• ベストアンサー

キーボードのQWERTY配列の本当の由来はどこにあるのでしょう?

安岡 孝一(@koichi_yasuoka)の回答

回答No.4

Christopher Latham Sholesの製作していたタイプライターのキー配列ですが、1872年8月10日付のScientific American誌に、QWERTYになる直前のキー配列が掲載されています(http://yasuoka.blogspot.com/2006/07/in-1873-christopher-latham-sholes.html 参照)。また、1868年11月21日付のSaint Joseph Herald紙によれば、この時点でのキー配列は当時の印刷電信機をマネていて、ピアノ状の鍵盤の黒鍵にA~N、白鍵にZ~Oが並んでいました(http://patimg1.uspto.gov/.piw?docid=00026003&IDKey=NONE 参照)。つまり、右端で折り返すアルファベット順だったわけです。で、これらの間を繋ぐキー配列を考えた場合、私個人としては、http://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/48/2/115/_pdf/-char/ja/ の図4に示したキー配列が、かなりの確度を持って正しいと考えています。 ただし、これらの配列は、Christopher Latham Sholesが目指していたものでないのは明らかです。というのも、Sholesとしては最終的にはhttp://yasuoka.blogspot.com/2006/10/it-took-considerably-longer-for.html に示したキー配列に到達しており、QWERTY配列は、その過程の途中で、たまたま1873年にE. Remington & Sonsに採用されてしまったものだからです。その意味でQWERTY配列は、1873年時点でSholesの手元にあった、キーを目で見てそこそこ探しやすい(と当時のSholesが考えていた)キー配列に過ぎません。このあたりについて、http://slashdot.jp/~yasuoka/journal でも、かなり色々な角度から議論していますので、よければごらん下さい。

gootanago
質問者

お礼

○QWERTY配列が生まれた経緯(修正分) 安岡孝一先生の学説に沿って下記にまとめ直します(先生ありがとうございました)。※カッコ内の図は先生の「QWERTY配列」 http://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/48/2/115/_pdf/-char/ja/ のもの 1.最初のタイプライタキー2段でABC順だった[図1] 2.そこからキーを3段にする時点で、多分、ABC順から「母音」だけを外して上段に置き、残りを中段・下段に折り返して並べることを基本に考えた[図4=先生の想定図] 3.そのうえで、「母音」だけでは埋まらない上段の空きキーを下から移動させて埋める 4.しかし、上記だけでは、実際には打ちにくかったり小指等に負担がかかったりする(*)という理由から、全体的にキー配置を微調整(変更)した(3での空きキー埋めも同様の視点で併せて行なった)、と推測される。 *-文字ごとの使用頻度の違い(EやTが最も出現する)や「Qの直後はUになる」等の法則がある/また、タイプライターの重いキーは指に負担がかかった  言い換えると、下記等の基準で配列が考え出されたと推測される(資料が残されていないため実際の基準やその精度は不明/勿論、英語入力での話)。 ・覚えやすいように、また、二列キー時代からの流れで、ABC順はなるべく保つ。 ・打つ効率がよい並びにする(指の使用率が偏らない、よく使うキーを打ちやすく、基本綴りを打ちやすく等)。 ・特に、小指(や薬指)への負担を軽減する配列にする。  ※実際、QWERTY配列では、(8本指操作の場合)小指に行くにしたがって使用頻度が低くなる傾向がある 5.その結果、<ある程度は指が楽に使え、少し覚えにくい(つまりそこそこの合理性は持つ)>QWERTY配列の原型が生まれた(1873年頃)。[図2・図3]  そして、それが世に定着してしまった。 ○他の説についての補記 ・A.バーの絡み回避説  この説は、「当時のタイプライターでは絡まない構造だった」とか「キー配列とバーの配列は無関係」という理由でデマとする専門家が多い。 ・B.「活字工の活字棚に準じた」説 信憑性が高いと言う専門家もいるが根拠に乏しい。そもそも活字棚の配列は、使用頻度が高い活字を「版下」に近い一方の側に配置したりしたはずで、小指等の使用頻度に配慮すべきキー配列とあまり一致しないはず。

gootanago
質問者

補足

 koichi_yasuoka先生。先生のような大家に、こんなコーナーにまでわざわざ書き込んでいただき甚だ恐縮です。  先生のサイトは既に何度か拝見させていただいています(上記の歴史的経緯も拝読済みです)。ただ、私のような「QWERTY配列についてのみ関心を持つ」一市民には少々難解で…。  今後、更に幅広く勉強していきたいと存じます。(できればQWERTY配列の起源-「どうしてこのような配列が生み出されたのか」-に焦点を絞った文章を発表して下さるよう、一市民としてお願い申し上げます)    今回のご教授、誠にありがとうございました。

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