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元素分析逆バージョン
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この種の問題を解く上で重要なことは,そこで何が起こっているか(反応式)と各化合物の量的な関係です。反応式が書ければ量的な関係も解りますので,重要なことは反応式を書く事とその意味する量的関係を理解する事です。 具体的に今の場合で見てみますが,行なっているのは silkroad さんと同じ事です。まづ,silkroad さんの回答にある様に,燃焼させる有機化合物の『分子式はC4H10O2(分子量90)』です。そして,燃焼ですから酸素(O2)と反応させます。結果できるものは,二酸化炭素(CO2)と水(H2O)ですね。したがって,反応式は次の様になります。 C4H10O2 + aO2 → bCO2 + cH2O この係数の a, b, c を決めるわけですが,式の左右で各原子の数が変化しない事を使います。 C に注目すると,4 = b ⇒ b = 4 H に注目すると,10 = 2c ⇒ c = 5 O に注目すると,2 + 2a = 2b + c ⇒ a = 11/2 (b = 4, c = 5 より) したがって,silkroad さんの反応式(次式)が得られます。 C4H10O2 + (11/2)O2 → 4CO2 + 5H2O この式は C4H10O2 の化合物1モルを完全燃焼させるには酸素(11/2)モルが必要で,二酸化炭素4モルと水5モルが生成すると言う量的関係も示しています(これが重要です)。 さて,今の有機化合物は分子量が 90 ですから,90 g で1モルです。今,燃焼させた 2.25 mg が何モルかを考えると,(2.25/90000)モルになります(単位の換算に注意)。 ここまで来れば解ると思いますが,有機化合物1モルから二酸化炭素4モルと水5モルが生成するわけですから,(2.25/90000)モルからは二酸化炭素 (2.25/90000)x4 モルと水 (2.25/90000)x5 モルが生成します。 つまり,生成する二酸化炭素(分子量 44)は, (2.25/90000)x4x44 = 0.0044 g = 4.4 mg 水(分子量 18)は, (2.25/90000)x5x18 = 0.00225 g = 2.25 mg お解りいただけるでしょうか?
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- rei00
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rei00 です。 > 最初の有機化合物よりも水素の量などのほうが大きい > 場合はたくさんありました・・・。つまりはそういうのは > 関係無しにして計算すればいいのですよね? その通りですが,一つ注意していただきたいのは,最初の有機化合物よりも大きくなっているのは『水素』や『炭素』の量ではなくて,『水』や『二酸化炭素』の量です。 これは,有機化合物中にあった『水素』や『炭素』に完全燃焼させるために加えた酸素が結合して出きるために,その酸素の分だけ重くなります。 そうではなくて,『水素』や『炭素』の量だけを見れば,有機化合物由来のもの以外にはありませんので,反応しても変化はありません。と言うか,この反応の前後で「水素」や「炭素」の量が変化しない事によって,先の回答にある計算で有機化合物中の「水素」や「炭素」の量が求められるわけです。 ですので,有機化合物以外に由来のある「酸素」に関してはこの様な計算法が使えないため,有機化合物の総量から「水素」と「炭素」の分を引いて求めるしかありません。
お礼
やっと理解できました!!何回も説明して頂いて本当にありがとうございました!!さすがです(^○^)
- rei00
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rei00 です。 > これは有機化合物2.25mgからできているわけですよね? > で、水素と炭素と酸素を足して2.25mgになればいいはずですよね? > でも水素の時点で2.25mgになってるじゃないですか。 > これはどういうことなのかなーって思っただけです。 やっぱり勘違いされているようです。先の回答の 2.25 mg は水素(H2)の量ではなくて生成した水(H2O)の量です。水には水素以外に酸素も含まれていますから,元の有機化合物 2.25 mg 中の水素の量であれば, (水素の原子量/水の分子量)x(生成した水の量) = (2/18)・2.25 = 0.25 mg になります。 