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バブル時からの減少分は?

tiuhtiの回答

  • tiuhti
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回答No.3

この手の話には、中々「これぞ正解」ってなものは無いと思うんですが、私の考える所を書きます。 まず、時価総額600兆円といっても、それは「買い手が600兆円払った結果、株を持っていて、売り手がそれに相当する600兆円を持っていた」って訳では、勿論ありません。発行されている株式の一部が売買されて、売買されなかった株も含めたすべてを、その売買された一部の株の値段で評価したら600兆円だった、というだけの事です。 御存知かと思いますが、日本では、企業間の株式持合(生保の場合は、年金契約等の見返りとしての、一方的な株式保有)があります。ここ数年は、急速にほどけてきていますが、それでもまだまだ持合は残っていますから、以前から持ち続けている株式保有者にとっては、持っているだけでいつのまにか膨大な含み益ができたのに、それが数年後にパーになった、という事です。No.1の方のテレカの例と同じですね。(私では到底思いつかない、すごい良い例ですね。)パーになった影響は後で考えるとして、ここでは、「元々売れないし売る気もない株の値段が、概ね元に戻ってしまっただけで、理屈上はそれだけではどーって事無いはずだ」という事を確認しておきたいと思います。(株を担保に金を借りたとしても、その金を使った実物投資がそれなりのキャッシュフローをあげていれば、今ほどの不良債権問題にはならない。) 一方、実際に売買された株についてどうかというと、売買とは、株券と現金を交換する事ですから、株価がいくら下がっても世間全体の現金は減りません。つまり、ゼロサムゲームであれば、全体としては±0だから、景気への影響も理屈上はゼロだ、って事です。 だから、「バブル崩壊で○○○兆円の国民の財産が失われた」といった言われ方が時々されますが、誤解を生みやすい言い方だと思うので、私は好きではありません。 で「○○○兆円はどこへいった」という議論は良いとして、株価の下落の影響を、理屈上ではなく実際に考えて見ます。 経済学で言うところの「資産効果」、「逆資産効果」って言葉を御存知でしょうか?一般的には、アメリカの株価上昇で「金持ち気分(あくまで気分であって国全体としては実現していない利益)になった個人が、消費を増やす」(=資産効果)といったときに使われます。私は、同じ様な事が日本の企業にも起きていた、と思うんです。(っていうか、80年代前半からサラリーマンやってたので、実感として強く感じます。)具体的には、「株の含み益があるから、多少リスクのある設備投資・新規事業でもどんどんやってしまえ」という行動の仕方です。銀行も、その含み益を頼りにして、どんどん融資してくれました。それで、今から思えば無駄な設備投資がどんどん行われて、景気がよかったのではないでしょうか?(金融面から見れば、銀行の過剰な信用創造の結果マネーサプライが増加する事になる。) うまく回転している間は、例えば工場機械設備への投資が、日本で調達されれば、銀行が融資した金は、日本国内に留まりますから、それがまた新たな設備投資や消費に回ったりして、好景気は維持されますが、それが一旦逆回転しだすと、機械を売りつけた側はもらった金を使わなくなる(ただ使わないだけで、国全体として減るわけではない)、全体として需要が減り、それが作ってしまった設備投資からのリターンも減らし、だからますます怖くて新規の設備投資ができない、といったスパイラルにもつながります。(マネーサプライも延びない。) 「○○○兆円はどこにいった?」と考えるよりも、「資産効果」のように考えた方が、実際に起きた事により近いと思っています。具体的なマクロの数字に基づかない議論ですが、私はこんな風に考えています。

chi_2
質問者

お礼

早速の回答ありがとうございます。 資産効果についても知りたかったのでホントたすかりました。 なぜ「どこへいったのか?」という言葉を使ったのかというと 私は大学で経済を学んでいる者なのですが、先生が そういう質問の仕方をしたのです。 それで、そのように書かせていただきました。 今後の参考にさせていただきます。

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