あったか下着(高機能サーマルアンダーウェア)で一番大事なのは保温力だと思います。
保温力を左右するのは、どれだけ空気をたくさん貯えられるか?です。
空気は熱伝導率が低いため、衣服内に空気を貯え
その空気を逃がさず保持する(体と外気の間に空気の層をつくる)ことで
体温を逃がさず、冷気を遮断してくれます。
高機能サーマルアンダーウェア素材の主流はウールと化繊です。
ウールは繊維の表面に小さな縮れをたくさん持っており
それが糸になった場合に空気をためる空間が多くできるので
保温性が高いとされています。
化繊は、繊維内部に空気を閉じ込めるための空気孔を
化学的につくることで、軽量で保温性の高い素材となります。
ポリエステルが使われることが多いようです。
今年大人気のユニクロ・ヒートテックですが
ユニクロのサイトを見ると、発熱・保温・抗菌・ストレッチの4機能を謳っています。
一番のウリの発熱ですが「体から出る水蒸気を吸収して熱に変換。
繊維の中から発熱して暖めます」とあります。
どんな繊維でも水分を吸着するときには発熱するのですが(熱吸着といいます)
発熱を謳う素材は繊維形状の工夫で水分吸着量を増やすのだそうです。
ただし、これは着てみると分かるのですが
体から水蒸気が出るのは発汗時が最も多く
発汗時というのは体は暖まっていて、むしろ暑いから汗が出ているわけで
発熱は余計な御世話であることが多く、私はほとんど無意味だと思います。
ですので、一番大事なのは(上述の通り)保温機能ですが
これは「中空紡績糸を採用し繊維をマイクロ化」とあります。
つまり、普通の化繊保温繊維ですね。
ヒートテックはラインアップがいくつかあり、よくみると素材構成が違います。
だから、どれも同じ暖かさということではないと思います。
ただ、化繊保温繊維を使った生地としては、薄地から中厚の範囲だと思います。
当然、厚地の方が空気含有量が多くて保温力が高くなります。
ですから、格段に暖かいインナーだとは言えないでしょう。
> 暖かく着心地の良いお勧めのインナーを是非教えて下さい。
厚地の高機能サーマルアンダーウェアとしては
パタゴニアのキャプリーン4や
http://www.patagonia.com/web/jp/product/collection_alt.jsp?OPTION=PBL_COLLECTION&catcode=PBL.PBL.WOMENS.CAPILENE4
モンベルのジオラインEXP
http://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1107375
同じくモンベルのスーパーメリノウールEXP
http://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1107242
などが定評ありところだと思います。
(いずれもハイネック、タイツもあります。)
スーパーメリノウールEXPが一番暖かいという声が多いようです。
ワコールのスゴ衣はよく知らないのですが
薄さをウリにしているようなので、保温力は弱いのではないでしょうか?
まあ、単純に「厚みの差」=仕様の差だと思うんですけどね。
(実は繊維レベルでは同じモノであることも多い。)
(ちなみにパタゴニアはPOLARTECという繊維で
高級フリースは大抵ここんちのです。
http://www.polartec.com/)
(さらに蛇足ですがヒートテックは東レの繊維で
ユニクロ以外にも供給しているそうです。)
とはいえ、ユニクロのヒートテックは
薄地から中厚の高機能サーマルアンダーウェアとしては
格段に「安い」ことは間違いないと思います。
保温力はだいたいモンベルの薄地(ジオラインLW)から中厚(ジオラインMW)と
同じくらいだと聞きますが価格は半分以下です。
(パタゴニアはモンベルのさらに倍の価格ですから…)
これはユニクロの量産効果の賜物ですね。
長くなりますが、防寒で大事なのは
・外気の侵入を防ぐ(防風する)
・外気と体の間に空気の層をつくる(保温する)
・衣服内をドライに保つ(肌を濡らさない)
の3点です。
高機能サーマルアンダーウェアは大抵「保温」と「ドライ」機能を有しますが
防風機能はありません。
屋外では風の侵入を防ぐ工夫をしないと空気の層が逃げてしまいます。
(風の侵入を上手に防げば、以外と薄着でも暖かく過ごせます。)