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開先溶接に被せる隅肉溶接について
- 開先溶接の上から行う隅肉溶接について教えて下さい。
- 開先溶接後に隅肉溶接を行う理由は何ですか?開先溶接だけでは不都合があるのですか?
- 隅肉溶接を被せたからと言って、溶接強度が上がるとは思えないのですが、それとも溶接部の断面変化を滑らかにするのが目的ですか?
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別の質問でのアドバイス画を引用します。 “━━┫”向きのT字と考えください。 また、曲げ応力の矢印を観て欲しく、応力の掛け方は今回は無視してください。 │← 200mm │ │ │ │ → 圧縮荷重103[N] ← ────┏━━━━━━━────→━━━━━━━━━━ ↑ ┃ │───→/ │ ┃ │──→/ │ ┃ │─→/ │ ┃ │→/ ┃ │/ ────50mm──╂──────+─ ↑ ┃ /│ │ │ ┃ /←│ │ │ ┃ /←─│ │ │ ┃ /←──│ │ ↓ ┃ /←───│ │ ────┗━←────━━━━━━━━━━━━━━━━ │ ← 引張荷重103[N] → │ │ 275mm │ │ │ │ │ ↓ ──────────────── ←先端部に150N(横方向) の力 一般的な内容の記述での考察だと思いますが、もう一つ奥が深い内容があります。 それは、曲げやねじり応力は、最大応力が製品等(━━┫構造物も同じ)の表面を走ると 考えられ、実際も上図の画の如くです。 ですから、 ? 中央部分には、あまり応力が掛かっていないので、其処の溶接は強度に関与していない ? 母材強度 < 溶接(ビード)強度 が一般的です〈溶接部の二番が強度的に弱い〉 にて、 ━━┫構造物の両側の開先への溶接だけで、強度的には充分である考えが一般的となっている。 しかし、実際は、 A)曲げモーメントは、━━┫の根元コーナーが最大応力となり易いので、隅肉分だけ でも強度に貢献するために、実際は強度アップとなっていることになる B)曲げやねじり応力は、最大応力が製品等(━━┫構造物も同じ)の表面を走るのですが、 その経路が大きく変化すると、その箇所に大きな応力が集中するとされています ですから、コーナー部分をLとしないで、隅肉溶接をしてRに仕上げをすれば、 コーナー部分を応力が走る場合に、滑らかに走って応力集中がさほど大きくならない 〈応力集中のURLを観ると、Rが大きい程応力集中はしないとなっています〉 の理由から、隅肉溶接の貢献はあります。 また、隅肉溶接をすると、後でR加工もできますし、表面の仕上げ加工代にもなります。 表面を仕上げて、表面の細かい凸凹を無くすことは、スムーズな応力の走り=応力集中低減 となり、また強度的に有利な条件を確保できます。 応力集中係数 と コーナーR 無し・小・大 との関係を以下で確認してください。 http://www.umgabs.co.jp/jp/product/design_corner.html http://myhagisan.la.coocan.jp/zairiki/yomoyama/yomoyama1/yomoNo7.pdf http://www.akchem.com/rs/jpn/contentsfiles/emt/etc/leona/LE1-1.pdf 破断強度も、微小クラックが入れば、其処に応力がまた集中して、クラックが成長し、 低下しますので、注意が必要です。 菓子袋の切り込みを裂く行為に似ています。
実際に溶接部の強度計算をして、設計をしたことがあればこのような質問も 出てこない気がする。確かに、T継手では|部分を完全溶け込みにすれば、 |の板厚以上の強度が有ったとしても無意味に見えるのかもしれないだろうが そうではない。実際の溶接強度の計算上のノド厚は板厚+0.7隅肉脚長x2倍に なる(等辺)のでどの方向の引張や曲げ、せん断応力に於いても強度は上がる 特に片持ち梁と考えた場合は、根元であるTの角部に最も大きな応力が生じる また、部分溶け込み+隅肉にして開先を小さくしたい場合も当然あるだろうし >開先溶接だけでは不都合があるのですか? 開先だけでは溶接部の強度が不足するから、隅肉部の脚長で補うのであり適当 にしているのでは無いのが良いの設計だと思います。ただし溶接設計が出来る ような設計者自体が左程多くないし、強度計算もしたがらない方が多いだろう まてよ?もしかして隅肉部分と余盛をまさか混同している訳ではないですよね 所謂、適当に大きめにしておけとするのが多いと私も思います。但し吊板とか 実際に大きな荷重が生じる所では、溶接設計し脚長も勿論計算算出しますので 当然ながらT継手の溶接開先形状も作図まえに既に設計されているべきなのだ 戻って根元部分には当然急激な形状変化により大きな応力集中を生じることは 広く知られています。確かそう↓参考URLには隅Rにより疲労強度計算も存在 していたような気もしましたので、滑らかにすることは非常に有効になります 最後に、やたら脚長を増やし溶接による加熱量による歪みなども考慮せずに 一律に薄肉側板厚の80%以上とか言うようなやり方は私は好きでは無いのです 強度により適宜に決め最小限度の脚長なり開先なりでコストを常に念頭に置く そのような設計がBESTと考えるが、実際時間に追われ出来ないことも多いです >まてよ?もしかして隅肉部分と余盛をまさか混同している訳ではないですよね T継手では無く、突き合わせ溶接であれば余盛があったほうが素人的には丈夫 にみえるが実際には却って弱くなることが知られている。従って余盛の大きさ も溶接基準として規定されているのです。よって余盛は少ないか削るのが良い その理由は↓にある通り形状の急激な変化による応力集中が生じるためであり 当然ながら疲労強度が落ちてしまう訳です。ただし破断強度は左程変わらない であろうと思いますけど。。。 http://kentiku-kouzou.jp/koukouzou-yousetu.html
溶接の誤解として 厚さ100mmの鉄板を開先8隅6でくっつけると なんだか丈夫そうに見えるけど あくまでもくっついてる部分でしか強度が出ません 開先部分だけだと肉痩せしていては くっついてる部分が少なく 盛っていればくっついてる部分が増えますが あまり盛りすぎても効果が出ないです
Tジョイントの溶接で実験データが有ります(昔の会社で)。 t12のTジョイントで左右から開先無しで炭酸ガス半自動溶接を実施すると 全て溶け込み不連続部がなくなります。 そこに隅肉溶接をすると、Tジョイントの全てが溶解し強度が上がります。 社内での実験は難しくないので、一度試みるのも良いかと、、、。 この実験は機械プレスのフレーム製作に先駆け半自動用溶接機を導入する時に 実施しました。 当時製作していた200トンプレスなどはベッドの板厚は150mmほど有ります、 全溶け込みが期待出来なければ強度が確保できません。