横滑りと転倒
- ある物体が水平な力を受けるとき、横滑りするか転倒するかは底辺の長さによる。
- 重心や摩擦係数を考慮し、回転力と移動力の関係を使って解析する。
- 移動力の求め方は摩擦係数と物体の重さを考慮し、回転力の求め方は底辺の長さと物体の重さを考慮する。
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横滑りと転倒
a______d ←1 l l l l l l bl____lc ←3 ある物体に水平な力を加えたとき、←3のように地面スレスレを押したときは横滑りするのに、←1を押したときは、物体は倒れて(もしくは点Cが持ち上がって)しまいます。 では底辺bcをどれだけ長くすれば倒れることなく横滑りするのでしょうか? 関係式・公式等あれば教えてください。 重心Mと長さMb、それに長さbdと摩擦係数μを絡めてベクトルを考えればできそうな気がするのですが・・・。恥ずかしながら一人では解けませんでした。お力を貸していただけると幸いです。 後学のために回答をまとめておきます。 ------------------------------------------------------------------ 通常力学での移動種類には「回転」と「移動」の2種類がある。 この場合「回転力(F1)」>「移動力(F2)」の関係が作れればよい。 (この場合、「回転力」「移動力」とは「回転必要力」「移動必要力」のこと。 回転必要力が移動必要力より高ければ、物体は回転せず移動する。) 回転力F1の求め方 ?力の移動の原理(ベクトルと作用線上どこに移動しても、物体に与える運動 の条件は変わらない)を使い、F1をa上に、mgをbcの中間にまず移動する。 ?製品の回転中心を角bとして、dにかかる力をF1、質量をm、高さをH、幅をW としてモーメント釣り合いの式を立てると、(時計回りをプラス) ☆-F1*H+m*g*W/2=0 よって F1=m*g*(W/2)/H 移動力F2の求め方 力F方向を+とし、物体が移動を始める力F2を求める ☆F2-μmg=0(μは静摩擦係数) よって F2=μmg --------------------------------------------------------------------- この考え方から、私のケースでは、 ?製品の重さと摩擦係数を「移動式」に代入し、F2を求める。 ?F2より大きな値F1と製品の高さ・重さを「回転式」に代入し、Wを求める。 (製品の幅を決定する。) 以上
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製品の回転中心を角bとして、dにかかる力をF、質量をm、高さをH、幅をWとしてモーメント釣り合いの式を立てると(時計回りをプラス)、 -F*H+m*g*W/2≧0 変形して m*g/(2*F)≧H/W これを満たす高さHと幅Wであればokです。 ちなみに底面に摩擦力が働いたとしても、回転中心と同一線上である為モーメントを発生しません。 確認下さい。
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まずmarukeさん。 >shunさんのご質問は、倒れずに横滑りする条件ですから、完全静止 >ではなく、水平移動が起こっている状態じゃないといけませんよね。 >だから、まささんの2番目の式 > F-μmg≦0 >は不等号が逆ですよね。んで、それって私の2番目の式 > F≧μmg >と同じですよね。 ご指摘の通りです。私は横滑り「しない」条件で考えていました。 質問者さん。考え方は正しいと思います。ただ、 ○ -F2×(長さbd)-m2×(長さbM)×g≦0----------? この式は以下ではないでしょうか? -F2×(長さbd)+m2×(長さbM)≧0---------?’ 時計回りを正なので、+m2かと。あと合計が負では反時計回りに回転してしまうので不等号向きが逆かと。あと余り重要ではありませんが、m2は力(力じゃないとベクトルではない)なので最後の×gは不要かと思います。 ?’を理解して頂いたとして、この式は既出の -F*H+m*g*W/2≧0-----------? と等価です。?’の各項を書き換えると、 F2=F*sinθ 長さbd=H/sinθ m2=m*g*cosθ 長さbM=W/(2*cosθ) 以上を?’へ代入すると -F*sinθ×H/sinθ+m*g*cosθ×W/(2*cosθ)≧0----------? これを変形すると?です。 質問者さんと私の方法の差は、 質問者さん:力ベクトルを位置固定して成分分解して、直角成分と距離をかける。 私:力の移動の原理(ベクトルと作用線上どこに移動しても、物体に与える運動の条件は変わらない)を使い、Fをa上に、mgをbcの中間にまず移動しました。そうすれば成分分解する必要が無く楽なので。 と、いう違いです。結論は同じです。力の移動の原理は楽して解くには有効な方法です。 あと >☆長さbM×sinθ >によって、水平方向の長さがわかる。 これは?です。水平方向の長さが変われば長さbMも変わるので解けないのでは? 以上確認下さい。
