• ベストアンサー

戦場では2等陸曹は2等陸尉より偉い?

Ganymedeの回答

  • Ganymede
  • ベストアンサー率44% (377/839)
回答No.5

これは急がば回れで、昔話から順にたどっていくのが分かりやすいと思う。 昔は一般に身分差別があったわけさ。近代的な国民軍を組織するってなったとき、貴族や紳士階級が庶民階級の部下になるのは嫌ということで、前者は将校(士官)、後者は兵とされた。「みんな二等兵から出発」ではなかった。 その後、戦争は機械仕掛けになり、今やコンピューター仕掛けになった。学校出を士官にするのが合理的だよね。ちなみに、防衛大の教育内容を見ても、「軍事教練付きの工学部」のようなものらしい。 そこで、昔の紳士階級のところに学校出を充てていった。学校出は二等兵から出発するのではなく、すぐに少尉になる。 これって身分差別が学歴差別に代わったようなもので、不合理じゃない? いや、そこに合理的な工夫があったという。 まず、軍人は下から兵、下士官、士官の三つに大別される。兵から叩き上げたベテランは、下士官になる。下士官の中にも階級があって、下級下士官から上級下士官へ昇進するには年数がかかる。 一方、学校出は士官から始めるのだが、少尉・中尉のころは「中二階」のようなものである。一階と二階の間の階段の脇の小部屋のようなもので、大尉からも下士官からも、あまり相手にされなかったりするのだ。大尉に昇進してようやく士官らしくなる。 大尉は中隊長を務める。中隊はざっと200人前後で、下っ端の兵から見れば軍の小宇宙である。ぺーぺーのサラリーマンが課長より偉い人に呼び出されて指示を受けることは、滅多にないよね。課長に呼び出されるだけでも一大事だよね。それに似てる。 そして、大尉は中隊の方針を、下士官の幹部(叩き上げの最ベテラン)と話し合って決めていく。ここで『プラトーン』に話がつながるわけだ。いったい、一等陸曹はどこにいるの? 一等陸曹は一等陸尉(大尉)と一緒にいて、最前線のやや後方で安全を確保しつつ、最前線へ出す命令を練っているのだ。 一方、最前線は中隊からの命令を受けつつ、小隊(プラトーン)単位で戦闘している。少尉(三等陸尉)や中尉(二等陸尉)は一等陸曹より階級は上であるにもかかわらず、最前線に投入されることが少なくない。血みどろの歴戦で運よく生き残れたなら、「学校出のおぼっちゃん」も軍人として認められ、大尉に昇進する。中隊を動かす人になっていくわけだ。 実際、ベトナム戦争で少尉の死亡率は高かったという。これが、前述の「合理的な工夫」であった。残酷な話だけど。 しかも、いっそう残酷なことに最前線の戦いで少尉・中尉は、二等・三等軍曹に牛耳(ぎゅうじ)られていた。学校で机上の軍事教育を受けたばかりのおぼっちゃんは、実戦の場数を踏んでる下士官に太刀打ちできないのだ。戦場は、二等兵(主人公のクリス・テイラー)にとっても、下士官(バーンズとエイリアスが対立する)にとっても、中尉(ウォルフ)にとっても地獄だった。 なお、旧日本軍でも、前線で下級将校は下士官団の集団的意志に屈していたそうだ。

noname#195056
質問者

お礼

ありがとうございました

関連するQ&A

  • 米海軍のSTP=shock trauma platoon ご存知の方、教えて下さい

    イラク戦争の英語記事を読んでいたら、US Navy Shock and Trauma Platoon(STP)という部隊が出てきました。 どうやら戦場で傷ついた兵士を安全なところへ収容し、応急処置を施す部隊のようでした。アメリカの検索サイトにかけたら、色々ヒットしました。 これ、日本語に訳すとしたら何なのだ、と思ったのですが、軍事に強い方、アイデアを下さい。

  • 日本人は敗戦のとき「悪が善に勝った」と思ったのか

    第2次世界大戦中は、日本人の多くは、日本軍は悪いアメリカ人や悪いイギリス人と戦う正義の味方と思っていたと思います。戦後になってから、良いことと悪いことが逆転したのですが、戦争中は、日本軍は正義と思っていたはずです。 ですから、敗戦のとき、日本人の多くは、「悪が善に勝った」と理不尽さを感じたのでしょうか。

  • 『ロックンロール』という言葉はいつからありますか

    僕は、『ロックンロール』という言葉は、1950年代に出来た言葉だと思っていました。 しかし、先日、第2次世界大戦の話を描いた戦争映画をビデオで観たら、戦闘場面で、アメリカ軍の部隊が突撃する際に、指揮官が、「ロックンロール!」と叫んでいるのを聞きました。 『ロックンロール』という言葉は、いつ頃からある言葉なのでしょうか? この映画のように、戦争で突撃する時の掛け声のような形で使われる言葉なのでしょうか?

