• ベストアンサー

敬意の示す先

noname#195146の回答

noname#195146
noname#195146
回答No.3

>田中さんからは、~たいとの意向を伺っております。 「伺う」は「聞く」の謙譲語ですから、少なくともこれを言っている人は自分がへりくだっています。しかし、田中さんと聞き手のどちらをより敬うべきかで変わってきます。それは後で説明します。 >「伺っております」という部分は田中さんに対して敬意を示しているのでしょうか。  その通りです。話し手がへりくだることによって、敬意を示しています。 >聞き手に対して敬意を示しているのでしょうか。  お示しの文だけ見ると、聞き手への敬語にはなっていません。お示しの例文は丁寧ですが、聞き手への尊敬語、聞き手に対する話し手の謙譲語はありません。 >それとも両方でしょうか。  いいえ、話し手が田中さんに対してだけ、敬意を示しています。そのため、田中さんと聞き手について、話し手がどちらをより敬っているかははっきりしません。  話し手が、お示しの文以外で相手にも謙譲語を使えば、相手にも敬意を表せますが、それでも田中さんと聞き手のどちらにより敬意を表しているかははっきりしません。実はそれでいいことも多いのです。  話し手にとって田中さんも聞き手も同じく敬うなら、同じように敬語を使えばよいのです。例えば、話し手と聞き手と田中さんが対等な関係で、互いに丁寧に話したいなら、お示しの例文で大丈夫です。  一方、例えば田中さんが話し手の上司(部長等)で、聞き手がお客さんだとします。その場合、田中さん=自分の上司より、聞き手=お客さんを敬う表現を用いなければなりません。自分の上司は自分に近い立場であり、上司(田中さん)にとっても聞き手はお客さんですから、上司(田中さん)も聞き手に敬意を表さなければならないのです。田中さんに代わって、話し手がそれを敬語で表す必要があります。  そうするなら、聞き手にだけ尊敬語を用い、話し手と田中さんは謙譲語を使います。たとえ田中さんがその場にいても、そうします(しかし日本人でも間違うことがあるほど、ちょっとややこしい)。例えば以下のように言います。 「田中から、~させて頂きたいと聞いております。」 「田中が、~させて頂きたいと申しております。」 「申す」は今は丁寧語としていつでも使っていいのですが、上記の場合だと謙譲語となります。「申しております」の主語は田中さんなので、田中さんも相手に対してへりくだる表現になります。「させて頂きたい」も田中さんから聞き手への謙譲表現です。 「意向」という言葉は特に尊敬語ではないのですが、割と硬い表現で尊敬語の感じがすることがあるので、上記では使わないようにしてみました。  それでも「~たいとの意向」は使えます。でも「~なさりたいとの意向」は使えません。田中さんに対しての尊敬語になってしまうからです。 「ご意向」も使えません。「ご」は丁寧語なのですが、その「意向」は田中さんのものなので、「田中(さん)のご意向」ということになり、聞き手より田中さんを敬ってしまうからです。しかし、聞き手の意向について話すなら、意向は相手のものですから、それを尊重して「ご意向」にすべきです。この辺り、迷いやすいところです。迷ったら「ご意向」と言わないほうが安全でしょう。  逆に、田中さんがお客さんで、聞き手が自分の上司だと、今度は田中さんに対して尊敬語を用います(もちろん、上司に対しても尊敬語を使います)。それをはっきりさせるには謙譲語の「伺う」を変えて、相手に対する尊敬語を用いればればいいです。例えば以下のようにもできます。なお、「田中さん」を「田中様」に変えると、より敬うことになります(「田中殿」は使わない)。 「田中さんは、~なさりたいとのご意向を示されてお出でです。」 「田中さんは、~なさりたいと仰っていらっしゃいます。」 (※「仰っておられます」も可能ですが、あまり敬語らしくないと思う人がときどきいます。) 「田中さんからは、~たいとの(ご)意向を伺っております。」 (※話し手が田中さんに対して謙譲語を使うだけでもいいので、お示しの例文そのままでも大丈夫です。「ご意向」も尊敬を表すので使えます。) P.S.  敬語はあまり使い過ぎてもいけなかったりして、難しいと思います。自分に対しては謙譲語、目上に対しては尊敬語という基本だけでなく、自分との関係性がより遠い人に対しても尊敬語を使うのが基本です(例えば、同じ会社の人より、他の会社の人やお客さんは遠い)。三人以上になった場合は、自分との関係が近いか遠いかを目安にするといいでしょう。  しかし遠過ぎて全く無関係になると、敬語は使いません。例えば私たちがニュースを見て、「オバマ大統領は寿司が美味しかったと言った」と知り合いに言うのはよくて、「仰った」とする必要はありません。もちろん、オバマ大統領が来店して寿司店の人からすれば、オバマ大統領はお客さんなので「仰った」と言わなければなりませんが、例外的なことですね。  ややこしいですが、敬語表現に接しているうちに慣れます。現に質問者様は、いつも丁寧で礼儀正しい質問文を書いていらっしゃいます。今回も日本語におかしなところはありません。

