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宇宙空間に閉じ込めた水素ガスからの輻射

vq100mgの回答

  • vq100mg
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回答No.5

スペクトルは、ガス層の厚さ(奥行き)に依存すると思います。 奥行きが浅ければ線スペクトル、奥行きを増すに連れ黒体輻射に近づくのではありませんか。 透明なものは電磁波を吸収しませんが、熱平衡の原則からして輻射もしません。 ガスの透明度は波長に依存し、その「塊」の見かけの透明、不透明は厚さにもよる筈です。 線スペクトルを輻射出来るような波長では吸収も激しく、比較的厚みが薄くても不透明になるでしょう。 不透明な波長に限り、黒体輻射強度に届くのではないでしょうか。 線スペクトルを輻射出来ないような波長では、果たしてどれだけの奥行きがあれば輻射強度が飽和することか・・・。 少なくとも大気の厚さ程度の常温水素ガスでは、全く歯が立ちそうにありませんね。 夜空の透明度から類推できます。  しかしいかなる波長といえど、水素ガスとの相互作用が、決して真の零となる所は無いでしょう。 例えば電波領域においては誘電損というイメージのものでしょう。 厚みを増やせばやがて黒くなると思えませんか。 光量子的には、分子の熱運動エネルギの統計的ゆらぎに乗じて、どんな波長の光子とも相互作用を持てるということかもしれません。 光子吸収放出の確率は波長によって大きく異なるわけですが、僅かな頻度でも十分な奥行きを備えれば黒体でしょう。 透明度が低い場合強く輻射するが、奥の輻射が覆い隠される。 一方で透明度が高ければ体積当たり輻射は弱いが、後ろの輻射が累積して強く観測されるという具合です。 小穴から観測される空洞輻射も同様な理屈だと思います。 空洞を作る材料の反射率が零でなくとも、多重反射でしか光が戻って来られないから黒体とされています。 「反射してしまわぬようにすれば黒体」が先の例では「透過してしまわぬようにすれば黒体」に対応します。

yyz1974
質問者

補足

丁寧なご回答ありがとうございました。問題の設定が地球規模やそれ以上に大きな輻射物質を想定していたわけではありません。書かなくて申し訳ありませんでした。まあ1メートル前後の球体からの輻射をイメージしました。そういう意味では実質的に電波はかなり気圧を上げても透明と考えても良いと思えました。しかし御指摘のように極限の大きな気体だとやがて黒くなると思えてきました。誘電率や誘電損失は放射のメカニズムにどう作用するのでしょうか。電気感受率の値は相当小さい(0.000X位)のでまず透明ですが水素分子の誘電損失はどれくらいでしょうか。蓄えたエネルギーを保つにはその近辺で固有振動モードを持つことが必要であるように思います。温度は定義できるが宇宙空間に殆ど放射しない冷たそうな物質なんて不思議ですね。よろしくコメントお願いします。

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