日本人が嫌いな中国人についての真実

質問

• ここ数日、テレビで見る反日デモに参加している中国人にインタビューをすれば、人は変われど、皆決まってそう言います。ある特定の人物を指す訳でもなく、日本人全般を差別するこの発言には、怒りを通り越し、悲しくなってきます。
• 自分は戦争経験者ではありません。なので、過去に日本が中国に対して行ってきた負の部分も歴史として勉強して覚えるしかありません。でも、今回、これだけひどい反日デモを行っている主役は同じ戦争経験のない若者でした。一向に薄まる事のない憎しみ。元より薄まる事を望む事自体が厳粛に受け止めていない事であるのか。
• 実際の所、中国人が日本人に偏見を持っているように、日本人もまたそれに負けないぐらい中国人に対して、かなりの偏見を持っている方が多いと思うのです。ただ、国民性の違いで、デモ活動をするかしないかという程度だと思うのですが、一体その偏見はどこから来ているのでしょう？

回答No.12

phj

なぜ反日デモ（暴動）が中国で起き、しかも若者が多いのか・・
これは「日本の責任」ではない部分もある、ということを知っておいたほうがいいと思います。

もちろん大前提として、第二次世界大戦中の日本人及び日本軍の振る舞いの悪さ、というのもありますが、それも
「日本のおかげでアジア諸国はすべて独立した。
日本というお母さんは、難産して母体を損なったが生まれた子供はすくすくと育っている。
今日、東南アジアの諸国民が、米英と対等に話しが出来るのは、いったい誰のおかげであるのか。
それは身を殺して仁をなした日本というお母さんがあったためである。
12月8日（対米開戦日）は、われわれにこの重大な思想を示してくれたお母さんが、一身を賭して重大な決心をされた日である。
我々はこの日を、忘れてはならない。」
　　　　（ククリット・プラモード タイ国元首相のサイヤム・ラット紙の記事より）

という評価もある、ということを忘れるべきではない、と思います。

その上で「なぜ中国は反日か？」ということを説明するなら、中国の情勢を理解する必要があります。

実は中国が「反日教育」に特に力を入れ始めたのは、1980年代初頭の鄧小平・江沢民政権からだといわれています。
当時の中国は毛沢東による文化大革命の失敗によって荒廃した国土と経済を立て直すため、ようやく政府の機能が回復し、国民に対する教化が再度行われるようになった頃でした。
つまり中国政府の思惑としては、広い国土で異民族を抱える社会を一定方向に成長させるために「敵」が必要だった、ということです。
共産党というのは、どの国でも一党独裁制を敷いています。中国の場合「日本軍を撃退し、中国の独立を勝ち取ったのは共産党」、「だから共産党が中国を指導していく」という立場でしたから、日本を「敵」とみなして反日教育をするのはとても都合が良かったのです。

このときに始まった反日教育で育った世代が今の20歳前後の若者であり中国でも「８０后（１９８０年後）」といわれる世代でもあります。
彼らは1989年の天安門事件もほとんど知らず（幼稚園ぐらいでしたから）、その後さらに強化された反日教育により、日本を敵視する教育を受けているといえるのです。

これが若い人が多くなる現状なのですが、これだけでは説明できないぐらい複雑な事情もあります。

まず、中国には表現の自由も政治結社の自由もありません。インターネットも規制されています（今年のノーベル平和賞の受賞者のニュースはご覧になったと思いますが、中国では一切報道されません）
そして、共産主義のはずなのに貧富の差は拡大し、豊かな生活をみんなが享受してるとはいえない状況もあります。
そんため、通常なら自国政府に向かうべき不満や批判を表現することが出来ず、「日本に対しての抗議活動」なら許される、という状況があるのです。

そのため２００５年の反日デモの時には「愛国無罪（国を愛する行動は罪に問えない）」と絶叫し、暴動になり、政府もコントロールできない事態になったため、扇動者は逮捕、そして政府が国民の携帯にＳＭＳ(携帯メール）で「デモに参加しないように」と送って、暴動を沈めたりしています。
なぜなら、反日デモだったのが、つもり積もった自国に対する不満で暴動コントロールできない事態が起こりえるからです。

つまり「反日」というのは、あくまでも中国の国内事情で作り出されている、という面もあるということです。

今の中国の若者は日本のアニメや音楽を聴き、日本のデジカメや自動車を使うような世代です。日本に対する親近感もあるといえます。
また、keitisan様が
＞加害者側としては決して忘れてはいけない事だし、実際に自分がその場で手を下していなかった事だとは言え
と感じているように、中国の若者も普段は「過去の戦争のこと」という意識もあります。

ですが、他の回答者が書かれるように近隣国は仲が悪いのが普通ですので、愛国的な内容になれば反日的になるのは致し方ないことなのです。

むしろ、今回の日中の衝突によりスマップの上海コンサートが中止になったことのほうを抗議している中国の若者もいますし、アニメオタクの若者は反日教育に対して懐疑的であるようです。

日本が過去に行った行為を忘れてはいけませんが、こういう国と国同士の争いというのはいろいろな感情や実利が入るのだ、ということを踏まえて冷静に対応するほうがいいと思います。

お礼

回答ありがとうございます。
お礼が遅くなり、大変申し訳ありませんでした。

この問題に関して、本当にたくさんの方から貴重なご意見を頂きました。とても感謝致しております。

あなた様の「日本の責任ではない」という事。他の回答者様のご意見からもその事に関してずいぶん納得させられました。やはり、このような偏見を根強く持たせ、現世に至っても情報を操作し争いを引き起こす根源になったのは『江沢民』であったというのが大半の意見のようです。
「仲間を得るには共通の敵」と言うように、その当時、一番手っ取り早く簡単に敵を作るには、それを一番正当化出来る理由を持った日本だったのでしょうね。
しかし、それらが根底にあり、自国への不満を、今支援を行い続けている日本にぶつけるという行為は、やはり愚かとしか言いようがありません。

それにしても、タイの元首相のそのような言葉は初めて知りました。そのように思ってくれている国もあると分かっただけで、とても救われるような気がします。

様々な回答者様の意見を拝見していると、あまりに日本が理不尽に見えて来てなりません。それは毅然とした態度を取れないでいる日本も悪い事なのか、答えは分かりませんが。。。

「愛国無罪」と叫んで日本人を殺しても罪にはならないのだと聞きました。まぁそれは大袈裟すぎる話ではあるのでしょうが、自国を愛するやり方が、このようなやり方しか出来ないものなのか、と悲しく思えてきます。
とは言え、このような日本でも、やはり自分にも少なからず『愛国心』があるようです。
あなた様がおっしゃる通り、中国、韓国で日本の芸能人やアニメ、音楽、日本製品などが認められている事は、日本人としてはやはり嬉しい事ですし、逆に普段は無縁であるものの国旗や日本大使館などが焼かれたり壊されているのを見れば、それだけで腹立たしく、無念に思えてなりません。

ここで何を言っても、相手の耳に届く事もないのでしょう。
でも、いつか中国人が国に踊らされている事を自覚し、そういう目で改めて日本と言う国を見直し始めた時、いつでも誇れる日本人であれるよう努力して行きたいと思います。

本当にありがとうございました。