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小説「ひとり日和」の位置関係についての疑問
- 小説「ひとり日和」について、中国人の日本語学習者が位置関係についての疑問を持っています。作者が描いた風景が具体的に想像できないため、以下の疑問点を解決したいと思っています。
- 具体的な疑問点は、(1)なぜ「電車の一番後ろの車両」しか見えないのか、(2)改札の位置や「こちらまで移動して電車を待つ人はほとんどいない」の「こちら」がどこなのか、(3)「垣根とホームのあいだの小道は家の前で行き止まりになっていて」の意味や三者の位置関係がわからない点、(4)「向かい」と「向こう」の違いについてです。
- これらの疑問点について、具体的な解答をご教示いただければ幸いです。また、質問文に不自然な表現がある場合も指摘していただけると助かります。
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1.なぜ「電車の一番後ろの車両」しか見えないのでしょうか。 : 下の略図をごらん下さい。 吟子さんの家から電車を見た場合、電車の前の部分は駅舎に隠れて見えないのだと思います。 ←新宿方面 (・・・・・電車・・・・・・・・・・) (・・・・・ホーム・・・・・・・・・・・・) (改札口・・駅舎・・・・) ・・・細い道・・・・・・・・・・・・・・・・・・(行止まり) (・・垣根・・・) (・・庭・・・・・) (吟子さんの家) 2. >改札はどこにありますか。 : 上図の駅舎の中にあるはずです。 地上と思います。 >「家とは逆の端にある」とはどういう意味でしょうか。 : 家からは横長の駅舎(駅)が見えます。 上図で言うと、吟子さんの家は駅の右側寄りに建っていますが、改札口は駅の左端にあるのだと思います。 >「こちらまで移動して電車を待つ人はほとんどいない」の「こちら」はどこでしょうか。 : 「こちら=吟子さんの家から見えるホームの部分」です。 3.「垣根とホームのあいだの小道は家の前で行き止まりになっていて」の意味はよくわかりません。 : 上図でおわかりになったと思いますが、あまり上手な図ではないので、不明点がございましたら補足なさってみてください。 3者は川の字に並んでいます。 4.今回の段落を読んでいて、そのホームは家からとても近い感じがしました。なぜとても近いのに、「向かい」を使わずに、「向こう」を使ったのかまたわからなくなってきました。 : 道・駅舎を挟んでいるので、それほど近いということはないと思います。 駅の敷地も、ある程度は広いでしょうから、距離感もあるように感じるのでしょう。 遠くに感じれば「向こう」で、近く感じれば「向かい」です。 あくまで感覚なので、実際の距離とは、左程関係がありません。 5. >目に思い浮かぶことができませんでした。 →思い浮かびませんでした。 : 「思い浮かぶ」は自動詞なので「~することができない」という構文では使うことができません。 他動詞を使って「思い浮かべることができませんでした」としても良いのですが、「思い浮かびませんでした」のほうが自然な表現になります。 また、「目に浮かぶ」という表現はありますが、「目に思い浮かぶ」という表現はしません。 >「垣根とホームのあいだの小道は家の前で行き止まりになっていて」の意味はよくわかりません。 →「垣根とホームのあいだの小道は家の前で行き止まりになっていて」の意味【が】よくわかりません。 : 満更間違いとは言えませんが、このようにするほうが、ぐっと日本語らしくなります。 このシチュエーションでは、 「意味について述べてみると~」という主題提示の用法ではなく、 「わからないのは~です」という主格特定の用法のほうが適しています。 「外は気温も低くて、風は冷たそうです」よりも、 「外は気温も低くて、風が冷たそうです」のほうが適切なのと同様です。 >その時からすでに、「工」字になっているのか、「三」字になっているのか、三者の位置関係が不明瞭の疑問が湧いてきました。 →その時からすでに、【「工」の字】になっているのか、【「三」の字】になっているのか、三者の位置関係が【不明瞭なため】疑問が湧いてきました。 : 「工」字・「三」字という表現はあまり使われません。 「位置関係が不明瞭の疑問」は違和感があります。 「三者の位置関係に関する疑問が湧いてきました。」としても良いでしょう。 その他の箇所は、結構難しい言い回しを非常に上手に使いこなしていると思います。
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- kandumetomato
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素人考えですが。 4.「向かい」と「向こう」の違い 私の場合、近い遠いとは別の基準で使い分けています。 ◆向こう 2つの物の間に何かがある場合に使う。3者間の位置関係。何かを越えた反対側。何かをはさんだ反対側。 ※間に何かがあれば、近い距離でも使えます。 例えば、玄関の呼び鈴が鳴ってドア越しに相手を確認する場合。相手はドア1枚の距離ですぐ近くですが、相手は「ドアの向こう」です。 ◆向かい 2つの物の位置関係を表す場合に使う。2者間の位置関係。 以前の質問http://okwave.jp/qa/q8376072.htmlで言うと、 「小さな庭の垣根の向こうに」 ・(窓から見て、)垣根をはさんだ反対側。(窓から見て、)垣根を越えた場所。 ・話者と垣根とホーム、3者の位置関係を表す。 「小さな庭の垣根の向かいに」 ・垣根から見て、正面の位置。 ・垣根とホームの位置関係を表す。話者の位置は関係無い。 という違いになると思います。 学問的な裏付けは無いので、一人の日本人の感覚だと捉えていただければと思います。
