• 締切済み

ブラックホール内でのエントロピーの増減は?

自然界で起こる変化では、常にエントロピーは増大しているのですか? ブラックホールの中でもそうなのですか? ブラックホールは散らかった宇宙をまた集めて秩序を回復させる役割を果たしていますか?

みんなの回答

noname#212313
noname#212313
回答No.2

 #1です。 >何一つ逃さず光までをも呑み込んでしまうブラックホールが、物質を放出してしまうとは、いったいどういうことなのでしょう?  正確には事象の地平面のごく僅か上で起こるのがホーキング輻射です。事象の地平面内部から何かが出てくるわけではありません。  何もない空間を量子力学でミクロに考えると、常に対生成と対応する対消滅が至る所で常に起こっています。一瞬、光子のペアができるのですが、すぐにペア同士で消滅するわけです。  しかし、ブラックホールという光も抜け出せない重力源のそばだと事情が違ってきます。対生成した光子のペアのうち、片方がブラックホールに落ちてしまうということが起こります。両方がブラックホールに落ち込んだ場合は何も起きないんですが、片方が落ち込み、もう片方がブラックホールから出てくるケースもあるわけです。  すると、ブラックホールは光を発していることになります。それがホーキング輻射です。ブラックホールに落ち込んだのは光子ですから、エネルギーがあり、エネルギーに対応する質量相当の物質と考えてよいです。すると、ブラックホールは放置していても大きくなるのか、ということになりますが、落ち込んで行く光子は負のエネルギーになるようです。そのため、ブラックホールは放置すると光を発しつつ、常に質量を減らしていきます。  ホーキング輻射はブラックホールの質量が小さいほど激しくなります。恒星からできる普通のブラックホールだと、ホーキング輻射の効果はとても小さく、もし宇宙誕生間もなく星ができ、それが直ちにブラックホールになったとしても、ホーキング輻射は観測可能なほどの光(電磁波)になりません。  それでもごくわずかにホーキング輻射があり、ブラックホールは質量を減じて、いつかは観測可能な強さの電磁波を発するはずです。それには、10の何十乗年といったオーダーの未来ですので、ホーキング博士などは「もし宇宙誕生のときに、手ごろなサイズのブラックホールができていれば、それが観測可能になっている可能性がある……かもしれない」という期待を表明しています。まだ、それらしいものは見つかっていません。

torukimuOK
質問者

お礼

ありがとうございました。

torukimuOK
質問者

補足

光子が負のエネルギーを持つのですか? また、難解な話ですね。 光子は仮想のもので、実在しないという人もいますね。 もう、私には何が何だかよくわかりません。 この辺になると、ホーキングさんが嘘や間違ったことを言ったとしても、私には論評すらできませんね。 本当にブラックホールは勝手に消滅するんですかね?

