高線量の放射能で、ロボットが壊れる理由

質問

東京電力の福島第一原発２号機の廃炉作業で、高線量の放射線でロボットが故障したために、予定していた原子炉の真下まで故障して行けませんでしたが、今後の計画は大幅に見直しでしょうかね？

それはともかく、動物に悪影響のものだから、機械だって壊れるんだというのは分かる来もしますが、放射線というのはどこがどのように機械に対し悪影響があって、壊れるものなんでしょうか？

回答No.5

imoriimori · ベストアンサー

まずやられるのは半導体でしょう。
ソフトエラーとハードエラーとがあります。委細はキーワード検索していただくとわかると思いますが、手短に述べると次のような感じ。
ソフトエラーとは、＃４様の「PCのメモリーも，宇宙線によってエラーが普通に発生している」に類するものです。
放射線がシリコン半導体中に飛び込んで、そのまますっぽ抜ければいいのですが、すっぽ抜けず半導体と干渉する場合、そこでエネルギーを放出します。そのエネルギーにより、電離作用という過程でごく微量の電子的信号（要するに電子とか正孔をほんのちょっと）が生成されます。電子回路にとっては雑音ですが、これが誤動作の元になります。半導体素子がメモリー素子だったらメモリの内容を１ビット書き換えてしまう場合も有ります。
再起不能の故障というわけではないので、ソフトエラーと言うわけです。
ちなみに、福島原発のロボットからの映像はポツポツチラチラとした雑音が混じっていましたが、あれも放射線による雑音で、広く言えば撮像素子の中で発生したソフトエラーと言えるでしょう。
ハードエラーというのは、シリコン結晶格子が放射線のエネルギーで壊されるとか、良くメカニズムは私も知りませんが、とにかく強烈な放射線で半導体の中身が変質して性能低下あるいは正常機能しなくなるものです。とにかく再起不能の故障のこと。（ソフトエラーが引き金となった回路の誤動作が異常発熱等につながって再起不能の故障になる場合はハードエラーと言うんだろうか、このあたりは知りませんが。）

ちなみに、福島第一の放射が強烈とか言っても、放射線一発一発のエネルギは高いものの、ロボットに飛び込む毎秒当たりのエネルギー（ジュール／秒、つまりワット）の値は微々たるものです。それ自体が回路を焼き切るとかそんなことはありません。

お礼

壊れ方にも色々あるんですね。

回答ありがとうございました。

回答No.7

tetsumyi

放射線といっても原子炉内の放射線はとんでもない量です。
人が入れば短時間で内臓までこんがりと焼けてしまう程で、これが普通の火傷ではなく原子核まで壊されて他の原子に変わってしまうのですから何が起きてもおかしくない。
通常の半導体はすごく純度が高いシリコン等に少量の特殊金属を混ぜることでまともな物ができるのですが、これに強力な放射線が当たると他の原子ができて機能が失われてしまいます。
一応放射線をさえぎる金属などで囲って防いでいるのでしょうが、完全に遮断できなかったり弱い部分が放射線で破壊されて機能を失ってと言うことでしょう。
原理的に放射線を完全に遮断することは不可能です。
原子炉その物がいかにに危険であるか、お分かり頂けると思います。
原子炉内は大量の水で覆うことで外部に漏れないようにしているのですが、それでも防護服を着ないと原子炉に近付くことはできないのです。

私としては、メルトダウンした原子炉から燃料を取り出すこと自体無理だと思う。
最後はコンクリートで覆って、汚染地域としてほぼ永久に出入り禁止地帯ができることになるでしょう。

お礼

内臓までこんがりは、勘弁です。放射線をさえぎるのは、大変なんですね。

回答ありがとうございました。

回答No.6

terminator_5

有線式の遠隔制御ロボットであれば放射線の影響を受け易い半導体を使わず操作可能ですが、ネックになるのは撮影用のカメラです。

CCDのような撮像素子はは集積回路と同じ半導体素子で、レンズを通して撮影するため、鉛などで放射線を遮蔽することが出来ません。

撮像管のような半導体を使わないカメラもありますが、小型化が困難で振動や衝撃に弱い問題があります。

今回は放射線耐量を高めた撮像管と半導体素子の中間的な「撮像板」を新たに開発して投入したようですが、それでも予想を上回る放射線量に耐えられなかったようですね。

http://pioneer.jp/corp/crdl_design/crdl/rd/pdf/2016-2.pdf

お礼

カメラのレンズがネックなんですね。機械を作るのも色々と大変ですね。

回答ありがとうございました。

回答No.4

SangoJugo

放射線には，電磁波もあるけれど粒子線もあります。
いずれも，エネルギーを持っており，物質に当たるとエネルギーを放出して物質に作用します。
ロボットに対する悪い作用の多くは，ロボットを制御するコンピュータに対する電気的な作用でしょう。
信号電流にノイズを入れたり，メモリーが保持している電荷を乱したり。

実は，私たちが普段使っているPCのメモリーも，宇宙線によってエラーが普通に発生しているのだそうです。

お礼

PCが壊れるのも宇宙の力・・・。電気信号に悪さをするものは色々あるんですね。

回答ありがとうございました。

回答No.3

bardfish

放射線もエネルギーを持つ電磁波の1つです。

空間を伝わるエネルギーが動線などと交わると動線には電気が流れます。

自走ロボットにはモーターが使われています。
モーターはコイルと永久磁石で動きます。
予期しないエネルギー放射を受けたコイルは許容範囲以上の電気を発生するかもしれません。
その電気が逆流して制御回路に流れたら、制御回路は過電流で故障しやすくなります。
その状態が長く続くとコイルが加熱して導線が焼き切れるかもしれません。

宇宙に打ち上げられる衛星や探査機はそのような放射線による被害を防ぐためにシールドが施されています。
宇宙空間は放射線で溢れていますからね。

そして、そのような現象を利用した兵器もあります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E9%AB%98%E5%BA%A6%E6%A0%B8%E7%88%86%E7%99%BA
EMP対策がされていない電子機器の無力化が期待できるというもの。
SFの映画やアニメ、漫画ではおなじみです。

お礼

あらためて、放射線って怖いんですね。
でも、兵器は映画や漫画の中だけで充分です。

回答ありがとうございました。

回答No.2

t_ohta

放射線も電磁波の一種ですから、電気回路や半導体に強い放射線が当たると回路内にノイズが発生し本来の信号とは異なる電気信号が流れてしまいます。
その事によって誤動作を起こして故障したり、ノイズによって高電圧や高電流が掛かれば回路を破損させる可能性があります。

お礼

電磁波が回路を壊すので壊れるんですね。

回答ありがとうございました。

回答No.1

noname#252929

放射線は、電磁波です。

電子部品は、電気信号で動いています。
その信号のところへ、強力な電磁波が飛び込めば、予定していた機能が動作しません。

また、その電磁波の力が強すぎると、許容電圧を超えますので、電子部品が破壊されます。

ギヤやアームなどの機械卯品が壊れるのではなく、モーターやアクチュエーターなどを制御する、電子回路が壊れてしまうから、動かなくなり、壊れるということです。

お礼

電磁波ですか。それなら機械が狂うのも分かります。

回答ありがとうございました。