お礼
ご回答ありがとうございます。 適当な数字を代入し、私の考えの間違っていた点を修正したうえで、EXCELにて計算したところ、まささんの式と同じ答えになりました。 その上で、重心の位置を上下に振って見たのですが、確かに回転モーメントには影響しませんでした。 何度もご返答ありがとうございました。 これにて質問解決とさせていただきます。
b点回りのモーメント計算する。その際、b-重心間をXm、重量Wkgfとし d-c間をLmとし、←1をFkgfとして、時計回りをプラスとして考えると、 ?Mb=WX-FL kgfmとなり、これが0ならば釣り合っている状態です ←3による転倒モーメントは発生しないですがWμ kgfだけの静止摩擦抵抗 があり、(←1+←3)がこれを超えれば横滑りを始めると考えられます ←1の荷重は、転倒モーメントを発生させると同時に横滑り力にも関与する と考えれば分かり易いのではないかなと思います。公式などあるのかは分か りませんが、基本の考え方さえマスターすれば他問題にも応用ができるはず
お礼
ご回答ありがとうございます。 一見まささんの回答と違うように見えるのですが、これも同じになってくるのでしょうか・・・ ただいま確認中です。
>>では底辺bcをどれだけ長くすれば倒れることなく横滑りするので >しょうか? >のご質問から、移動は考慮しませんでした。移動の式を追記すると、 >F方向をプラスとして、 >F-μmg≦0(μは静摩擦係数) >となります。これで水平移動も起こりません。以上2式を満たす場合に >体は完全静止している事になると思います。 shunさんのご質問は、倒れずに横滑りする条件ですから、完全静止 ではなく、水平移動が起こっている状態じゃないといけませんよね。 だから、まささんの2番目の式 F-μmg≦0 は不等号が逆ですよね。んで、それって私の2番目の式 F≧μmg と同じですよね。 すみません、しつこくて・・・。
お礼
まささんは、私の回答という意味ではなく、物理の基本的な考え方の参考意見として述べてくれたと思います。 非常に参考になりました。
>重心の位置が関係しない(モーメント釣り合いの式に含まれない)というこ >とが理解できません。明らかに重心が低いほうが高い場合より倒れにくいと感じます。 感覚的にはわかります。車にしても、低重心の方が運動性のいいといいますから。けどそれは遠心力は「重心」にかかる為ではないでしょうか?今回の場合は違います。例えば、100階建ての高層ビルの1階に重心があって、100階に力がかかった場合すごく倒れやすく感じるのと一緒かと。 あと他の回答者の方の指摘に関してですが、私の式は回転に対する移動に関してだけです。通常力学での移動種類には「回転」と「移動」の2種類があります。 >では底辺bcをどれだけ長くすれば倒れることなく横滑りするのでしょうか? のご質問から、移動は考慮しませんでした。移動の式を追記すると、F方向をプラスとして、 F-μmg≦0(μは静摩擦係数) となります。これで水平移動も起こりません。以上2式を満たす場合に物体は完全静止している事になると思います。あと衝撃力とかは考慮していません。他の回答者のご指摘の「ゆーっくりと押す」場合です。 もし静止状態から水平移動しながら回転する様な計算がしたい場合、指摘の摩擦係数が静→動を考慮して摩擦力は変化する形となります。そこまで考慮必要であれば式の拡張が必要ですね。 確認ください。
お礼
1点確認させてください。 私の考えでは下記のようになると思うのですが、どこが間違っているのでしょうか? うまく図が作れなかったため、非常に見にくいとは思いますがご容赦ください。 --------------------------------------------------------------------- 力F=bd方向の力F1+bdと垂直方向の力F2に分解 重さm=bM方向の力m1+bMと垂直方向の力m2に分解 (重心の位置をMとする) トルクの式(N=F×r)のつりあい(回転モーメントつりあい式?)より ☆-F1×(長さbd)-m2×(長さbM)×g≦0 この式により長さbMを導き出す。 ここで辺bcと辺bMの間の角をθとすれば、 ☆長さbM×sinθ によって、水平方向の長さがわかる。 ここから上記の2式を利用してbdの長さを求める。 --------------------------------------------------------------------- 以上の方法では間違っているのでしょうか?