noname#212313
noname#212313
回答No.1

>自然界で起こる変化では、常にエントロピーは増大しているのですか?  ブラックホールのような極限状況でなくても、熱力学は絶対に成り立つとはいえない、ということが理論的に証明されています。その証明をしたのがミクロな点まで考慮した統計力学で、絶対ではないが極めて高い確率で熱力学が成り立つ、としています。  例えば次のような説明をしたりします。「鍋に水を入れてコンロの火にかけると、水がみるみる凍ることはあり得る。ただし、この銀河いっぱいに鍋とコンロを敷き詰めて1億年実験しても、まず間違いなく1つも凍らない。」  普通の部屋の中でも、空気の温度を微視的に見れば(分子数個レベル)、エントロピー増大法則が成り立っていない現象は常に起こっています。しかし部屋全体でみれば、そうならない確率は極めて高いということになります(部屋を銀河いっぱいに並べても略)。 >ブラックホールの中でもそうなのですか?  ブラックホールは事象の地平面という、外から中へは行けるが、中から外には出られないという一方通行のもので覆われています。そのため、中では何が起こっても問題にはなりません。例えば、中心には特異点と呼ばれる、質量は有限ながら密度無限大のものがあります。無限大が出てくると、物理学理論は無力です。何でもあり、みたいなことになります。それでもいいのです。中から外には何も出しませんから。  ですので、ブラックホールの外だけが問題となります。 >ブラックホールは散らかった宇宙をまた集めて秩序を回復させる役割を果たしていますか?  そのことが、進展はあるものの、まだ未解決の問題として残っています。単純に考えた場合、エントロピーの減少が起こることが知られていました。例えば、事象の地平面は時間が停止しているので常に絶対零度になります。どんなに熱を加えても絶対零度のままです。ということは、宇宙全体が絶対零度になるまで、ブラックホールが低温源として使えることになります。  そのことを宇宙全体で考えると、熱力学第二法則に反します。ブラックホールは宇宙の中にあるものでできたのですが、それが永久の低温源になるというのは、第二種永久機関を作れることになるのです。  それは起こらないのではないか、という予想があり、理論的な研究を進めてみると、いろいろ出て来ました。有名なものにホーキング輻射があります。ブラックホールの事象の地平面は絶対零度ではなく、中から外に出すのではない方法で、ブラックホールに取り込んだ質量と同等のものを外に発し、最後にブラックホールは消滅する、というものです。  その一連の過程で、エントロピーはやはり増大するだろう、という可能性が強く出ています。その他にもいろいろ研究が進んでいますが、おおむねエントロピー増大法則を支持する方向になっているようです。

torukimuOK
質問者

お礼

ありがとうございます。

torukimuOK
質問者

補足

ホーキング放射ですか。 聞いたことはありますが、どうもよくわかりません。 何一つ逃さず光までをも呑み込んでしまうブラックホールが、物質を放出してしまうとは、いったいどういうことなのでしょう?

関連するQ&A

  • エントロピーの増大にブラックホールは?複雑系は?

    エントロピーの増大にブラックホールは?複雑系は? 絶対とも言われた熱力学の第二法則 エントロピーの増大則が 此処に来て複雑系はエントロピーを減少させるなどという期待もあり ブラックホールも引力というエントロピーを維持している力を考えると 本当に蒸発してエントロピーは増大するのか疑問です 人間は太陽の質の高いエネルギーを受けてエントロピーを減少させ組織化して来ました 人間の循環は太陽エネルギーによるものです しかし人間は原子のような永久?循環を夢見ます エントロピーを減少させて、エネルギーを取り込みながら宇宙に出て行く宇宙船は 実現するでしょうか?それとも人間は滅びるか?

  • ブラックホールのエントロピーは?

    ブラックホールのエントロピーは減少するが、蒸発によって結局は増大するという ホーキング氏の仮説がありますが、それは間違っていないだろうか? 物理学に置いてエントロピーの増大則(熱力学の第二法則)は揺るぎないものとされて来たが それは間違いではないか? ビッグバンの特異点とブラックホールの特異点はどう違うのか?似てると思われる。 もしブラックホールのエントロピーが減少するのであるなら 人間も引力と循環で 生物ではない 純粋にエントロピーを減少させる永久循環を超えたものを作れるのではないか? SFの様で恐縮ですが、サイボーグ、ロボット、アンドロイドとそのような存在が実現するのではないだろうか? この問題は余りにも大きい。人類の未来を左右する考えだと思います。 みなさんはどうお考えでしょうか?

  • エントロピー 無秩序 について

    エントロピーは、無秩序な状態の度合いを表すもので、無秩序な状態ほどエントロピーが高く、整然として秩序の保たれている状態ほどエントロピーは低い。 (2)万物は、自然のままにほっておくと、常にそのエントロピーが増大する方向へ変化する(エントロピー増大の法則)。 また温度をあげてエントロピーが高くなれば安定するとも学びました。ここがひっかかるのですが例えば北極のような氷の世界ではエントロピーは低いのでしょうか?北極は人の手で氷の世界となっているわけではなく、自然のままと思うのですが・・・安定していないのですか?矛盾を感じます。

  • ブラックホールとエントロピーについて

    ブラックホールに吸い込まれると外には何も出てこないということは、熱のやり取りも伴わないので断熱過程であると考えられます。結果として外部のエントロピーは減少してしまい孤立系のエントロピーは増大するという熱力学第二法則に反するように思います。このことは現代物理学ではどのように解決されているのでしょうか?

