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求電子置換反応以外の芳香族化合物での置換反応
phospholeの回答
- phosphole
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ma-ri-qさんがご丁寧な回答をされていますから、ほんの補足気分です。 院の入試なら、有機化学の問題にカップリング反応の機構についての問題が出る可能性はあります。 現代の有機化学では、カップリングに限らず、遷移金属試薬を抜きにはできません。 なんだかいろいろあってややこしく感じるかもしれませんが、どれも基本は全く同じです。ma-ri-qさんが書かれている、酸化的付加、トランスメタル化、還元的脱離、という3ステップ。 反応によって異なるのは、 用いる金属触媒 ほとんどパラジウムなので、現段階ではパラジウムだと思って良いです 用いる芳香族ハロゲン化物 これも多くはブロモベンゼン、ヨードベンゼン。最近では適用基質が拡大されまくりましたが、とりあえずこれら2者だと思って良いです 反応する相手の求核剤 有機金属と呼ばれます。これに何を使うかで、いろいろな人名反応に分けられますが、R-M(Rが有機基、Mが金属)と書けば全てma-ri-qさんの式になってしまう恐ろしさ。 炭素求核剤を使って、炭素ー炭素結合を作るもの(熊田ー玉尾-Corriu、Stille、根岸、檜山、園頭、鈴木ー宮浦、Kochi-Furstnerなどなどなど・・・ありすぎ) 金属試薬の使いやすさ、カップリング反応の行きやすさから、最近ではホウ素試薬を使う鈴木ー宮浦が一番利用されています。 窒素求核剤(要するにアミン)でもって、窒素ー炭素結合を作るもの(特に決まった名前はないようだけど、発展させたのはBuchwaldとHartwigなのでBuchwald-Hartwigアミノ化とか呼ばれたりする) 硫黄求核剤(チオール)、酸素求核剤(アルコール、フェノール)、リン求核剤(ヒドロホスフィンHPR2、あるいはそのオキシド、スルフィド)・・・といろいろなものが使われます。 が、ずらずら書いておいてなんですが、こんな細かいことまで覚える必要は現段階ではありません。 上述した3ステップの名前と、どんなことが起こっているの?ということを頭にたたき込んでください。これさえ分かれば、パラジウム触媒反応は有機反応と全く同様に理解していくことができます。 機構の間のパラジウムが関与している部分を全て無視して、 Ar-X + R-M -> Ar-R + MX としてしまうと、一見したところは求核置換と同じになってしまいますね。 普通の求核置換だと、R-Mが直接ハロゲン化物を攻撃するのですが、触媒反応では、パラジウムが代わりに求核攻撃役を引き受けてくれています。 なお、カップリング以外の金属触媒反応でも、酸化付加や還元脱離といった基本機構はしばしば出てきます。今のうちに覚えておいて損はないでしょう。
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お礼
分かりやすい回答、ありがとうございます。 院試まであまり日がないので、何をどのように押さえておけば良いのか よく理解できました。 試験が終わり落ち着いたら、それぞれの反応を詳しく勉強しようと思います。 お礼が遅くなってしまい、申し訳ありません。 ありがとうございました。