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二次方程式の解の公式について。

asterの回答

  • aster
  • ベストアンサー率70% (374/533)
回答No.5

  >高校の教科書には二次方程式の解の公式が出来るまでには >何年もかかった。 数学などの問題を解く手順を、「アルゴリズム」と言います。二次方程式をどうやって解くかというアルゴリズムは、二次方程式を解かねばならないという現実的必要性ができた時から、これが正しいアルゴリズムだというのに辿り着くのにかなりかかった可能性があります。 丁度、鶴亀算のようなもので、あれも解き方のアルゴリズムは、かなりまわりくどいですが、ある訳です。それを発見するのは、それほど難しいことではなかったと思います。 ただ、アルゴリズムが分かっていても、「簡単に解けるか」というと、また話が違ってきます。「アルゴリズム」という概念が、そもそも、こういう具象的問題と、代数的解析的な解き方を較べると、解き方の手順・方法は同じで、その本質は「手順」だということが分かって、こういう概念ができたのです。 簡単に解けるかどうかは、数学でも、「技術」の発達をまたないと行けません。鶴亀算ではなかなか一般の人は解けない訳ですが、これを、問題を、変数を記号で表し、方程式の形にするという「抽象化」の技術が発達すると、鶴亀算は、二元連立一次方程式で、これなら、中学生でも簡単に解けたはずです。 二次方程式の場合も、古代に、それに相応する具体的な問題があったのです。建築などだと、こういう問題が出てきます。そこで、どうやって解くかのアルゴリズムは、古代の建築か・技術者・魔術家・数学者などは、発見していたと思います。 ただ、「√」の開平をどうするかという点で、まず問題があったでしょう。そこで、二乗して、この数に近い数という風に、近似的に出して、段々近づけるという方法でしか、開平はできなかったはずです。 また「無理数」は、古代ギリシアの紀元前3世紀か4世紀頃のピュタゴラス教団が発見したと言われており、無論、古代エジプトでも、無理数のようなものがありそうだという予感はあったでしょうが、数学的に、無理数をはっきり確認したのは、ピュタゴラス教団です。 彼らは、無理数の存在が宇宙の調和に反するので、これを秘密にしたとも言われています。 アルゴリズムは分かっても、答えが無理数になる場合、近似表現以外、どうやって表現するのか、それには、無理数の表現方法という技術が必要になります。 アラビアの代数学では、おそらくこの当たりも、アルゴリズム的にも、技術的にも解決し、どういう記号法だったか分かりませんが、解法は確立されていたと思います。 西欧では、アラビア代数学の成果を受けて、三次方程式や四次方程式の解のアルゴリズムを研究し、これを解きます。 しかし、二次方程式でも、「√」のなかが、マイナスになる場合は、解がないのだ、という解き方のアルゴリズムだったでしょう。いまでも、少し比較が違いますが、0で割った数は、答えがないとなっています。0で割った数を、数と定義すると、そういう数学も造れるのですが、あまり面白くないようで、実際に造られていません(または、造られたが、面白くないので、無視されています)。 「虚数」という概念が出てきて、始めて、現代の二次方程式の解法のアルゴリズムと同じものが成立したのだと言えます。また、記号法も発達し、鶴亀算のような複雑な話をしないでも、記号を、左右に移したり割ったり掛けたりで、解けるようになったとも言えます。 この長い時間の「概念」の進化や、アルゴリズムを効率的に解く技術や、問題を抽象的に表現する技術の開発などに随分と時間がかかったのです。 現代の高校で教えているのは、何千年という経験のなかから出てきた、これが、もっとも簡単にアルゴリズム解法を実行できるという記号形式の上に立って、アルゴリズムに従って、問題を解いているので、高校生でも、10分ほどで、公式が造れるのです。 高校だと微積分も出てきますが、微積分も、ニュートンの使った記号法だと、難しくて、アルゴリズムは分かっていても、一般の人が解法に習熟するのは難しかったのです。しかし、ライプニッツが発明した記号法と、それを発展させた記号法だと、非常に簡単に、微積分を扱えるのです。 アルゴリズムが分かっていても、新しい概念の発見と構築、問題を抽象化して表現する技術、解くための記号法と、記号操作の技術、こういうものの発達に何千年と時間がかかったのです。  

necon
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 お礼が遅くなってしまい、すみません。 asterさんのご回答は大変分かりやすく、僕の質問にとても 正確にお答えいただきました。 自分は、物理を勉強しているのですが、そのせいか、 物理や、数学の研究は「発見」であって、 決して、「発明」ではないと思っていました。 しかし、asterさんの解答を読ませていただいて、 現在の数学があるのは、多くの優秀な数学者の 記号法の発明や代数の発明によるものなのだと 分かりました。 このことは、教科書を読んで勉強しているだけでは、 あまり感じることが出来ない事でした。 ご回答ありがとうございます。

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