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自作アンテナの太さと感度

AM、FMアンテナを自作しようと思い、ふと思いました 長さについて理論的な情報はたくさんあるのですが 使用する線材の太さに関しては情報が見つかりません 例えば室内で目立たなく設置するために蜘蛛の糸のように極端に細いエナメル線と 番線のような極太線とでは感度に差が出るのでしょうか 前者は印象として感度は低そうですが 後者は極論的に考えると高周波ロスするようにも思えます 果たして理想的な太さというものはあるのでしょうか?

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  • mdmp2
  • ベストアンサー率55% (438/787)
回答No.2

アンテナの基本形、ダイポールアンテナについてです。 同じ材質でも線材の太さにより抵抗値が変わりますのでアンテナの効率が変わります。 それもある程度太ければそれ以上は変わりません。 特性上は、線材が太いと、帯域幅(共振周波数から多少ずれても使用できる周波数の範囲)が多少広くなります。 直径1mm の銅線は、長さ1m あたりの抵抗値が約20mΩ(ミリオーム)です。 FM (周波数を100MHzとします。)用折り返しダイポールアンテナをの長さは、波長の1/2 の約0.75m です。折り返してありますので銅線の長さは約1.5m になります。直径1mm の銅線でこのアンテナを作ると、銅線の抵抗値は30mΩになります。(正確にいえば、高周波は銅線の表面に流れ、中心部には流れにくい(表皮効果)ため、30mΩより大きくなります。) 折り返しダイポールアンテナの放射抵抗は約300Ωです。それに対して、導体抵抗30mΩは無視できるくらい小さいので、アンテナの効率を低下させることはありません。 しかし、蜘蛛の糸のように極端に細い線(太さ0.01mとします。)だと、だいぶ違ってきます。直径0.01mm は直径1mm の1/100になりますので、抵抗は10000倍、約300Ω になります。この値は放射抵抗に匹敵する値なので、アンテナで発生した電力の1/2 近くが熱損失となり、直径1mm の銅線で作ったアンテナより効率が悪くなります。(受信機に接続した時の総合感度が低下します。) 番線(鉄線)を使うとどうでしょう? 鉄線の抵抗は同じ長さ、太さの銅線のおよそ6倍ありますので、太さ1mm の鉄線の1m あたりの抵抗値は180mΩ 前述のFM 用折り返しダイポールにすると、270mΩになります。この値は放射抵抗のおよそ1/1000 なので、まだまだ無視できる範囲です。よって、銅線のアンテナとの効率の差はないでしょう。受信ではイメージするのが難しいので送信の場合で言いますと、このアンテナに1A の電流が流れた時、300W の電力が電波になって空中に放射され、270mW (正確にはそれよりやや小さい。)の電力が熱損失になります。 直径0.01mm の鉄線の場合は、導体抵抗は1800Ωとなり、効率は極端に低下します。 このアンテナに1A の電流が流れた時、300W の電力が電波になり、1800W の電力が熱損失になります。効率は、300W/(300W+1800W)=0.136 理想的な太さというより、実用的太さと言ったほうが良いと思いますが、効率99% あたりを実用限界としますと、直径0.1mm (銅線の場合)になります。(表皮効果を考慮すると、もう少し太くなると思います。) 効率は100%を超えることがありませんので、それ以上いくら太くしても性能が上がるということはありません。 しかし、直径0.1mm の銅線は切れやすいので実用的ではありません。0.5mm 以上が良いと思います。

6750-sa
質問者

お礼

期待以上の解説による説得力恐れ入りました 疑問を抱いて質問した甲斐がありました 機能的な理由には深い理由も伴うということも解りました ご回答感謝いたします ありがとうございました。

その他の回答 (1)

noname#215107
noname#215107
回答No.1

送信用のアンテナを自作する場合もあまり変わりません。 ただし、エレメントの太さは短縮率に多少影響します。太い線ほど短縮率を大きく取らなければなりませんが、だいたい95%前後なので、 例えば30MHz用のλ/2アンテナの場合、λ/2×95%=10/2x0.95=4.75mにひげをつけて作成し、そこからトリミング作業となります。 正確にはディップメーターを使用して調整するといいのですが、受信専用アンテナなら、いい加減でもかまいません。

6750-sa
質問者

お礼

このカテゴリのレベルの高い回答には本当に感心させられます 回答して下さる先生方(と言うにふさわしい)の親切なご解説感謝いたします 本当にありがとうございました。

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