硝酸アンモニウムの窒素の酸化数の計算について？

質問

問題は、『硝酸アンモニウム NH4NO3 の窒素原子について、酸化数をそれぞれ求めなさい。』です。

自分で考えたところ、
1.最初のN：NH4NO3はNH4+とNO3-に分けてみると、NH4+はイオン価＝+1なので、
ｘ+（+1）*4＝+1 より、ｘ＝-3

2.後のN：NH4NO3はNH4+とNO3-に分けてみると、NO3-はイオン価である-1なので、
ｙ+（-2）*3＝-1 より、ｙ＝+5

これで合っていますか？
それとも、一緒に考えると、2N+（+1）*4+（-2）*3＝0 より、N＝+1 となりますか？

同じ元素でも化合物の中では酸化数は一般に異なるのでしょうか？？
よろしくお願いします。

回答No.1

1o1325 · ベストアンサー

はい。それで合っています。
同じ元素でも化合物の中では酸化数は一般には異なります。

たとえば、チオ硫酸ナトリウム Na2S2O3 には、二種類の硫黄原子があって、酸化数は+6と-2です。
また、組成式 Fe3O4 で表される酸化鉄は、三価の鉄イオンFe3+と二価の鉄イオンF2+と酸化物イオンO2-からなるイオン結晶で、鉄の酸化数は+3と+2です。

それでも、化合物の結合様式や、イオンの価数が不明なときには、一緒に考えざるをえない場合もあります。

たとえば、チオ硫酸イオンの構造が不明であれば、硫黄の酸化数は、一緒に考えて
2ｚ+（-2）*3＝-2 より、ｚ＝+2
のように、平均酸化数が+2になります。
別の例として、三ヨウ化物イオン I3- では、ヨウ素の酸化数は
3ｗ＝-1 より、ｗ＝-1/3
のように、平均酸化数が非整数になります。

また、Fe3O4に含まれる鉄イオンの価数が不明だったなら、鉄の酸化数は、一緒に考えて
3ｖ+（-2）*4＝0 より、ｖ＝+8/3
のように、平均酸化数が非整数になります。

とはいうものの、硝酸アンモニウム NH4NO3 は、アンモニウムイオンNH4+と硝酸イオンNO3-からなるイオン結晶であることが明らかです。ですのでこの化合物の場合は、平均酸化数 N=1 とはしないで、それぞれの窒素原子について酸化数を求めるのがふつうです。

お礼

大変詳しく、ありがとうございます。
酸化数が整数にならない場合もあるんですね、びっくりです。