  • エントロピーの法則 対 引力(重力など)?

    物理学の世界では 熱力学の第二法則 エントロピーの増大則は例外がないという風に考えられ  ブラックホールでさえ蒸発してエントロピーは増大すると言う仮説があります しかし考えてみて下さい  もしこの宇宙に重力などの引力が無かったとしたら 全ての形ある物質は一瞬で崩壊して エントロピーは、ほぼ無限大になるのではないでしょうか? この引力がエントロピーを押さえ 秩序 組織を可能にしているのです ブラックホールは本当に蒸発するのか? エントロピーは複雑系と言う例外を出すのではないのか 宇宙はビッグバンとビッグクランチを繰り返すサイクリック宇宙ではないのか???

  • ブラックホール

    宇宙にはブラックホールというものがありますよね。 そこで僕が質問したいのは、ブラックホールの中はどのようになっているのか、ブラックホールには終わりはあるのかです。

  • エントロピーって結局何の意味があるのですか?

     エントロピーについてネットを調べていると、要は乱雑さであるという事を皆さん書かれています。  結局の所、エントロピーが増大するとどんな影響があるのですか? たとえば自分自身のエントロピーが増大した場合どんな影響があるのでしょう?  それと、よくある例えで『ビーカーにインクを落とすとインクが水全体に広がっていく。これをエントロピーが増大していると考えると、広がったインクが最初の点に戻る事は不自然であるからエントロピーの減少は不自然である』とききます。  という事は宇宙同様、無限にエントロピーは大きくなり続けるわけですよね?   そんなものを、どうして有限の存在である物質が許容できるのですか?   もし、原子や分子よりも限りなく小さいからだとしたら、原子という小さなものでさえ許容しうるものなんて、人間にとってはたいした影響にはならないんじゃないんですかね?  最後に。そもそも、時間の経過とともにエントロピーが増大するのだとしたら、時間の概念が無いor遅い場所(たとえばブラックホールとか余剰次元とか、宇宙の外など)では同じ行動をしてもエントロピーは増大しない(しにくい)のですか?    馬鹿丸出しの質問ですみません。  もしよろしければ、ご教授いただけると幸いです。

  • 地球の誕生とエントロピーについて

    地球に限らず恒星や惑星は宇宙空間に漂っていたちりが 集まってできたという話がありますよね。 これは無秩序から秩序になったということで エントロピー増大の法則に反してるんじゃないの?と 文系の友達に聞かれ、生半可な知識しかなかった僕は 答えに困ってしまいました。 どなたかわかりやすく説明していただけないでしょうか。

  • 我々の宇宙はブラックホールの中にあるのではないでしょうか?

    ビッグバンのとき、ゼロに近い空間に無限の密度を持った、いわばブラックホールのようなものから宇宙は始まった。ということは我々の宇宙自体がブラックホールで、ほかの宇宙を常に吸い込んでいる。こういう可能性はありませんか?神秘の天蓋を眺めていて、この質問が浮かびました。皆さんはどうお考えですか?

  • エントロピーの定義、変じゃないですか?

    エントロピーについて、それなりに理解したつもりだったのですが、改めて勉強しなおすと訳が分からなくなりました。 エントロピー増大というのは「仕事に変換できない熱量が増えてゆくこと」だと理解していたのですが、 熱力学第三法則によると、絶対零度のときエントロピ―が0になるとあります。 質問(1)『増加していって、ゼロになるんですか?』 エントロピーの別の解釈として“無秩序さ”というのが言われますが、一般に言う秩序とは若干意味合いが異なりますよね? これは“熱秩序”とか別の呼び方をした方が良いのではないかと思うのですが、 開放系における一般現象をエントロピーの概念で説明するときに“無秩序の増大”というのは、あまりにも回りくどい理解を必要とします。 質問(2)『無秩序の増大ではなく“秩序の複雑化”と定義した場合、何か問題は生じますか?』 自分でもどのレベルの質問をしているのか、よく分かっていないところがあります。簡単な言葉で説明して頂ければ幸いです。