、貴君は米国の領空に近づいている。直ちに進路を変更するように」というような警告をします。 これはほぼ世界統一ルールとなっていて、米軍機がロシア領空に近づけばロシア空軍機が出てきて同じように行動しますし、自衛隊も同じことをしますし、自衛隊機が微妙なところに飛べば中国空軍機が同じことをします。ちなみに自衛隊の場合は、日本語、英語、ロシア語、中国語で警告するそうですよ。 それに従わない場合はパイロットは管制官に報告し、管制官はさらに上官へ報告し、権限を与えられた責任者が命令してパイロットはその命令の下に行動するのです。 かつてソ連軍機が大韓航空機を撃墜した事件がありましたが、これもパイロットが単独で判断したことではなく、「撃墜せよ」という命令が下ったからでした。一応ソ連軍の説明によると、ソ連領空を侵犯した大韓航空機を拿捕して強制着陸させるために迎撃機は翼を振ったり警告射撃をしたが、大韓航空機は速度を上げて逃げようとしたので撃墜した、ということでした。 交戦規程に関しては、映画「ブラックホークダウン」でその描写がありますね。集まってくるゲリラ軍に対して米軍兵士は銃を構えつつ「(相手が)撃ってくるまで撃つな!」という場面があります。「いつ撃てばいいんだ?」といわれたので、「近くで、バシッといったときだ」と返すシーンがあります。 また「ブラックホークダウン」と「アメリカンスナイパー」では、倒れた兵士から銃を拾って戦おうとする相手に米兵が「(銃を)拾うな」といって、相手が拾って銃(アメリカンスナイパーではRPGで、しかも少年でしたね)を構えるので交戦規程に達したので撃ち殺す場面があります。 >例えば南シナ海上空で、ベトナムやフィリピンの気象観測機などに中国の人民解放軍機が接近して今にも危害を加えそうなところにアメリカ軍の戦闘機が通りかかったら、どんなことができますか 別に。なんもしません。ただ監視するだけです。そこはそれで二国間の問題で第三国は関係ないですし、仮にそれが日本の飛行機で日本の飛行機が撃墜されて名目上は日米安保条約の条件に達したとしても、そこを介入するかどうかを決めるのは大統領ですので、大統領の「攻撃せよ」の命令がない限りはそこに関わることはできません。 ちなみに大韓航空機撃墜事件のときも、自衛隊と米軍のレーダーはそれぞれの飛行機を確認していましたし、その通信も傍受していました。撃墜が確認されると自衛隊は直ちに最も近くにある護衛艦に救助に投入できるように待機を命じましたが、ソ連領海を侵犯して偶発的な戦争が起きることを懸念して「別命あるまで待機」としてそれ以上は行動しませんでした。 日航機123便墜落事故のときは、横田基地を出発した米軍の特殊救難隊が現場に向かいましたが、米軍の命令により引き返したことが後に明らかになりました。日本政府から申請もされていないのに勝手に救助活動をすることも相手国の主権を侵すことになるからです。

hina2014
質問者

お礼

詳しくありがとうございます。 最近ラジオ番組などを聞いていて、よく分からなかったところがある程度理解出来ました。

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