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六角穴付ボルトでバネ座金を併用しない理由
noname#230359の回答
![noname#230359](https://gazo.okwave.jp/okwave/images/contents/av_nophoto_60_3.gif)
昔から「緩み止めのためにバネ座金を使用する」が常識とされ、これを正式に覆す証明が乏しいため、未だにこれが常識と誤解されている方が多いようです。 専門店でさえ「1巻コイルの形状をした座金で、切れた部分が締め付けられ平らになる際のばね作用により緩み止め効果を発揮できます。 ばね作用を利用し、高いゆるみ止めの効果を得ることが出来ます。」などと書いていますし、六角穴付ボルト用ばね座金〇号などというものが市販されていますので、尚更ですよね。 1、バネ座金のバネ作用=バネ力は、強度区分12.9ボルトの締付軸力に対して1%以下しかありません。そんなバネ力は緩み止め効果を発揮しません。 2、またバネ座金は切り口が直角ではなく斜めにカットされており、右ネジが緩もうとする場合にエッジで引っ掛かるような形状になっています。 しかしこれも、柔らかいボルト・締付物でなければ引っ掛かりません。 六角穴付ボルトは固いですし、アルミ等の柔らかい締付物であれば平ワッシャーを使いますので、引っ掛かりも期待できません。 しかもバネ力はごく弱く、99/100緩んで初めて1/100だけ効くわけですから、ほぼ完全に緩んでしまったボルトが脱落するのを、僅かに遅らせることがもしかするとできるかもしれない、という程度が唯一期待できる効果です。 このようにほとんど効果としては無いのに対して、逆に軸力と摩擦力によって維持している締結を、ボルト座面に疑わしい形状のスプリングワッシャーを挟むことによって、摩擦力低下させてしまうかもしれません。 緩む危険性が増しますので使わないほうがむしろ良いのですが昔からの誤解と、使ったからといって不具合につながらないことから、未だに使い続けられているのが実情といったところだと思います。 この技術の森も、答えを締め切ってしまい間違いを指摘できなくなってしまうので、知恵袋同様に間違った回答ばかりで終わってますね。 六角穴付ボルトは省スペースであり、頭を埋める場合も省スペースしやすいと理解しています。しかし、それが原則というのは初耳です。 もちろん被締付物残り肉厚が薄くなっての挫滅には要注意です。 締結がボルトのバネ力という表現もちょっと違和感があります。バネは伸びたり縮んだりするものですが、ボルトは伸びたそのままで維持する必要があります。塑性域締付の場合はもはやバネ力もありません。 ばね座金が機能するまで締結力が減少したら疲労破壊につながるというのも意味がわかりません。ボルトのゆるみと疲労破壊に関連はありません。 たまたまこの質問は締め切られていませんでしたので、ずいぶん年月が経ちましたが回答させていただきました。
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