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資本剰余金にするメリットを教えてください。

SRLeonardの回答

  • SRLeonard
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回答No.2

増資の際に出資された財産の額の1/2以上は資本金に計上する必要があり、資本金に計上しない金額は資本準備金に計上する必要があります。 これを前提として、以下コメントします。 (1) 資本準備金に計上するメリットは、出資財産の全額(または、1/2を大きく上回る額)を資本金として計上することのデメリットの裏返しと言えます。 資本金の額を基準として、各種税制の扱いが異なる場合があります。 例えば、資本金1000万円を境にして、会社設立後の消費税課税の有無が変わったり、法人住民税の額も変わります。 資本金1億円を境にして、法人税の税率や交際費の扱いも変わります。 更に、資本金5億円を境に、監査法人を付けることが義務付けられます。 以上のようなことを動機として、あまり資本金の額は大きくしたくないという要求が生じるケースがあります。 例えば、計画している事業のためには1500万円程度必要と見込まれるので、1500万円の会社を設立する場合でも、節税目的で資本金の額は1000万円未満にとどめ、残りを資本準備金に計上するようなことはよくあります。 違う切り口で言うと、資本金及び資本準備金の額は、会社が配当をしたり自己株式を取得する際の計算に縛りをかける意味もあります。 例えば、会社の資産として1000万円を保有する2つの会社があったとしても、資本金が500万円で実際の保有資産が1000万円なのであれば、株主への配当も自己株式の取得も可能ですが、資本金が1000万円で実際の保有資産が1000万円の会社では、配当等の行為をすることができません。 従って、資本金の額は、会社の身の丈に合った金額にしておくのが望ましいのですが、会社資産の減少等により、設立や・増資の後に資本金・資本準備金の額を減少したくなる場合もあります。 その際、資本金は一旦計上して登記をしてしまうと、その額を減少する手続きは、資本準備金等の減少に比べて非常に煩雑であることも、資本金を大きくしたくないという動機になるかと思います。 (2) B/S上は、利益剰余金の内訳として「利益準備金/その他利益剰余金」があり、資本剰余金の内訳として「資本準備金/その他資本剰余金」があります。 この内訳における、利益準備金と資本準備金の振替はできません。 一方、その他利益剰余金がマイナスの場合は、その額を限度としてその他資本剰余金から振替することも可能です。 ただし、確定したB/S上の金額でなければ振替できないので、期中での填補はできません。 >通常振替るものでしょうか? その他利益剰余金のマイナス額(累積赤字)を消して、きれいなB/Sにしたい場合には、振替えることもありますし、マイナスのまま放置するケースも多々あると思いますので、何が通常かは分かりません。 >欠損填補のため準備金を取り崩すとは、どういう状態ですか。 欠損が生じているというのは、会社が配当に回せるお金が無いということです。 大雑把に言うと、「会社の資産 - (資本金の額 + 資本準備金の額)」がマイナスになっている状態なので、資本準備金の額を減少して、その他資本剰余金へ振替える行為です。 「欠損」や「準備金」という言葉は、会社法上の立場で話をするときと、会計/税務面の立場から話をする場合で、同じ用語をやや違う意味で用いることがあるので、それも混乱の一因かも知れません。

noname#248440
質問者

お礼

早速ご回答有難うございました。 丁寧にご教授下さって感謝感謝です。 なんとなくですが、理解ができてきました。 資本準備金からの利益剰余金の振替はできず、一旦その期末にその他剰余金に振替た後、 来期に利益剰余金に補填するという事でいいのでしょうか?? 弊社も利益剰余金がマイナスの時は、そのままでしたので、何のメリットがあるのかますますわからなくなっていました・・・。

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