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対消滅、対生成について

高校物理の教科書がどうしても理解できず、質問させていただきます。 「質量mの粒子と反粒子は衝突すると合体して消滅する。これを対消滅といい、このとき質量とエネルギーの等価性から2mc^2に等しい光子などのエネルギーに転化し、さらに新たな粒子・反粒子つい生成する。これを対生成という。図は電子と陽電子が衝突して光子に転化した後にクォーク、反クォークを対生成することを示している。」 その図は画像で添付しました。E=mc^2、光子のエネルギー、運動量の式は学習しましたので質量とエネルギーの等価性については疑問点がありません。この文章の内容について質問させていただきます。まずここでいう消滅とは、電子と陽電子の質量がいったん0になることを意味していますか?それから、この文章から見ますと、対消滅と対生成は必ずセットで起こるような印象を受けますが、そういう理解でよろしいですか?対消滅してそのまま電磁波のままの場合や、電磁波が突然対生成するような場合というのはないのでしょうか?  ところで教科書では消滅とはっきり言っていますが、相対論的効果で起きるような非日常的な現象がありますので、消滅という現象もはっきりと定義する必要があると思います。初めに電子と陽電子の運動エネルギーがあって、衝突した後に2mc^2のエネルギーの電磁波を出すと教科書に書いてありますが、それは質量がエネルギーに変わっただけで、もともと持っていた運動エネルギーは入っていません。完全に質量が0になり消滅するのであれば、光子に転化されるエネルギーは、2mc^2+(もともとの運動エネルギー)+(静電気力がする仕事)でなければと思うのですが・・・ それから、問題集で、対消滅を取り上げたものがあります。陽電子は電子が対消滅した後、0.51MeVのエネルギーを持った2つのγ線が放射され、たまに3つに分かれることもある。みたいな問題文があり、その後、陽電子、電子の運動エネルギーを無視し・・・と書いてあります。問いはそれぞれのγ線のエネルギーについて聞いています。 この「陽電子、電子の運動エネルギーを無視し・・・」という部分に引っかかっています。 運動エネルギーとは対消滅をする前?の運動エネルギーをさしていると思いますが、無視しというのは0と見なすということでしょうか?そうすると衝突する前の2つのエネルギーとは、静電気力による位置エネルギーということでしょうか?問題文では1つ分のγ線のエネルギーを提示しているので、衝突する前のエネルギーがどのようなものかわからなくても問題は解けるのですが、「陽電子、電子の運動エネルギーを無視し・・・」となぜあえて言っているのかが全く分かりません。あえて言っているということは、対消滅とは実際に電子や陽電子は消えるわけではない現象であり、「衝突後に運動エネルギーが0になった場合を想定しなさい」という風にも聞こえます。しかし教科書を読んでも衝突して消えるのか消えないのかということがはっきりしないので、大混乱に陥っております。質問の意味がややこしくてすみませんが、どうかお助けいただけませんでしょうか。

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noname#212313
noname#212313

 特殊相対論の、エネルギーWと、質量m・運動量pの関係式は、  E^2=(mc^2)^2+(cp)^2 というものです。これを速度が光速度cに対して極めて遅いとして近似式を求めると、  E=mc^2+(1/2)mv^2 が出て、質量エネルギーとニュートン力学の運動エネルギーの和であることがでてきます。  さらに電荷を持つ二つの粒子を考えると、位置エネルギーもあります。重力は電磁気力と比べて、極めて弱いので普通は無視してよいとするのが通例です。お考えの、 >2mc^2+(もともとの運動エネルギー)+(静電気力がする仕事) というのは、光速度に対して極めて遅いときの近似式に相当します。光速度が顕わに影響する速度では、上述のエネルギーと質量・運動量の関係式を用いないと、誤差が大きすぎることになるのは、注意が必要かもしれません。  対消滅→対生成では、厳密に考えるなら運動エネルギー、位置エネルギーも影響します。光子のエネルギーは波として対応する振動数がλだとすると、プランク定数hを用いて、  E=hλ ですから、運動エネルギー、位置エネルギーの分、質量エネルギーだけを考慮した場合とは、振動数λが変わります。対消滅・対生成で光子となっている過程では、質量ある素粒子だったときの運動量、位置エネルギーが振動数に反映されるということですね。  ただ、運動エネルギー、位置エネルギーは微々たるものです。CERNなどのような、限りなく光速度近くまで素粒子を加速する大規模実験器では、運動エネルギーが大きく出てきますが、光速度の数パーセント程度(普通は大変な高速)であれば大したことはありません。  運動エネルギーを考慮して正確にするのは、特殊相対論のエネルギーと質量・運動量の関係式をみても、ちょっと複雑そうであることが分かります。位置エネルギーもきちんと考慮したいなら、もっとややこしい一般相対論を持ち出す必要がありますが、一般相対論では大きさがゼロの物体を扱うことができず(無限大の発散が出てくるため)、エネルギー密度などを考えた、さらに複雑、煩雑なものになります(一部、未解決の問題もあったりする)。  おそらくですが、教科書の意図としては、対消滅・対生成に運動エネルギー、位置エネルギーを付加して正確に説明しても、概念的な理解に寄与しない、やたらに複雑にするのは避けよう、ということではないかと思います。限りなく光速度に近い速度が関わる素粒子加速実験装置の開発者、使用者なら許されないことですが、基本事項を押さえるためなら、運動エネルギーを無視する、つまり光速度に対して充分遅い場合で問題ありません。  また、位置エネルギーは常に質量エネルギーに対して極めて小さく、光速度に近い場合の運動エネルギーに対しても極めて小さく、CERNなどでの実験でも無視しています。位置エネルギーの考慮は、理論的な考察で、素粒子同士の反応を微細に検討するときくらいでしょうか(そして、しばしば無限大の発散が出てお手上げになる)。  対生成・対消滅はエネルギー、質量の変化過程が、mc^2→hλ→mc^2として考えれば、概念的な理解に支障はありません。なお、光子となってエネルギーがhλの段階では、質量はゼロです。それが、E=mc^2という質量とエネルギーの等価性ということです。振動数の大きい光、つまりガンマ線を使って対生成を起こすことはできますし、行われてもいます。  その教科書の記述は、厳密でなく正確ではないものの、概念的な理解の便宜のために、敢えて無視してあることもある、と受け取っておくのがいいのではないかと思います。

