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mistakenについて

fwkk8769の回答

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  • fwkk8769
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回答No.5

興味深いご質問ですね。 ご回答#2の方の「気分」のご説明がいいですね。ご質問者さんの「転義」ということばは私も気に入りました。 >「mistaken」はあくまでも「間違えらている」という形容詞であり、そこからどうして「間違っている」という形容詞へ飛躍したのかという疑問なんです。「間違っている」という辞書の定義を認めずに、なぜそういう「転義」が論理的に可能なのかということなんです。「mistaken=wrong」という等値が成り立つ前の、それうより一呼吸前のところが、どうも解せないで、もやもやしています。 お気持ちはよくわかります。 こういうときにmistakenのように、本来他動詞である動詞の過去分詞が受け身の意味ではなく、能動の意味を表すのは一見不合理に思えますが、実際には語の用法として歴史的に「能動的な意味に受けとられる」ようになって(=「転義」されて)いったものがこのmistakenも含めて他にも例があるとするならば、少しは「もやもや」が減るように思いました。 そこで先駆者がこの問題をどのように記述しているかを今回ちょっと調べてみました。するとこのような例がこのmistakenも含めていくつかあることに先人も気づいていました。 (1) まず、I was mistaken. の意味は次の1の意味で解釈するのが確かに普通でしょうが、nativeでも文法家の中には2の意味であると主張している人がいるそうです。おもしろいですね。 1. I made a mistake. I made a mistake. I was in error. 2. I was improperly interpreted. I was misunderstood. この点はB. Evans & C. Evansの_A Dictionary of Contemporary American Usage_に触れられています。 (2) さて、このmistakenのように「他動詞のあるものの過去分詞は、起源的には受動的であったのですが今日では能動的な意味に受けとられる」(石橋幸太郎『英語語法大事典』大修館のp.806)といったものがいくつかあり、他には、 3. The man is “drunk”. (= The man has drunk too much.) 4. He is “read” in the classics. (= He has read much in the classics.) などが同書に挙がっていました。 具体的な説明としては上の4のreadは以下のように説明されています。 「このreadは元来他動詞として受動的な意味をもっていたもの…ですが、現在では形容詞として能動的な意味に変わっているということができます。それはさらに叙述的(Predicative)用法から限定的(Attributive)用法となり、a well-read clergyman(博学の牧師)のようになるわけです。」 (以上はPoutsmaの_Grammar_などをもとにした解説だそうですが、Kruisingaの_Handbook_のようにこの過去分詞のreadを自動詞の過去分詞だと考える人もいるそうです。) (3) 上の(2)の「叙述的(Predicative)用法から限定的(Attributive)用法となり」の部分が気になって寺澤芳雄『英語語源辞典』(研究社)で形容詞mistakenを調べてみました。 2.(1601-2) 「思い違いをした」(つまり、上の(1)の1の用法?) さらに、「人の意見・行動について『誤った』の意で用いられるようになるのは17C後半から」とあります。 どうも「叙述的(Predicative)用法から限定的(Attributive)用法となり」という歴史は形容詞mistakenにも当てはまるようで、 「思い違いをした」 ⇒ 「人の意見・行動について『誤った』」 と用いられるようになったようですね。 この限定的(Attributive)用法の同様の例としてPoutsmaは次のようなものも挙げています。 a cultivated man (= a man who has cultivated many acts and sciences) a learned man (= a man who has learned much) a practiced man (= a man who has practiced something very much) 余談ですが、語義の1には (1540-1744) 「取り違えられた」(つまり、上の(1)の2の用法)が挙げられていますが、そこには†(ダガー)が付いていますので「廃語義」扱いです。上の(1)でご紹介した硬い文法家の主張はわからないわけではないですが、実際にはすでに用いられなくなっているということなのですね。 以上周辺部分についてのレポートでしたが、今回は私も勉強になりました。

mesenfants
質問者

お礼

お礼おくれて大変失礼しました。 じつは管理人から2週間もほったらかしでどうするというお叱りメールを昨日いただくまで失念していました。 こんなに的確精緻な回答をいただいていた(have pp)とは知らず、ほんとうに申し訳ありません。 でも、ねばった甲斐があって、これですっきりしました。 「a learned man」という語例にはおもわず唸りました。 やはり、にらんだとおり(?)「転義」でしたか。 でも、受動から能動への「論理」がいまひとつ納得しがたいですが。英語学者の胸中では、その論理が解けているのでしょうが、書物のなかで述べるには証拠不十分とみているのでしょう。 ここは、そこをぶっちゃけて本音をきくという場所であれば理想です。 「I am」と切り出しておきながら、「I have mistaken」という視点が、切り出した文頭に「上書き」されてできたものとわたしなりに理解します。 ありがとうございました。 追伸 ここで言うのも変ですが、石頭の質問者を再三説得してくださった他の回答者さまにも深く感謝申し上げます。   敗戦記念日の翌日 蝉の声を聞きながら 2009年8月16日 

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