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度々の回答ですいません。 配位結合で考えてもいいのだけど、できた結合の電子対がどっちの原子に偏っているか?ということについては注意しましょう、ということです。 塩素以下のハロゲンは、ご存知の通り酸素との化合物(オキソ酸)を形成し、酸素原子の方が電気的に陰性なのでハロゲンの電子は酸素に持っていかれます。そのため酸化数が上がる、形式的に+の電荷を持った、と考えます。 しかし、フッ素だと電機陰性度は逆転してしまうため、仮に酸素と結合を作らせても結合の電子対はフッ素原子側に寄るはずです。 酸素との化合物は私は例を持ち合わせておりませんが、例えばフッ素と塩素以下のハロゲンの化合物は例があり(BrF3など)、高周期ハロゲンはフッ素によって酸化されます。 この場合は、高周期ハロゲンがF+に配位して電子対を奪われたと考えることができます。 では何で酸素との化合物は無い(あるいは非常にレア)なのか? 1.酸素を酸化するのは、酸素の電気陰性度もかなり高いために困難 2.酸素原子に配位結合するのは、フッ素の電気陰性度が高いために困難 うーん、でもお互いの電気陰性度が近いということを考えると、仲良く普通の共有結合を作っても良さそうなものなのですが・・・はて? まぁ、酸素と結合を作ったところで、何度も言っているようにフッ素は酸化されないので酸化数が+にはなりませんが。
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- anthracene
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takes87さんの回答を拝見し、興味が出たので私も調べてみました。 アルコールやカルボン酸から誘導されるR-O-F型の化合物はそこまでレアなものでもなく、SciFinderで適当に検索すると200個以上出てきました。 合成法まではちゃんと見ていませんでしたが、例えば CH3-O-H + XeF2 -> CH3-O-F などがあり、強力な酸化剤であるゼノンフルオリドが必要だったりすることから、生成したハイポフルオリドや酸フッ化物も強力な酸化剤であると考えられます。 私も勉強になりました。
- takes87
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anthraceneさんがかなり詳細で丁寧な回答をかかれているので、その中にあった酸素とフッ素の化合物についてちょっと補足させてもらいます。酸素とフッ素の化合物は次亜フッ素酸(HOF)というものがあり、このアセトニトリル錯体が強力な酸化剤として用いられています。ごくたまに有機合成の雑誌に反応例が出てきます。でもメジャーな試薬ではなさそうです。ちなみに単体だと結構低温(-40℃ぐらい?)にしないと不安定みたいです。あと水すら酸化して過酸化水素にしてしまいます。ちなみに次亜フッ素酸の場合電子はフッ素原子の方によっているようです。電荷的にはフッ素の酸化数が+Iになることはなさそうですね。結合は一応共有結合みたいですね。 あとオキソ酸はこの次亜フッ素酸以外存在しないです。やはり電気陰性度が最大のためですかね。
お礼
いろいろ考えの糸口ができて助かります。 電気陰性度最大のフッ素であることから 考えてみます。ありがとうございました。
- anthracene
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塩素酸や過塩素酸のCl-Oの結合をClが酸素原子に配位結合しているのだ、と解釈するのなら、補足に書かれたような考え方もありかと思います。ローンペア準位が低下して、配位結合の受け側に電子を与えることができない、ということです。 しかし、配位結合で考えるのはまずい、というか誤解を招くことがあります。 なぜなら、フッ素原子やフッ化物イオンの配位化合物はいくらでも存在するからです。 例えば、フッ化水素HFは、HF---HF---HFという水素結合を形成しますし、有機フッ化物のフッ素原子も水素結合のアクセプターとなります。 これらの挙動は、フッ素原子のローンペアをプロトンに供与している形になります。 その他、様々なルイス酸に対してフッ化物イオンは強力に配位します。 BF3に対し、F-が配位してできたBF4-では配位結合は非常に強く、加水分解されません。その他の例はいくらでもあります。 Cl-Oの配位結合と、これらの配位結合の大きな差は、結合している原子の電気陰性度の差です。 Cl-Oだと、Oの方が電気陰性度は大きく、Oの方が負になります。 一方、フッ素は最大の電気陰性度を持つため、配位結合を作っていても、負の電荷は常にフッ素原子上に存在します。 上述したBF4-の場合、負電荷はフッ素原子上に分散し、配位結合を作っていてもホウ素原子に電子はほとんど供与されていません。 今、簡単に計算してみましたが、 BF3だと、ホウ素の電荷は+0.65, フッ素は-0.22 BF4-だと、ホウ素の電荷は+0.57, フッ素は-0.39 (全てマリケン電荷) でした。
お礼
アドバイスありがとうございました。配位結合で考えるのは誤解を招くことがあるということがわかりました。 ありがとうございました。
- anthracene
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書き忘れていました。 族酸化数はとれませんが、反応形式としてF(+1)と表せる(より正しくはF^+1等価体)とできる化合物はあります。 アミンの誘導体で、窒素原子上にフッ素原子が結合した形のアンモニウム塩です。 N-フルオロピリジニウム、N-フルオロジアザビシクロオクタン、N-フルオロベンゼンスルホニウムアミドなどが市販されております。 これらの化合物はベンゼン環やカルボアニオンなどの求核剤(負に帯電、あるいは分極した反応剤)に対して、F^+1として振る舞い、相手をフッ素化します。
- anthracene
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電気陰性度が大きすぎて(最大の4)、電子を引っ張っていける酸化剤が存在しないからです。 お隣の酸素も最大酸化数は0で、プラスにはなりませんが同じことです。フッ素と共有結合させればできると思いますが、そのような化合物があったかなぁ?
お礼
早速の返信ありがとうございました。 電気陰制度の関係で塩素は配位できるけど フッ素はできないという解釈でもいいのでしょうか。
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お礼
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