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『づ』と『ず』が同じ音の理由は?

polnareffの回答

  • polnareff
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回答No.4

 starlightさん、こんにちは。  「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」は室町時代中期(15世紀)まではそれぞれ異なった音だったのですが、その後一方に音変化が起こり、とても近い音になったために混同され、ついには同一の音となりました。  古いビルの名前に「○○ビルヂング」などと書いてあるのを見て、どことなく古臭いという印象を持たれたことはないでしょうか。「ビルディング」は新しい音、「ディ」、「ドゥ」という響きは日本古来の音ではなく、西洋風の音だと感じられるかも知れません。しかし、実はこの「ディ」、「ドゥ」が、昔は「ぢ」、「づ」を表わす音だったのです。  一方の「じ」、「ず」は、今の私達の発音と似ていました。といっても、今私達がひとつひとつの音を「じ」、「ず」と独立して発音したり、「じぶん」、「ずかん」などのように語頭で発音したりする時の、その「じ」、「ず」とは異なります。消防自動車のサイレンの音を聞いて「あ、火事だ」と言う、その「じ」の音、「彼来る?」と聞かれて「来るはずだよ」と答える、その「ず」の音など語中・語尾つまり母音間にあって、ごく自然に、むしろぞんざいに発音した、つまりあまり意識的にでなく発音した「じ」、「ず」、それが昔使われていた「じ」、「ず」です。  では、「じ」、「ず」を含む「ざじずぜぞ」と「ぢ」、「づ」を含む「だぢづでど」の差という形で整理してみます。  まず「だぢづでど」ですが、この5つの音、実は五十音図の中の同一行でありながら、「だでど」と「ぢづ」という2種類の音から構成されています。「だでど」の方に統一すると「ダディドゥデド」となります。これが昔のだ行「だぢづでど」の音です。そしてこの濁音に対し、清音「たちつてと」も昔は「タティトゥテト」でした。「タティトゥテト、ダディドゥデド」は、舌の動きも触れる位置も、まったく同じです。  これと同様に、「ざじずぜぞ」も、実は「さしすせそ」とまったく同じ口構え・舌の位置でつくられる音だったと思われます。ここで「さしすせそ」の発音の様子を確認しておくと、「さしすせそ」を発音する際に、初めの息のこすれる感じを長く引っ張っておきながら、ひとつひとつしっかりと発音してみます。この時、舌の下側が下の歯裏についていると思います。そして、「スー」という息が漏れるようなこすれ音は、舌先上部と上の歯裏あたりから聞こえています。「し」は少し違った感じに聞こえるかも知れませんが、少なくとも「さすせそ」は同じ舌の位置でしょう。次にこれとそのままの形で「ざじずぜぞ」を発音しますと、古い「ざじずぜぞ」の音になります。今の私達がはっきりと発音する時の「ざじずぜぞ」とは異なる発音法です。これを言い換えると、「現代のざ行」対「古いざ行」の関係は「さしすせそ」(摩擦音)対「ツァツィツツェツォ」(破擦音)の関係と言えます。なお、この見解に対しては日本語研究者の間でも未だに意見が分かれてはいます。  現在はまったく同じ音になった「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」ですが、文字だけは「現代仮名遣い」の中の特殊事項として残っているわけです。「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」はそれぞれ同じ音ですが、ここでの問題は同じ文字、または同一音と見なされる文字が、逆に私達が普段意識せずにその現れる位置によって別の音で発音されているということです。    因みに、これら4つの文字(音)は「四つ仮名」と呼ばれ、共通語や多くの方言を含んだ現代日本語では区別を失っていますが、高知県の一部地域や山梨県南巨摩郡早川町奈良田の方言などでは年配の方、御老人の方を中心にこの「四つ仮名」の音の区別が今でも残っています。高知県では「鈴(すず)」を「ず」で、「水(みず)」を「づ」で発音したり、山梨県奈良田では「水(みず)」を「みづ」あるいは「みどぅ」と発音される方が多からずいらっしゃいます。  では、失礼いたします。

starlight
質問者

お礼

有り難う御座います。 まったくの素人なので、四つ仮名というポピュラー(らしい)問題とは知りませんでした。 元々違った音が、歴史的に変化していって、仮名遣いの変化と共に、完全に混同されていると理解しました。

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