  • バーンズ2等軍曹とエリアス3等陸曹が喧嘩してたら

    事件が起こるのは戦争中じゃない平和な時代とします。場所は基地の中とします。 喧嘩の発端がどういうのか知ってたら正義の味方をするんだと思います。 ですが、どっちに非があるのかわからない場合はどうですか。 何もなかったはずなのにトイレから帰ってきたら自分の仲間が拳銃抜いて物陰に隠れつつ銃撃戦やってたとしてどっちを助ければいいでしょうか。 喧嘩が素手の殴り合いなら仲間全員で二人にしがみつくだけですが、鉄砲の場合は自分らの安全が危険です。どうするんでしょう。 上司に電話して2曹と3曹が鉄砲で喧嘩してますけどどうすればいいですかと相談するんですか。 それとも階級が高いほうを無条件に守るんですか。 威嚇射撃して両方が武器を収めることを期待するんでしょうか。威嚇射撃=発砲って平時、幹部の指示なく勝手にやって法律に触れないですか。 そんな感じの状況があったとして軍隊の一般的な対処ルールはどうなってるのか教えてください。

  • 戦争について質問です

    第二次世界大戦のときに、 日本軍731部隊という人体実験等を繰り返していた部隊があったそうで・・・ (この部隊だけでなくほかにもあったそうですが) 実験対象となる人物を適当に選んでいわゆる細菌兵器を研究?するため人体実験を行い、実際に細菌兵器を使用していた部隊だと聞きました。 詳しくは知らないのですが、恐ろしい話です・・・が同じ人間である日本人の犯した絶対に消えない過去の罪ですよね。 1)戦争ではこういう行為って禁止されていないんでしょうか? 2)731部隊についてご存知の方、こういう行為についてどう思うかご意見お聞かせ下さい。(俺もやりたいとか、絶対に繰り返してはいけない許せない行為だとおもうとか)

  • テロに対する日本は?

    テロで日本人が殺害されたことがニュースの話題ですが、 テロリストは日本には軍隊がないので殺しやすかったと言っているそうです。 もし、殺害されたのがアメリカの施設でアメリカ人幹部だったらどうなったのでしょう? イラクのときのように、対テロ戦争の報復が始まるのでしょうか? 日本でもアメリカのような特殊部隊の声が上がったそうですが、映画のような少数精鋭の特殊潜入部隊が作られたりすると思いますか? ゲームのメタルギアのように、単身で敵地に乗り込んでミッション・コンプリートできるのでしょうか? テロが起きたら、日本の対応はどうするのが一番いいと思いますか?

  • 第二次世界大戦時の日本の軍事力は現在の北朝鮮と比べてどうですか?

    第二次世界大戦では歴史に名を残すような戦闘機や戦艦がありましたよね? 今の北朝鮮と当時(昭和前半)の日本が戦争してたら どっちが勝つでしょうか?(核兵器なし) また、何故第二次世界大戦では民間人を多く殺したのですか? 最近の戦争(イラク攻撃)など見ていると、民間人を避けて軍事施設などを中心に攻撃してますよね。 しかし第二次世界大戦では、連合軍は日本の軍事施設だけでは無く、都会を中心に無差別爆撃してますよね?原爆なんか特に軍事施設を狙った訳でもなく、明らかに民間人を狙ってますよね。 日本もそうですが、何故あの時代の戦争は民間人をも大量虐殺したのですか?

  • 硫黄島でのアメリカ軍の戦闘について

    映画「硫黄島からの手紙」を見て一部私が見てショックだった場面がありました。それは日本の兵隊の2人が日本軍の隠れた所からみんなに隠れて、洞穴から外に出て降参しようとアメリカ兵の前へいったところ、 連隊長が下の兵隊にその日本兵を見張るように言ったあと下の兵隊が屁理屈をつけて降参した日本兵を殺しました。当時は戦争状態であることをふまえて、硫黄島ではアメリカ兵は降参した日本兵を殺した例はあるのでしょうか。また残った日本兵はどこにつれて行かれたのでしょうか。また降参兵をころしたら、ジュネーブ条約など違反するのでしょうか。私は本でしかしらないのでよろしくお願いします。

  • 第二次世界大戦で日本軍は最初から勝ち目がなかったの

    第二次世界大戦で日本軍は最初から勝ち目がなかったのですか? 最近アメリカがわざと第二次世界大戦に参入するために 日本軍にハルノートというむちゃくちゃな要求をつきつけ 日本を太平洋戦争に動かしたことを知りました。 ミッドウェー海戦までは日本は連戦連勝だったのですが そのことはアメリカ軍は最初から織り込んでいたのですか? 分ゴミ太郎

  • 日本海軍は真珠湾奇襲に『成功した?』、『成功させてもらった?』

    第二次世界大戦での日本の軍事作戦について質問です。昭和16(1941)年12月8日の早朝(日本時間)、日本海軍機動部隊は、ハワイのアメリカ太平洋艦隊基地の奇襲に成功した。これを皮切りに日本とアメリカは戦争状態に入った。というのが、戦後の長い間の定説だったと思います。私もそう信じていました。 ところが一方で、日本海軍は奇襲に「成功した」のではなくて、アメリカに「成功させてもらった」のだという説があります。つまり、機動部隊がハワイへ向う途中、無線電波を発しながら航行したためアメリカ政府の首脳は機動部隊がハワイに近づくのを知っていた。ローズベルト大統領は既に始まっていた大戦に参戦したかったのだが、アメリカの世論が参戦反対だったため、その機会がなかった。 で、日本に第一発を打たせれば(ハワイを奇襲させれば)参戦の口実ができるので、ローズベルトは機動部隊がハワイに近づいていることを太平洋艦隊に知らせなかった。そのためハワイの米軍は警戒態勢を取らなかった。そして、日本の航空部隊は奇襲に成功した。だから、日本海軍は真珠湾を奇襲できたのだというのです。 日本海軍は真珠湾奇襲に『成功した』のでしょうか、それとも『成功させてもらった』のでしょうか。