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ねじのせん断応力について
- ネジのせん断応力についてお聞きします。材質:SS400六角ボルト、ボルトサイズ:M10(有効断面積58.0mm2)、せん断荷重:2000kg、使用本数:2本、使用条件:静的荷重
- せん断応力の計算結果は168N/mm2であり、SS400の降伏点245N/mm2よりも低いため破断しない。
- ねじのせん断応力には締め付けトルクも関係するが、詳細は分かっていない。また、ボルトを増やすと荷重が分割される。
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下水道事業団での規格の場合、SS400のアンカーボルトでの長期許容応力では 引張で180MPa、せん断で70MPaとなっているようです(参考までに) ボルトが均一に荷重を分担しないということで、予め1.4倍とか余裕をみます 安全率も吊り荷重であれば、6以上は少なくても取ったとしても十分かどうか 回答1さんの言うように引張とせん断の両方の組合せ荷重を受ける場合が多い 締付けトルクでのバラつきや管理不足により、生じる軸力も不確定になる 既にネジには「切り欠き」もあり、意外に計算も難しくかなり事故も生じ易い また適用される規格により許容応力もかなり違う。JISB8266はσwt=66MPaだし 回答2さんの言うようにせん断をねじ部で受けるというのは、お勧めできない 機械屋なら強度区分で表現したい。SS400のボルトは市販SWCH:4.8が多いと 今、「JISB8266付表3.2ボルト材料の許容引張応力」を確認してみましたら d<=16、温度<225℃で 400N/mm2に対して許容引張応力が61N/mm2でした。失礼
使用条件:静的荷重なら、以下のURL資料でも示します許容応力で確認します。 許容応力=基準の強さ/安全率となり、基準の強さはSS400の降伏点なので245N/mm2、 安全率は静的荷重なので3から、許容応力=245N/mm2/3=81.7N/mm2となります。 この許容応力は、引張と圧縮とその合成である曲げ応力の値です。 そして、せん断応力はその0.8倍、ねじり応力は2/3倍とする事になっています。 以上から、 今回の仕様でのねじせん断許容応力は、81.7N/mm2×0.8=65.4N/mm2です。 ねじせん断許容応力計算は、2000kg×9.8N/kg÷(58mm2×2)≒169N/mm2となり、 ねじせん断許容応力65.4N/mm2より大きく、長期使用には問題が生じ、最悪破損します。 以上から、ねじの引張強さがSS400より強いねじ強度区分から選択するか、ねじ径をを上げるか で対応するしかありません。 ねじ径アップは、 M12では有効断面積80mm2なので、2000kg×9.8N/kg÷(80mm2×2)≒122.5N/mm2でNG M16では有効断面積150mm2なので、2000kg×9.8N/kg÷(150mm2×2)≒65.3N/mm2でギリギリOK M10でのねじ強度区分選択は、169N/mm2÷65.4N/mm2=2.58倍なので、降伏点又は耐力が245N/mm2 ×2.58=632N/mm2の物以上を選択すると良いことになる。 少し余裕を見て、9.8(耐力720N/mm2)以上の強度区分で選択すると良いでしょう。 ですが、ねじへはせん断応力が直接かからない工夫をすべきで、あまり良い選択(設計法) ではありません。
M10二本でとまっている物に、ネジと直交する方向に 力がかかると解釈していいのでしょうか。 ネジは当然締めこむ為、ネジ(ボルト)には引っ張り応力がかかります。 そこへ更にせん断応力を掛けると純粋な引っ張りに対しかなり弱い力で破断 します。 材料力学の教科書に引っ張り+せん断応力の場合の計算式が乗っていた気がします。