SUJ2シャフトに梨地メッキ処理

このQ&Aのポイント
  • SUJ2シャフトに梨地メッキ処理は可能でしょうか?
  • 購入品のSUJ2シャフトに梨地メッキ処理を施したいです。
  • ご教示いただけますと幸いです。
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SUJ2シャフトに梨地メッキ処理

購入品のSUJ2シャフト(既に焼入れ済み)に梨地メッキ処理をしたいのですが可能でしょうか?よろしくご教示願います。

noname#230358
noname#230358

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noname#230359
noname#230359
回答No.1

二つの問題があります。 一つ目は、鉄素材に梨地メッキ処理をするということです。 光の反射を防ぐため、梨地仕上げにする場合、銅や真鍮ならば素材そのものを梨地仕上げ してニッケル-クロムめっきをしますが、鉄素材の場合は、素材そのものを梨地仕上げして も、下地の銅めっきとニッケルめっきによって、荒らした表面の目が埋まってしまい、仕上 がりの表面に艶が出てしまいます。 そのため、鉄素材にあらかじめ銅めっきを比較的厚く付けた後、サンドブラストで梨地面に して、ニッケル-クロムめっきを施します。 となるので、+αの処理が可能か否かです。 二つ目は、メッキ脆性の問題です。 お問い合わせでよく「メッキをすると金属が弱くなると聞いたのですが」という質問を いただきます。 端的に言えばこれは正解です。 これを一般に「水素脆性」あるいは「メッキ脆性」と言います。 これは亜鉛メッキやクロームメッキ、ニッケルメッキ等の一般的なメッキにて共通に おこります。 ただ、勘違いしていただきたくないのは、これは一般に使う鋼材や、ほとんどの金属 ではまったく問題にならないということです。  この現象が問題になるのはとくに強度、硬さが必要な焼入れ硬化した部品だけです。 そのメカニズムを簡単に言いますと、メッキ工程の中で酸を使用するのですがこの酸が 金属の内部に侵入、この酸から水素原子が遊離しそれが時間を置くと水素分子になります。 この水素分子になるときに膨張して、金属の内部から数百気圧という力で表面に向かって 金属を破壊しようとする力が金属を脆くさせるのです。 この力を引っ張り残留応力と言います。 引っ張り残留応力はとくに焼入れ硬化した高強度、高硬度材において著しく現われ、 メッキ後に表面にクラック(ひび)が入り、酷い場合にはちょっと衝撃を加えただけで 瞬間に割れてしまいます。 通常の鋼材ならば充分に柔軟性があるので、この程度の応力はキャンセルできる余裕が あるのです。 私の経験的には焼き入れ硬さにしてHRc50以上のものが問題になりやすい感じです。 また、品物の形状や表面の粗さによってもその影響は大きく変わってきます。やはり応力の集中しやすい形状や、表面のやたら粗い品物は影響を受けやすいです。 (ちなみに引っ張り残留応力は鋼を脆くしますが逆に、圧縮残留応力は鋼を強くし、 しかも磨耗を減少させることができます。これを意図的に発生させる処理にタフトライド、 表面焼き入れ、ショットピーニング、WPC処理等がありますが、これにつきましてはまた の機会にしたいと思います) では、これは避けようがないと言うことなのかといいますと、もちろん対策はあります。 本来は上記の理由からメッキを避けたい部品でも、どうしてもメッキをする場合は 「ベーキング」という処理をします。 要はメッキ後に熱するのです。 つまり水素原子が分子になる前に品物を200度ほどの温度で3時間から4時間ほど熱し、 内部の水素を追い出してしまうわけです。 私は基本的に高強度材にはメッキはしない主義なのですがどうしても必要という場合は このベーキングは必ず行なっております。 また、市販のメッキされた高力ボルト等のネジもすべてこの処理が行なわれております。 なお、当方に処理の依頼、あるいは製作の依頼の際に、もしこれらが問題になると判断 した場合は私のほうからきちんとアドバイスいたしますのでご安心ください。 メッキをしても問題ない場合は何も言いませんが、部品的にあるいは材料、熱処理的に 問題があるとき等はハッキリと「これはメッキしないほうがいいです」と申し上げて います。 もちろんそれに変わる処理や代替案はいくらでもありますので、その辺は臨機応変に 対応できます。 といった対応のできるメッキ屋さんで処理することです。 文面は、サイト内容を引用しております。

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