補足
訂正 × -F1×(長さbd)-m2×(長さbM)×g≦0 ○ -F2×(長さbd)-m2×(長さbM)×g≦0
重心高さは転倒までに必要なエネルギーに関係するのでFとは関係ありません。 重心高さhと重心o~bとの距離の差h’が転倒限界角度になるまでのエネルギーmgh’になるわけです。 Fが一定でなく衝撃とストロークに左右される場合、転倒しやすさしにくさの要因に重心高さが影響するだけです。 摩擦係数とFはそれぞれ別の転倒条件なので、式をまとめる必要はありません。 但しFでなく地震力による転倒モーメントは重心高さ×重量で計算します。 ←3が大きいと転倒方向が逆になりますよね。
お礼
なるほど・・・転倒までに必要なエネルギーに関係するだけで すべりと転倒の関係では重心の高さは関係してこないのですね。 つまり下記のように考えるということでしょうか。 F←la d l l l ___l____________________ bl ↓ c l mg ほぼ理解できていると思うのですが、1点疑問が残ります。 上記masaさんのお礼にて述べさせていただきます。
まささんのご回答は「倒れない」条件としては正解だと思いますが、 式に"F"が残っているのが問題です。Fが小さいと、倒れませんが、 滑りもせず、静止したままになります。滑る条件として、 F≧μmg をまささんの式に加えると、 1/(2μ)≧H/W が正解のような気がします。 あんまり自信ないですけど。 追記です。 重心の位置については、まささんのご回答の場合、直方体が 均質であるとの前提で、長方形のど真ん中に重心があるという ことだと思います。 細切れで申し訳ないです。 重心の高さはこの式では関係ないですね。+方向のモーメントが 変わらないので。でも、重心が左右方向にずれると変わって きますね。 ちょっと感覚と違う気がしますが、慣性を無視すれば(ゆーっくり 押すなら)合ってるんじゃないかと思います。「どん」と押した 場合は重心の高さが効きますね。(この場合も、重心が高いほうが 倒れやすいとは限らない) いや、ほんとはこれもあんまり自信ないんですが。 たびたびすみません。 慣性を無視する前提だと、私の最初の回答の、 F≧μmg は、 F=μmg じゃないとだめですね。最後の式 1/(2μ)≧H/W は変わりませんが。 F>μmg のときは加速度が発生するので慣性が無視できません。 細かいことを言えば、一般的に滑り始めると摩擦係数が下がるので もっとややこしいことになりそうですが・・・。 T.S.さんのご回答を読んで、私の間違いに気がつきました。 Fが一定なら慣性云々は倒れやすさとは関係ないですね。 ですから、「倒れずに滑る」条件としては、 m*g/(2*F)≧H/W (まささんの式) かつ F≧μmg になりますね。んで、私の式 1/(2μ)≧H/W は、「倒れずに滑る」ための"F"が存在する直方体の縦横比の 条件ということになりますね。(この条件を満たさない場合は、 滑る前に転倒する) まだ間違ってるかな?考えるほど自信なくなってきました。
お礼
ご意見ありがとうございます。
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