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SKD61(DH21大同製)ダイカスト型の硬度について
- SKD61(DH21大同製)ダイカスト型の硬度測定が異なる結果となった場合の原因について教えてください。
- お客様に出荷したSKD61(DH21大同製)ダイカスト型の硬度測定結果がテスト段階で異なった場合、どのような要因が考えられるでしょうか?
- SKD61(DH21大同製)ダイカスト型の硬度測定において、異なる結果が出た場合の原因を教えてください。
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この種の硬さの確認方法に 疑問があります。 何がいいたいかと言うと ?窒化処理されている ということですが 表面からの窒化有効厚みは、いくらあっても 数10μmと考えれます。下手をするとハンドグラインダーで 窒化層を除去しているかも知れません。 ?ショアー硬さは、反発力の差を読み取るもので 「同じ組成・熱処理したもので、(ここからが重要)最低 厚みが10mm必要」と言われています。つまり、所詮 納入時に「これだけでした」と言っても、参考値しか なりません。補償するものでもありません。当然「絶対値」でも 有りません。お客様にも理解していただく要あり。 何が言いたいか、もうお分かりでしょうが「再研磨・グラインダー」 とかも掛けては駄目です。品物として未使用部分を探してでも (1度使用すれば熱影響を受けるので確かな方法とはいえませんが…) 現状のままか、1000番くらいのペーパーで磨く程度での、参考値として ショアー硬さ計で再確認する 位しかないと思います。 キリがありませんよ。 窒化層の良し悪しに左右れるとおもいます。 窒化後の検査で何かヒントがもらえれば… その分野の専門家の方がたのご意見が欲しいと 思います。お役に立てず申し訳御座いませんでした。
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真空炉の電気容量はどのくらいですか? 260*400*100といってもそこそこの容量が無ければ均一に焼きが入りませんよ。 DH21はHIT法、AHIT法などの処理が望ましいようです。 ですが、表面処理(チッカ)は内部硬度によっては適切なチッカ層が得られない場合があります。今回カジリの原因は、内部硬度の甘さからチッカ処理がちゃんと施されていない為と思われます。 焼き入れ・戻し条件ですが、真空炉によって誤差はありますが、焼き入れは 500℃予熱800℃予熱そして1050℃*2h~3hです。 戻しなのですが、550℃付近より硬さ変化がちょっとした差で変わります。 焼き戻しは、温度と保持時間のコントロールがちゃんとできていなければ、難しいと思われます。ですので、戻しはいきなり610*3hではなく、徐々にやってみてはいかがですか?300℃で予熱させ570℃~630℃で2h程*2でやれば戻るとは思いますが?
お礼
適切なアドバイスありがとうございます。今後参考にさせていただきます。 大変助かりました。
大同特殊鋼DH21を使用したことが無いのでSKD61と言うことで回答させて頂きます。 1.ワーク内部の硬さ不足は焼戻し温度が原因です。 SKD61の場合の一般的な熱処理条件は、 焼入れ温度:1030℃ 焼戻し温度:550℃ 焼戻し後の硬さは54HRCとなります。 鴨犬様は 焼戻しを 610x3.5hx2回(ガス焚焼戻)炉 とされていますのでSKD61であれば、明らかに焼戻し温度が高過ぎます。 2.熱処理が条件どおりに行われたかの確認を また、610℃の焼戻しであっても40HRCは低過ぎます。熱処理に何がしかの問題が有るのではないでしょうか? 熱処理のチャートを確認することをお勧めします。 3.製造メーカーへ問い合わせを 大同特殊鋼が、JIS品のSKD61(54HRC)よりも硬さで劣る製品を市販することは考えられません。確実を期す為DH21の熱処理条件と熱処理後の硬さを大同特殊鋼へ問い合わせる事をお勧めします。 4.余計な事かも知れませんが 表面処理の中で窒化処理は「摩擦・磨耗試験」でのデータが余り良くありません。使用目的がダイカストであればパルソナイト(日本パーカライジング社)などの低温軟窒化処理をお勧めします。 鴨犬様が具体的な疑問点を出されたので、それに回答させて頂きます。 1.焼入れ保持時間の不足 最低幅が100mmですので余熱付で1030℃×2時間であれば十分です。 2.焼戻し温度高 問題はこの焼戻し温度です。鴨犬様の610℃はSKD61だとするならば一般的な焼戻し温度から言うと高過ぎます。 焼戻し温度は目標硬さに対して設定します。 温度設定の方法は、二次硬化により最大硬さが出現する温度よりも高い温度で行うことです。これはメーカーに問い合わせる必要があります。 ただし、メーカーの言うことを、そのまま実行することは危険です。鴨犬様の機器に合わせた温度ー時間設定が必要です。 3.HSの硬さ試験の正確性 長年、金型に関係してきた経験から申し上げますと、HSは使用したくない筆頭に上げられます。理由は粗さなどの表面性状に相当左右されるからです。 組織のコントロールを正確に行えるのであればマイクロビッカースを、単に硬さだけを観るのであればロックウェルを勧めさせて頂きます。 硬さ試験機の測定テーブルに載らないのであれば、金型の余分の一部をワイヤカットなどで切断し、測定試料を小さくして測定する手法で正確なデータを取ることが出来ます。 4.研磨後硬さ試験の正確性(正確に測れてないのか、表層の組織自体が変わってしまっているのか等) 表面処理後の加工は、焼戻し温度と表面処理時の温度よりも低くなければ組織変態により性状の変化を起こします。 鴨犬様の記述には「ハンドグラインダーで研削後」としてあるので組織の変態を生じている可能性も考えられます。 窒化はイオン窒化でもガス窒化でも表面は相当粗くなります。ですから金型の表面は研削後、研磨が必要となります。研削工程を省きたいのであれば金型を最終まで仕上げ、ラジカル窒化が良いのではないでしょうか? 5.硬さ試験機は年1回校正、硬さ基準片にて補正後測定、記録計は2年に1回校正、熱電対は新品です。 補正を実施されているようなので、現状で良いのではないでしょうか。
お礼
わかりやすいアドバイスどうもありがとうございます。 一つずつ課題をクリアして行きたいと思います。 ありがとうございました。
補足
説明不足ですいません。メーカーにも確認済です。内容としては、初めて処理したわけではなく一応処理実績はありました。焼入れ後硬度測定し、焼戻し条件を決めて、一回目の焼戻し後に硬度測定し、二回目の焼戻し条件を決めています。 今、皆様のアドバイスの中から考えられるのは以下の点です。 1.焼入れ保持時間の不足 2.焼戻し温度高 3.HSの硬さ試験の正確性 4.研磨後硬さ試験の正確性(正確に測れてないのか、表層の組織自体が変わってしまっているのか等) 硬さ試験機は年1回校正、硬さ基準片にて補正後測定 記録計は2年に1回校正、熱電対は新品です。 以上お手数ですがまた意見をお聞かせ下さい。 宜しくお願いします。
お礼
たいへん勉強になりました。ありがとうございます。日頃から、同じようなことを考えておりました。 そこで、伺いたいのですが、何をもって信頼性の高い硬度を保障できるのでしょうか? どうやったら、熱処理をわからない人に理解してもらえるでしょうか? ご面倒を掛けて誠に申し訳ありません。