同様にして,元の有機化合物中の炭素の量は, (炭素の原子量/二酸化炭素の分子量)x(生成した二酸化炭素の量) = (12/44)・4.4 = 1.2 mg です。 したがって,元の有機化合物中の酸素の量は, 2.25 mg - 0.25 mg - 1.2 mg = 0.80 mg です。 ところで,先の補足の『完全燃焼するために必要な酸素ガスの量も求めなくてはならないのですが、』はあってますか? この通りであれば,先の回答の通りで,必要な酸素(O2)の量は 0.80 mg です。が,質問が『元の有機化合物中の酸素の量は?』であれば,上に書いた様に計算します。結果は同じ 0.80 mg ですが,これはたまたま合っただけですので,問題(何が求められているか)によって考え方は変えないといけません。
お礼
・・・とてつもない勘違いをしていたようです!!他の例題を見てみましたが、最初の有機化合物よりも水素の量などのほうが大きい場合はたくさんありました・・・。つまりはそういうのは関係無しにして計算すればいいのですよね?(これでも間違ってたらどうしようもないなぁー)(×_×;)
- rei00
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rei00 です。 > すいませんが、完全燃焼するために必要な酸素ガスの量も > 求めなくてはならないのですが、 先の私の回答はご理解いただいていますでしょうか。そこにも書きましたが,この反応の反応式は, C4H10O2 + (11/2)O2 → 4CO2 + 5H2O で,この式は問題の有機化合物1モルを完全燃焼させるのに酸素(11/2)モルが必要なことを示しています。 今,有機化合物は(2.25/90000)モルですから,必要な酸素(分子量 32)は, (2.25/90000)x 32 = 0.00080 g = 0.80 mg です。あるいは,温度や圧力の条件があれば,理想気体の状態方程式( PV = nRT )から体積で求まります。
補足
おおよそのことはわかっているつもりなのですが・・・これは有機化合物2.25mgからできているわけですよね?で、水素と炭素と酸素を足して2.25mgになればいいはずですよね?でも水素の時点で2.25mgになってるじゃないですか。これはどういうことなのかなーって思っただけです。rei00さんの言ってることは理解してるつもりなのですが・・・
燃焼反応式では、1モルの有機化合物を燃焼させたときに生じる二酸化炭素や水のモル数を表すように書くために、係数が(11/2)のように分数になる場合があります。rei00さんの解説の通り、連立方程式で解いて、各係数を求めて燃焼反応式を完成させます。 あの問題で求められたC4H10O2はジヒドロキシブタン(2価アルコール)の一種だと思います。 ------------------------------------------ 練習で簡単な燃焼反応式を解いてみますか? (問)エチレン 1.4g を完全燃焼させたときに生じる二酸化炭素と水の量を求めなさい 燃焼反応式は CH2=CH2 + 3O2 → 2CO2 + 2H2O エチレン(分子量28) 1.4g は 1.4/28=1/20モルです。 だから 二酸化炭素(分子量44): 2x(1/20)x44=4.4g 水(分子量18): 2x(1/20)x18=1.8g
同じ状態で窒素ガスの密度の約3倍ということから、求める有機化合物の気体は分子量が約3倍(28x3、すなわち約84ということになります。 C2H5Oの実験式量は45ですから、84に近い倍数は2になります。よって分子式はC4H10O2(分子量90)となりますね。 よって燃焼式は、 C4H10O2+(11/2)O2→4CO2+5H2O 2.25mgは1モルの1/40000ですから、燃焼によって生じるCO2は4モル(44x4g)の1/40000ですから4.4mg H2Oは5モル(18x5g)の1/40000ですので2.25mg になります。 以上、高校のとき以来17年ぶりに解いてみましたが、いかがでしょう?
お礼
おぉ!!早いし詳しいしで最高です!!本当にありがとうございます!!これから解いてみます!!
補足
>よって燃焼式は、 C4H10O2+(11/2)O2→4CO2+5H2O になってますが、(11/2)はどこからきたのでしょう?あと、なぜ2.25mgは1モルの1/40000なのでしょう?教えてください!
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