お礼
ご親切に教えていただきありがとうございます。ご感覚はとても参考になりました。
- goncici
- ベストアンサー率26% (283/1054)
(1)停車しているとき、駅の建物が邪魔をして一番後ろの車両しか見えない。 ・これは吟子さんの家と駅の位置関係が原因です。 (2)改札はわかりませんが、普通は地上に作るのが一番安く作れます。 長いホームの反対側、端の方に改札があります。 家が西の端の近くにあるなら、改札口は東の端です。 つまり、「こちら」とは、ホームの家に近い方、改札口と遠い方です。 (3)垣根と小道、ホームの位置関係は、漢字の「三」のように平行です。 手前から見て、まず家があります。 家と小道は垣根で仕切られています。 そして、小道の向こうに駅があります。 (4)「向かい」はこちらと向かい合っている、正対した関係です。 「向こう」とは、もっと距離がある場合で、正対しているかどうかは関係ありません。 普通、線路は登りのホームと下りのホームの間にあります。 どっちでも良いのですが、吟子さんの家と改札口は線路のこちら側にあります。 でも、ホームの端と端にあり、その位置関係を書く必要があるから「向こう」という表現をしています。 しかし、反対側のホームに改札口は無いことから「向かい」と書かなかったのです。
お礼
ご親切に教えていただきありがとうございます。大変参考になりました。
- sech1152
- ベストアンサー率72% (45/62)
私はこの作品を読んだことはありませんので、この質問に引用されている部分だけを読んで、どのようにイメージしたかで回答させていただきます。そのため、作者がイメージする位置関係と異なるかもしれません。 私は、添付した図のような位置関係であると読み取りました。引用されている文章だけでは判断できないところは、適当に想像しました。 1.添付した図を参照してください。 2.改札が地下にあるのか地上にあるのかは、この文章だけでは分かりません。 「家と逆の端」の意味は図を参照してください。 3.位置関係は図を参照してください。 「ときどき道慣れない人がやってきては、不思議そうにあたりを見回してもときた道を帰っていった」の意味は、 この小道が行き止まりであることを知らない人が、どこかに続いていると思って歩いてきたのに、行き止まりであることに気付いて引き返していくということでしょう。 4.、「向かい」と「向こう」の違いについては、うまく説明できませんが、遠い・近いといっても何メートル以上というような明確な基準があるわけではありません。「垣根の向こう」ということは、家(窓)から見て、まず垣根があり、細い道があり、それらを越えたところにホームがある、ということだと思います。
お礼
ご丁寧に教えていただきありがとうございます。絵まで描いてくださり、とても助かりました。
- hakobulu
- ベストアンサー率46% (1655/3578)
#2です 申し訳ありません。 お約束の訂正があります。 × 「思い浮かぶ」は自動詞なので ○ 「思い浮かぶ」は自発の用法なので
お礼
再びありがとうございます。自動詞説のほうがわかりやすいと思います^^;。
- ゆのじ(@u-jk49)
- ベストアンサー率30% (1233/4073)
1、たぶん、垣根などの障害物があって、最後尾のみが見えているということ。あるいは、改札口がひとつの小さな駅は、そのホームも小さくて、最後尾の一両がホームからはみ出していて、それで、ホームの囲いからも出てしまう結果、最後尾だけが外から見えてしまうということかも知れない。 2、改札は地上にある。当然、室外にある。で、たった一つの改札口が「家とは逆の端」にある。家からは、沢山歩かなければいけない位置にあるということ。それで、改札から入った乗客は、長い距離を歩くことを嫌って、改札近くを離れようとしない。従って、自分の立ち位置(家)の方に近付いてくるような動きをする人は殆どいないということを、「こちらまで移動して電車を待つ人はほとんどいない」と言っている。「こちら」とは、家の方。 3、行き止まりとは「袋小路(ふくろこうじ)」のこと。イメージとしては「三」の形で良い。「工」では、家が線路上ということになってしまう。行き止まり道、即ち、「袋小路」であれば、そこに迷い込んだら、戻る他ない。 4、ホームは遠い。近ければ、「袋小路」であることが直ぐに目視確認できるので、その「袋小路」に迷い込む人はいない。かなりの距離を歩いてから「袋小路」(工事中でもないのに行き止まり)であると分かり、「不思議そうにあたりを見回してもときた道を帰って」行くのです。 こういう小説技法は、「風景描写」と言って、小説を書く上で最も大切かなのですが、こういうこと、余り女性作家は得意でないような気がする。地図を見ることが苦手な女性が多いことを思うと、かつて、狩に出て、ちゃんと帰って来なければならなかった男とはDNAが違うのかも知れない。風景描写に興味があるのなら、例えば、川端康成という男性作家のものを読んでみましょうかね。この作家、風景が浮かぶように書くという心掛けがない。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。いろいろ参考になりました。
お礼
ご親切に教えていただきありがとうございます。わかるようになりました。大変参考になりました。不自然な質問文までもご丁寧に添削してくださり、心から感謝いたします。今後気をつけます。がんばります。