本の日焼けはなぜおこるのか？

質問

本の日焼けを防ぐには、「日差しを避けるのがいい」のは
わかりますが、「本の日焼け」のしくみをご存知の方、
”窓際にある本の日焼け防止策（遮光カーテン以外で）”
でいい案があれば教えてください。
ＵＶカットシートを窓ガラスに貼ることでどのくらい
本の日焼けを防げるものか、実際行なっているかた
効果を教えてください。

回答No.1

chatea

化学的な反応として、炭水化物を含むもの（分かりやすく言うと燃えると炭になるもの）が、紫外線にさらされると「褐変」といって、色が変わって品質が劣化します。紙の原料は木からできたパルプ繊維ですから、日光にさらされれば、当然この現象が起きます。

さらに、パルプ繊維中に含まれるリグニンという物質が、紫外線によって化学変化を起すと、「紙焼け」と呼ばれる黄色くなる現象が発生します。

また、紙は無数の繊維が集まって出来ていますが、その隙間に手の皮脂が少しずつたまり、酸化することでも変色がおきます。

これらの原因が組み合わさって本の日焼けは起きるのです。

対策としては、まず、直射日光をあてないように保管することと、UVカット処理がされた蛍光灯を使う（一般の蛍光灯からは紫外線が出ている）こと、エアコンや加湿器・除湿機を使い、一年中、部屋の温度を20度前後、湿度を50％前後に保つことです。

理想は地下室を作って保管することですが、日のあたらない部屋に置いておくだけでもずいぶん違います。

ちなみに出版されている本のほとんどが西洋紙に印刷されたものですが、1980年代以前のものは、製法の過程で酸を使用していたため、紙が酸性となっており、いくら上手に保管しても、自然と酸化が進み、劣化するため100年程度しか持ちません。
なお、現在出ている本の大半は、酸性を中和する処理がされています。

お礼

丁寧な回答ありがとうございました。
具体的で参考になりました。
早速実践したいと思います。