sobatya_cn
質問者

お礼

 ご丁寧に教えていただきありがとうございます。いろいろなパターンを解説してくださり、とても助かりました。大変よい勉強となりました。がんばります。

関連するQ&A

  • 文中の「お逢いして」は誰に敬意を使っていますか

     日本語を勉強中の中国人です。ビジネス日本語についてお伺いします。「先日、ABC(社名)の田中さんとお逢いして……です。」  文中の「お逢いして」という箇所なのですが、なぜ「会って」を使わないのでしょうか。この「お逢いして」は田中さんに対して敬意を使ったのでしょうか。それともこの文の聞き手に対して敬意を使ったのでしょうか。あるいは両者に対して両方敬意を使ったのでしょうか。三人以上にかかわる場合の敬語は難しいような気がします、ちなみに、全文はですます調です。  また、質問文に不自然な表現がございましたら、それも教えて頂ければ幸いです。よろしくお願いいたします。

  • 文中の「申し伝える」は誰に敬意を示しているんですか

    日本語を勉強中の中国人です。ビジネス日本語についてお伺いします。以前も聞いたことがある質問なのですが、まだよくわかっていません。もう一度教えていただけませんか。 「かしこまりました。今日の午後三時にお越しになるのですね。そのように社長の田中に申し伝えます。」 上記の文は秘書が電話でお客様に言う言葉として自然でしょうか。「申し伝える」という言葉は社長に敬意を示すことになるのでしょうか。それともお客様に対してでしょうか。もし前者でしたら、社内の人間に敬語を使うことになってしまい、お客様には失礼ですね。 また、質問文に不自然な表現がありましたら、それも教えていただければありがたく思います。よろしくお願いいたします。

  • 「さんの話では」の文末について

    日本語を勉強中の中国人です。相手と第三者の話をする時に使う「さんの話では」という言い方についてお伺いします。仮に第三者の苗字は「田中」とさせていただきます。文末は普通どのようにしているのでしょうか。 1、「ようです」や「そうです」をつける必要がありますか。たとえば、「田中さんの話では、一週間かかります」の文末は大丈夫でしょうか。 2、田中さん自身のしたいことを伝える時に、「田中さんの話では、~たいです」は自然でしょうか。 3、「田中さんの話では、~たいとの意向でした」は正しい構文でしょうか。「たいとの意向」はなぜ「たいという意向」ではないのでしょうか。 また、質問文について不自然な表現がありましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

  • 「参る」「まかる」の敬意の方向

    宜しくお願いします。 古典文法の敬語・敬意の方向に関する質問です。 敬語「参る」「まかる」ですが、状況として ある場所に向って(または、その場所から去って)行く場合の敬語だと学習しました。 ただ、その場合の敬意の対象(方向)は場所になるのでしょうか? 仮に「御所に参る」でしたら、御所にいらっしゃる天皇様に敬意が向いていると考えるのは不自然ではないかと思います。 しかし、ごく普通の家などから「まかる」と表現されると敬意の対象がわからなくなりました。 (具体的には源氏物語「若紫」の巻で、誰かの台詞内で、雀がまかる、という表現があったのです) こういう場合の敬意の対象について教えて下さい。 宜しくお願いします!

