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成形後のサーマルサイクル試験での歪み
- プラスチック成形品の設計をしている者です。ボタン穴が整列している筐体において、成形後のサーマルサイクル試験で歪みが発生しました。対策としては、筐体コア側に格子リブを設ける、または成形後のアニール処理を行うことで改善できるのでしょうか?
- 同じような経験をされた方で、この問題を改善したという話はありますか?
- 使用する材料はABSまたはPCです。
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原因は成形的な要因と構造的な要因に別れます けど、構造的にはコア側に格子状のリブを追加 することで十分対応できると思います。あまり 幅の大きなリブは表面に格子リブによるヒケが 出てしまうので幅は小さめに(少なくとも表面 の肉厚よりは小さく、私なら半分くらいにしま すかね)文章の内容からするとその位はご存知 かも知れないですが。 (多分、初心者ではないでしょ?) 成形的なところで考えられること。リモコンなど のような外観優先の物では成形温度などが本来の 推奨値から外れていることがまれにあります。 成形条件とくに成形温度を確認しておくことを お勧めしておきます。 あと、金型内での保持時間を少し長めにすると 多少よくなる傾向は出ると思います。 また、材料選択が自由なら低ソリグレードを 考慮するという案もあります。 アニール処理は・・・私なら選択しません。
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ずいぶん以前に携帯電話のバッテリーの設計をしておりました。 使用部品のバッテリーの筐体が、納品時に、ソリ等変形がひどくて、単品では公差どころか寸法さえ測れないことがありました。 材質はPC/ABSのアロイ。 場所によっては厚みが0.6mm前後の薄肉のところがありました。 平均肉厚が1mmを少し超えたぐらいだったと記憶しております。 変形を抑えるために、肉厚を増やしたり、リブを付けることは、重量制限があったり、肉厚が薄いのでヒケが出る、リブを付けるスペースさえほとんど無いという状態だったので不可能でした。 この部品単体ではソリ等変形をカバーすることができないことが分かりました。 バッテリーの筐体はカバーとケースの二つの部品に分けることができます。 そこで、相手部品の変形をお互いに打ち消しあうように、この二つの部品を溶着させることを考えました。 その結果、完成品になった状態で、図面寸法の公差内に収めることができ、変形がかなり改善することができました。 一つの部品で変形が抑えられない場合は、他の部品を利用して変形を少なくするというのも一つの方法ですよ。
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回答ありがとうございます。 今回の物は他部品との溶着はできませんが、リブなどを設けて、他部品との絡みで形の強制力を持たせるというのも、一つの方法ですね。 参考にさせて頂きます。
お礼
回答ありがとうございます。 回答下さったような成形条件などでも、対応が可能(考慮に入れる余地あり)というのは知りませんでした。参考にさせて頂きます。 アニール処理を選ばないのは、はやはり工程が増えてメリットがないからでしょうか?なにかの本でアニール処理は大量にはできない(それほどの大きな装置がないのでしょうか?)という事を読みましたが、そうなんでしょうか? 確かに大量生産ですと、アニール処理が増えるだけでかなり手間になる事は想像できます。