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「歳貢」の読み方は?
- 「歳貢」の正しい読み方について分からないという質問です。
- 高校の範囲の世界史で「歳貢」という言葉が出てきましたが、どう読むのが正しいか分かりません。
- 一部の情報源では「さいぐ」と読むとされていますが、他の情報源では「さいこう」と読むとされています。
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以前、「貢税」の読み方を調べたことがありました。 http://okwave.jp/qa/q8667099.html 「地子(じし/ちし)」はやがて厳しい貢税(コウゼイ)となって租税化していったが、それを逃れるため有力貴族や寺社に私領を寄進する、いわゆる「寄進地系荘園」方式によって貢税より緩い「土貢(トコウ)」で済ませる別名「年貢(ネング)」「乃貢(ノウグ)」「乃米(ノウマイ)」となって行った──その際、年々の土貢(トコウ)のことを寺社特有の仏教用語読みとして乃貢(ノウグ)や年貢(ネング)などと呼んだのではないでしょうか。 その辺は歴史のカテにお任せするとして、この「歳貢」については、国語の上では中国での用例をそのまま日本語読みしたものは「サイコウ」となるのではないでしょうか。 「歳貢 サイコウ(1)属国や遠方の地の国々が毎年使者を派遣して天子にみつぎものを献上すること。またそのみつぎもの。(2)民が毎年天子に産物を献上すること。またそのみつぎもの。(3)毎年、地方長官が有能な人材を天子に推挙すること。」 (「学研 漢和大字典」) このうち、(1)はわが国では「朝貢」として遣隋使・遣唐使が、(3)では科挙制度などが連想されます。 「朝貢(ちょうこう)は、主に前近代の中国を中心とした貿易の形態。」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E8%B2%A2 「貞観5年、使いを遣わして方物を献ず。太宗、その道の遠きを矜(あわれ)み、所司に勅して、歳貢せしむることなからしむ。(『旧唐書』倭国日本伝)」これも遠距離であるための朝貢(チョウコウ)の年年歳歳での免除なので「サイコウ」と読んだものと思われます。 また、次には「歳幣(さいへい。歳貢。さいこう。中国王朝が異民族に贈る金品」ともあります。 「宋と征服王朝の攻防」 http://www.kobemantoman.jp/sub/91.htm これを当該ネット辞典で「サイグ(saigu)」と読むのは、あくまでも我が国での独自の用例である「年貢(ネング)のこと。」とあるように、同義語として国内での「歴史民俗」カテゴリーに用いる場合です。 ご質問の場合は「南宋のところを勉強していて出てきた言葉」ですから、「サイコウ」と読むのが妥当だと思われます。 また、「歳貢」を運ぶ目的の船も「サイコウセン」と読むと思われます。 「海国史談 琉球の内治と歳貢船」 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/768775/120?viewMode=
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- Kirama
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歴史民俗用語辞典(weblio)でsaiguとなっているので、「さいぐ」を使うのが無難だと思います。 漢和辞典によると、貢は、漢音で「コウ」、呉音で「ク」、訓読みで「みつ」(みつ・ぐ、みつ・ぎもの)となっていました。 「年貢」と「歳貢」では、貢を「グ」と読みますが、特殊な読み方のようです。 私は「さいこう」と入力して変換しても、「歳貢」は出てきません(Microsoft IME 2012)。 「さいこう」は、IMEの学習機能などで作成した、変換候補な気がします。 ちなみに私は、「さいく」で出てくるようになりました。
お礼
回答ありがとうございます。 私はGoogle日本語入力で変換したのですが、「さいく」では出てきませんでした。手持ちの国語辞典、漢和字典で 調べても「歳貢」という言葉は載っていませんでした。高校の世界史での用語なので、教科書の置いてある書店へ 行って見てみれば載っているかもしれませんが、横着をしました。山川の世界史用語集には「歳賜(さいし)」と載 っており、こちらは読み方が書いてありました。センター試験だけで、口頭試問があるわけではないで、YouTube の世界史動画で南宋の「歳貢」に言及しているものがないか、時間があるときにでも観てみたいと思います。
お礼
回答ありがとうございます。 関連のURLも貼っていただき助かりました。「学研 漢和大字典」には「歳貢」が載っているのですねえ。手持ち の漢和字典には載っていませんでした。字典で「サイコウ」と読んでいたのであれば、間違いないですね。この用 語は、Z会のセンター試験用問題集の解答解説に出てきたのですが、山川の世界史用語集では「歳賜(さいし)」と 載っていて、読み方まで書いてあったので、もしこれに関することを発言しなければならない場合があれば、「歳 賜」を使うことにします。でも「さいし」と入力して変換しても「歳賜」と出てこないのですけどね。