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韓国が日本との通貨スワップ協定を希望する理由は？
- 先進国同士の通貨スワップ協定もあれば、発展途上国との通貨スワップ協定もあります。韓国と日本の通貨スワップ協定は、韓国の援助の側面が強いと言えます。
- 通貨スワップ協定は、自国の通貨危機の際に協定相手国の通貨と交換することを定める協定です。韓国が通貨危機に陥った際に、ウォンを円と交換して円売りドル買いができるようになります。
- 通貨スワップ協定は金融派生商品の取引に当たりますが、日本側はリスクを背負う可能性があります。しかし、通貨スワップ協定を非難する人は少なく、リスクが発生しないと考えられています。
- a_demure_smile
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スワップの目的は協定を結んだ国同士の通貨の安定化と国際的な通貨の信用確保を行うためのもので、中央銀行感で行われます。等価交換なので中央銀行のレベルではリスクは無いはずなのですが、そもそも通貨危機の懸念がある時にスワップが行われるので実際にはリスクが発生します。 > 韓国のことを発展途上国ということになるかは分かりませんが、援助の側面が強いということになるのでしょう。 スワップ時に必要であれば、担保を取るのか、IMFからの借入を義務付けるのかなど協定の内容にもよりますが、韓国で円・ウォンスワップの必要性が発生した場合、通貨危機に陥るリスクがあるときだと思うので、多かれ少なかれ日本にリスクが発生すると思います。直接得をすることがない状態で、リスクだけ負うという意味で援助の側面が強いと言うことになると思います。 > 韓国が通貨危機に陥った際に、自国通貨のウォンを日本の通貨である円と交換して、円売りドル買いできる協定ということなのでしょうか。 通貨危機と無関係に、スワップで手に入れた円を主要通貨購入に使うことはありえます。もともとスワップの目的は、経済や金融の不安定化によって短期決済や民間銀行からの引き出しが集中し、外貨が不足して支払い不能になるような事を中央銀行が外貨を供給することによって回避するための物。日本のばあい、アメリカ、EU、イギリスなどの主要通貨との無制限・無期限のスワップ協定があるのでスワップが必要な局面になったとしてもわざわざ円ドルをスワップしてドルでユーロを買うようなことはしなくて良いのですが、韓国の場合は円で主要通貨を買うことは必要になるでしょう。ここまではスワップ協定の目的の中の話。 > もしそうであれば韓国が自国通貨を使ってウォン売りドル買いするのと日本から借りた円で円売りドル買いすることには何らかの差があるのでしょうか？ スワップが起こるような環境だと、ウォンの信用不安が出てくると思います。その状況でウォン売ドル買いしたら、ウォンの暴落の原因になってしまいます。また、すでにウォン安になっているとしたら、ウォンでドルを買うことは割が合わないことになります。 実際に起こりそうなことは、ウォンの信用が低下し、ウォンが暴落しそうになった時に、スワップした円を使って韓国の中央銀行がウォン買い介入にでる可能性があること。こうなると市場での支払業務をサポートするためのスワップの目的を逸脱することになりますが、実際に起こる可能性はあるそうです。 > 通貨スワップ協定は金融派生商品の取引の一つに当たるという資料も目にしたのですが、そうなると、日本側は何かリスクを背負うことになるのでしょうか。 ここで言う性格な意味がわかりません。スワップはあくまでも中央銀行間で行われるので民間の金融機関が直接介在することはないと思います。 投資的な要素があるとしたら、この前に書いたように、スワップした円を売り、ウォン買介入をする可能性があります。そうなるとFXとしては絶好のチャンス。短期的にウォンを買って介入によってウォン高になったところで売れば儲かります。 しかしこれはスワップ協定の二国間に取って最悪のシナリオ。スワップしたお金が投資家の利益のために使い果たしてしまう事になります。 日韓スワップ協定は日本にメリットが無くリスクしか無いので反対する人は多いですよ。賛成している人もあくまでも経済支援の側面を受け入れているか、韓国の金融危機が日本や世界に波及する可能性を食い止める意義を感じているのだと思います。 ただどれだけリスクを負うかは協定の内容次第になるので、それが明確にならないとどれくらいの強度で反対したり、あるいは賛成したりするのわからないでしょう。
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- fujic-1990