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質問者からのお礼

ありがとうございます。よくわかりました。これは私のボヤキですが、高校物理の教科書は本当に腹が立って仕方ありません…最近はこんな質問ばかりさせてもらってます…今回の場合は巨大な加速器で粒子を加速する場合も想定されるので、教科書の記述としては明らかに間違っているかと思います。白黒つけないと気が済まない性格でして…とにかくみなさんご協力ありがとうございます。

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  • 回答No.2

>対消滅と対生成は必ずセットで起こるような印象を受けますが、そういう理解でよろしいですか? 全くの誤解です。対消滅後2本のガンマ線は反対方向に伝搬していき、 各々その後どうなるかはおかれた環境によるでしょう。最終的には物質と衝突を繰り返して 減衰して熱エネルギーに変わります。 対消滅によって発生したガンマ線のエネルギーは0.51Mevで これで対生成が起きる確率は極めて小さいでしょう。 対消滅は陽電子を放出するRIを持って来れば試験管の中で勝手に起きますが、対生成は大変です。 加速器で加速した荷電粒子をターゲットに衝突させて数Mevのガンマ線を作り、 このガンマ線を物質に照射して対生成を起こさせます。 詳細はフォトンファクトリというキーワードで検索してください。 >この「陽電子、電子の運動エネルギーを無視し・・・」という部分に引っかかっています。 陽電子、電子の運動エネルギーを想定している条件下で計算してください。 0.51Mevに比べて通常はとるに足らぬ量(KevまたはKev未満)なので無視しているだけの話で 加速器等で加速して無視できない程度の高速になった場合はそれを適宜考慮すればよいということです。 私は添付図を見たとき、ウーンとうなってしまいました。こんな図で今の人は勉強するのですか。 絵の意味していることは解ります。 しかし、この絵は対消滅によって(裸の)クォークが生成する(日常の世界に現れ)という 意味にとれますが多分それは私の誤解なのでしょう。 対消滅は医療(PET)に使われており、極めて現実的でありきたりで有用な現象ですが 発生するガンマ線を計測しているわけです。それがクォークまで?というのが言いたいことです。

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質問者からのお礼

ありがとうございました。よくわかりました。

  • 回答No.1

>E=mc^2、光子のエネルギー、運動量の式は学習しましたので質量とエネルギーの等価性については疑問点がありません。 もっと深く考察すると、c=1として扱う「自然単位系」というのを学びます。 するとE=mとなりエネルギーと質量を等価なものとして扱うことができます。 消滅生成というのは、高エネルギー状態の「波」が「粒子」として現れたり、「粒子」が「波」になったりする際に「粒子」が生成消滅することを表しています。 相対性理論ではエネルギーはE=mc^2/√(1-(v/c)^2)=mc^2+(1/2)mv^2+(v^2に対し高次の項)のように表されます。 (もしくはE=c√(p^2-(mc^2))) これによって、v^2を十分抑えればE=2mc^2のエネルギーをE=2hνへ変換します。 運動エネルギー(正味v^2の大きさ)によりEはかなり大きくなりますので、E=mc^2の静的なエネルギーを取り出して考えなければいけないのなら、vがちいさい、つまり運動エネルギーを無視できるくらいにしないとE=mc^2がhνに直接変換されることにはならなくなる。

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質問者からのお礼

静止エネルギーに比べて小さいから無視ということですね。よくわかりました。ありがとうございます。

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