  • 3人以上の関係に触れる日本語は言えなくなりました

    日本語を勉強中の中国人です。ビジネス日本語でいまとても困ることがあります。3人以上の関係になる会話文の場合、聞き手、受け手、話し手の関係を考えなければならないので、この日本語自体発することができなくなりました(≧∇≦)。 ビジネス日本語を話す時に、自分の伝えたい意味の外にさらに敬語という服を着させるような気がします。上司向けかお客様向けの場合はまだ楽ですが、3人以上の関係になると、ある人には敬意を使ってはいけない、もう一方の相手には敬意を使わなければならないことしょっちゅう考えています。そうしたら、その文の言葉自体が詰まってしまいました。自分の最初に伝えたい意味さえも忘れてしまい、言えなくなりました。どうしたらいいのでしょうか。敬語の服を脱ぎたいのですが、失礼な人間にはなりたくありません。どんな勉強をしたほうがよろしいでしょうか。 また、質問文に不自然な日本語がありましたらそれも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

  • 「かまいません」と「結構です」の違いについて

     日本語を勉強中の中国人です。「かまいません」と「結構です」はどのように違うのでしょうか。両方敬語のような気がしますが、よくわかりません。  また、質問文に不自然な表現がありましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願い致します。

  • 敬語について

    敬語について こんにちは。いま謙譲語について勉強しています。謙譲語には聞き手へ敬意を表すものと話題に出る人物へ敬意を表すものの二種類がありますね。「言う」の謙譲語として「申す」と「申し上げる」、「知る」の謙譲語として「存じる」「存じ上げる」があります。前者はそれぞれ聞き手へ敬意、後者は話題人物へ敬意を表すと理解すればいいですね。でも、具体的になると、まだ分からないことがいっぱいあります。 (1)中島先生のことは、よく存じ上げております。 (中島先生へ敬意を表しているわけですが、もし先生へ敬意を表す必要がなく、もっぱら聞き手を敬う場合「中島先生のことは、よく存じております」とも言えますか。) (2)仕事のほうはこれからますます面白くなっていくものと存じます。 (上の文とは違って、ここの「存じる」は「思う」の謙譲語ですね。「思う」の謙譲語としての「存じる」「存じ上げる」はただ丁寧度の違いがあるでしょう。この文をもっと丁寧に言うならば「~と存じ上げます」とも言い換えられるでしょうか。) 私はちょっと郵便局へ行ってくるから、先生がお見えになったら、そう申し上げてくれないか。 (この文における「申し上げる」は先生へ敬意を表していますね。「申し上げる」の尊敬対象は話題に出る「ニ格」人物ですね。もし「ニ格」人物が文に出ない場合、聞き手へ敬意を表すと理解していいでしょうか。) 例えば、「私は山田太郎と申します。」はもっと丁寧に言えば「私は山田太郎と申し上げます。」になるでしょうか。 ややこしい質問ですが、どうかよろしくお願いいたします。

  • 「様」と「氏」の違い

     日本語を勉強中の中国人です。「様」と「氏」はどのように使い分けていらっしゃいますか。どちらがより敬意を払う言い方になるのでしょうか。  また、質問文に不自然な表現がございましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

  • 人からものを借りるとき使う表現について

     日本語を勉強中の中国人です。人からものを借りるとき発する言葉としては、「借りてもいい」と「貸してもらう」と、聞き手にとってどちらがより好感が持てる言い方になるのでしょうか。  また、質問文に不自然な日本語の表現がありましたら、それも教えていただければ有難く思います。よろしくお願いいたします。

  • 「承知いたしました」は二重敬語になるでしょうか

     日本語を勉強中の中国人です。「承知」も「いたす」も丁寧な言葉で、「承知いたしました」は二重敬語のような気がします。「承知しました」のほうが「わかりました」の正しい敬語ではと思われます。皆様はどう思われますか。  また、質問文に不自然な表現がありましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。