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アルミの溶体化と焼鈍しの違いとは?

  • 質問No.9751792
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お礼率 100% (1/1)

お世話になります.

アルミの熱処理について勉強していますが, 溶体化処理と焼鈍しの違いがいまいちわからず, 質問します.
具体的には, A6061-T6をO材にしたいという要求が有り, そのために勉強しているところです.

アルミニウムハンドブックの標準条件を見てみると, A6061の溶体化の場合は515~550℃, 焼鈍しの場合は415℃となっていますが, これはどんな理由によるのでしょうか?

溶体化処理温度の場合, 固溶限線を超えるためα-Al単相になることはわかるのですが, 他にどんな違いがあるのでしょうか?
さらなる疑問としては, 焼鈍し処理をする際に415℃よりも上(固溶限線を超えるぐらい)ではだめなのでしょうか?

浅学の身で恐縮ですが宜しくお願い致します.

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ベストアンサー率 100% (2/2)

溶体化処理と焼鈍しは全く別物で、目的も方法も異なります。

焼鈍しの目的は材料を最も柔らかい状態にすることです(文献の表1)。
その方法は加熱後徐冷して、第2相を析出粗大化させます(文献598頁左下)。

溶体化は、その後の時効処理で第2相を微細析出させるために、すでに析出している第2相を十分に固溶させるのが目的です。
その方法は高温に加熱するとともに、室温まで過飽和状態を維持するために急冷します(文献の592頁右下)。

加熱温度は、溶体化では既存の析出相を全て固溶するために単一相になる温度が必要です。一方焼きなましでは既存の析出相が残っていてもそれが成長して粗大化するので、単一相になるまで高くする必要はありません。仮に単一相なるように加熱したとしても、冷却がゆっくりならば第2相が成長するので、目的は達成できます。

溶体化後は析出物がほとんどない(あるいはわずかある)状態になります。
焼鈍し後、および時効処理後は析出物が多量にある状態になりますが、析出物の大きさが全く異なります。析出硬化が起こるためには、析出物の大きさは0.01ミクロン以下であることが必要です。

焼鈍し状態と溶体化状態での機械的性質も異なります。
溶体化材(時効なし)の強度は焼きなまし材の約2倍と推定されます。
お礼コメント
fortis931m

お礼率 100% (1/1)

大変詳細なご回答と参考文献のご教授ありがとうございます.

焼鈍しの目的は第2相の粗大化(析出強化の防止)にあるという説明ですっきりしました.
また, 析出物が微細化しない程度の冷却速度であれば単相領域まで加熱してしまっても問題ないと理解しました.(わざわざする意味は無いとは思いますが)

この度は親切・ご丁寧にご教授頂きまして誠にありがとうございました.
投稿日時:2020/05/24 15:33
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