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特許法 条文の解釈

細かいところで申し訳ありませんが・・・・ 特許法 第163条(同前)   第48条、第53条及び第54条の規定は、前条の規定による審査に準用する。この場合において、第53条第1項中「第17条の2第1項第三号」とあるのは「第17条の2第1項第三号又は第四号」と、「補正が」とあるのは「補正(同項第三号に掲げる場合にあつては、拒絶査定不服審判の請求前にしたものを除く。)が」と読み替えるものとする。 という条文なのですが、ここでの準用は、拒絶査定不服審判の場合ですので、「拒絶査定不服審判の請求前にしたものを除く」というのは当然で必要ないのではと思うのですが、何故付けているのでしょうか。

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noname#9130
noname#9130
回答No.1

特許法第163条第1項における第53条に関する読み替え規定は、 【いわゆる前置審査においては、第53条の補正却下の規定を、 『第17条の2第1項第三号又は第四号に掲げる場合において、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面についてした補正(同項第三号に掲げる場合にあつては、拒絶査定不服審判の請求前にしたものを除く。)が同条第3項から第5項までの規定に違反しているものと特許をすべき旨の査定の謄本の送達前に認められたときは、審査官は、決定をもつてその補正を却下しなければならない。』 と読み替える。】 というものです。 さらに言い換えれば、 『前置審査においては、拒絶査定不服審判請求前の最後の拒絶理由通知に対する応答の際にした補正が第17条の2第3~5項の規定に違反していても、審査官は補正却下をすることができない。』 ということになります。 159条にも同様の規定があるのはご存知ですよね? そちらは、前置審査ではなくて審理の段階に関する規定です。 gurutanさんは特許庁の審査官には誤りはないとお考えなのでしょうか? 特許庁の審査官だって人間ですから、違反を見落とすことだってありますよ。 つまり、159条や第163条の読み替えによって加えられる括弧書きは、 『審査段階で一度看過された違反事項は、前置審査や審理の段階に入ってから気がついても、いきなり補正却下してはならない。』 と言っているわけです。出願人は、その補正が適法であることを前提として審判請求しているわけですから、それをいきなり補正却下するのは酷だということで、このような規定にしているそうです。これについては、工業所有権逐条解説(いわゆる青本)の第159条のところで説明されていますので、そちらをご覧ください。 ところで、gurutanさんはもしかしたら、 『すでに審判請求した後の話をしているのだから、読み替えられた第53条第1項の冒頭の「第17条の2第1項第三号又は第四号」中の「第三号」の場合は存在しないのではないか』 とお考えなのではないでしょうか? しかし、前置審査においても審理の段階においても、(最後の)拒絶理由通知がされることはあるんです。実務をやっていればこの辺は、たとえ自分では経験していなくても、想像できることです。 第159条や第163条の規定は、 『その際にした補正が第17条の2第3~5項の規定に違反していれば、審判官や前置審査の審査官はその補正を却下しなければならない。』 ということも言っているわけです。

gurutan
質問者

お礼

突然長期の海外出張となり、お礼が遅れまして申し訳ございません。 ご回答ありがとうございます。 実は大変基本的な見落としをしていました。 特許法 第158条(拒絶査定不服審判における特則)  「審査においてした手続は、拒絶査定不服審判においても、その効力を有する。」 これがあるため、「拒絶査定不服審判の請求前にしたものを除く。」が必要になったのですね。

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