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> 自国通貨のウォンを日本の通貨である円と交換して、円売りドル買いできる協定 ということです。 > 韓国が自国通貨を使ってウォン売りドル買いするのと日本から借りた円で円売り > ドル買いすることには何らかの差があるのでしょうか 大きな差があると思われます。 今「100円＝１米ドル＝1,000ウォン」だとします。 韓国が経済危機に陥りそうだと判断されると、ウォンにして預けたり投資したりした外国人がそれを解約したり売ったりして、得たウォンを米ドルに替えようとします（資金をアメリカにもどすため）。 それが引き金になって、韓国人も米ドルを求め始めます。 みんながそうすると、ウォン安・米ドル高（円高）になります。韓国政府が需要にあった十分な米ドルを供給できればいいのですが、外貨不足で供給できない状態です。 そのため「100円＝１米ドル＝1,300ウォン」になったとします。 そこで、韓国政府が手元のウォン札で「米ドルを買いたい」と言うと、ますます米ドルの価格があがります。 米ドルがほしい「一般外国人＆韓国人」 と 「韓国政府」 が競争して、ウォンで米ドルを買おうとするのですから、必ず米ドル高になります。 やがて「100円＝１米ドル＝1,500ウォン」にも「100円＝１米ドル＝2,000ウォン」にもなるかもしれません。 でも、この「100円＝１米ドル＝1,300ウォン」時点でスワップで日本から、例えば1000億円を得て、1000億円を10億米ドルに替えて、「さあウォンを売って米ドルを買いたいヤツはかかってこい。いくらでも米ドルを売ってやるぞ」と宣言したらどうでしょう？ おそらく、ウォンを米ドルに替えたがっていた人たち（特に韓国人）は、「いつでも米ドルは手に入るんだな」と安心して、米ドルを欲しがらなくなります。その結果、ウォン安が止まるだろうと思います。 つまり、韓国政府が米ドルをウォンで入手すると益々ウォン安が激しくなるのに対して、日本からスワップで入手した円を介して米ドルを入手すれば、ウォン安は止まると考えられるのです。 これが通貨スワップの目的ですが、すごい差でしょ？ > 通貨スワップ協定は金融派生商品の取引であるにもかかわらず、何らリスクは > 発生しないのでしょうか？ 金融派生商品の通貨スワップは、また違う目的・システムですが、国家間の通貨スワップが金融商品だろうがなかろうがなかろうが、リスクは発生します。 例えば、上記に「100円＝１米ドル＝1,300ウォン」時点でスワップで日本から、例えば1000億円を得て、1000億円を10億米ドルに替えた例を書きましたが、米ドルの需要が10億米ドルではたりなかった、という場合もありえます。 その場合は、「たった10億ドルじゃあ、すぐ無くなる」と思われてしまい、益々ウォン安になるかもしれません。 「100円＝１米ドル＝1,300ウォン」でスワップしたのに、「100円＝１米ドル＝1,500ウォン」になってしまったら、そしてそこで固まって元に戻らなくなったら、日本は大損です。 そういうリスクは生じます。 逆に、「100円＝１米ドル＝1,100ウォン」に戻れば、大もうけです。 が、また韓国人から「朝鮮戦争で儲けた日本が、韓国の危機に乗じてまた儲けた！日本人てヤツは恥知らず」とか非難されるリスクもしょいこむことになります。彼らは恩には着ない。 どっちにころんでも日本にとっては、スワップはリスクが大きいので、しないほうがいいのです・・・ が、日本経済や安保を考えると、そういうわけにもいかないんだろうなぁと思います。
お礼
ご回答ありがとうございます。 モノの価格は需給で決まることは知っているのですが、外貨取引における売り手と買い手の双方の思惑を書いて説明していただき、よくわかりました。 また、 ＞ どっちにころんでも日本にとっては、スワップはリスク＞が大きいので、しないほうがいいのです・・・ が、日本経＞済や安保を考えると、そういうわけにもいかないんだろう＞なぁと思います。 を読んで、日銀やGPIFのやる事は国内問題ですが、日韓通貨スワップとなると、日本と韓国との間の政治問題全般のバーターとの兼ね合いもあると言うことで、単純な話ではないということが分かりました。 fujic-1990様のご回答もベストアンサーとさせていただきたいのですが、システム上できないので、先にご回答をいただいた方のご回答をベストアンサーとさせていただきますので、ご容赦ください。
お礼
ご回答ありがとうございます。 単に私個人がが外貨取引するのではなく、政府が動くとなると、需給バランスに大きな影響を与えるということに気づきませんでした。たしかに、大量のウォン売りドル買いがあると、売りが売りを呼ぶという結果になりますね。 ＞日韓スワップ協定は日本にメリットが無くリスクしか無い＞ので反対する人は多いですよ。賛成している人もあくまで＞も経済支援の側面を受け入れているか、韓国の金融危機が＞日本や世界に波及する可能性を食い止める意義を感じてい＞るのだと思います。 韓国の経済が崩壊することが、日本経済に影響するのかということは、私としては分かりかねますが、100パーセントありえないとも断定できませんね。たしかに、そのあたりのことを踏まえると、日韓通貨スワップ協定に反対する人もいるのかもしれませんが、話は一筋縄ではいかないのですね。