局所凸位相線形空間の微分について

このQ&Aのポイント
  • 局所凸位相線形空間における微分の証明方法
  • ロル定理や平均値の定理は使えない局所凸位相線形空間の証明方法
  • 局所凸位相線形空間における微分の特徴
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局所凸位相線形空間の微分について

Vを完備な局所凸位相線形空間(基本近傍系として凸近傍が取れる位相線形空間)とする。a, bは実数。 X:[a, b]→Vを連続関数とし、lim h→0 (X(λ+h) - X(λ)) /h = X’(λ) が存在するものとする。 このとき、 X’(λ) = 0 ∀λ∈[a, b] ならば、Xは[a, b]上定数であることを示せ。 微分積分では当たり前の話で、ロル定理と平均値の定理を使って証明しましたが、局所凸位相線形空間となると、どう証明すればよいのかがわかりません。 微分積分と同じように考えていくと、ロル定理が、コンパクト上の関数は最大値と最小値が存在することを利用して証明しますが、局所凸空間では、最大とか最小とかがそもそもない気がして詰まってしまいました。 局所凸位相線形空間を専門に使っている方ならば、当たり前のことだと思いますので、証明の概略でもよいので教えてくれませんか。

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noname#183020
noname#183020
回答No.4

「/h」というのは「×(h^(-1))」のことと解釈。 位相線形空間は有限次元とは限らない。 0の任意の凸近傍U及び a≦x<y≦bなる任意のx,yを取る。 仮定より ∀λ,∃δ(λ)>0, |∀h|<δ(λ), (X(λ+h)-X(λ))(h^(-1))∈(1/(b-a))U [a,b]⊂∪{(t-δ(t),t+δ(t))|a≦t≦b}であるが、 [a,b]のコンパクト性より 実数列a=t[0]<t[1]<…<t[k]=b をとって[a,b]⊂∪{(t[j]-δ(t[j]),t[j]+δ(t[j]))|j=1,2,…,k} δ=minδ[j]とし、a=t[0]<t[1]<…<t[k]=bの細分 a=s[0]<…<s[n]=bをとって、 ある0≦p<q≦nに対してs[p]=x,s[q]=yかつ s[i+1]-s[i]<δ(∀i) 各iに対してt[j]≦s[i]<s[i+1]≦t[j]+δ(j)または t[j+1]-δ(j+1)≦s[i]<s[i+1]≦t[j+1]となるjが存在。 t[j]≦s[i]<s[i+1]≦t[j]+δ(j)のとき X(s[i+1])-X(s[i]) =X(s[i+1])-X(t[j])-(X(s[i])-X(t[j])) ∈((s[j+1]-t[j])/(b-a))U-((s[j]-t[j])/(b-a))U =((s[j+1]-s[j])/(b-a))U t[j+1]-δ(j+1)≦s[i]<s[i+1]≦t[j+1]のときも同様。 1≦i≦nに対してu[i]∈Uが存在して X(s[i+1])-X(s[i])=((s[i+1]-s[i])/(b-a))u[i] Uは凸なので X(y)-X(x) =Σ[i=p~q-1]((s[i+1]-s[i])/(b-a))u[i] =((q-p)/(b-a))Σ[i=p~q-1]((s[i+1]-s[i])/(q-p))u[i] ∈U ∴X(x)=X(y)

achar1
質問者

お礼

ご回答、ありがとうございます。 いろいろ、添え字が複雑ですが、大体、以下の感じでしょうか。 ∀λ,μ(λ<μ)∈[a,b]に対して、λ_0=λ、λ_1、・・・、λ_n=μ、が存在して、 (X(λ_i+1)-X(λ_i))/(λ_i+1 - λ_i)∈U となるような、[λ,μ]の分割が存在する。 Σ(λ_i+1 - λ_i)/(μ-λ)=1であるから、Uの凸性から、 Σ((λ_i+1 - λ_i)/(μ-λ)) * ((X(λ_i+1)-X(λ_i))/(λ_i+1 - λ_i))) = (X(μ)-X(λ))/(μ-λ)∈U となる。ここで、Uは任意の0の凸近傍であるから、X(μ)=X(λ)となる。 実際、もし、X(μ)≠X(λ)とすると、T_1の分離条件より、(X(μ)-X(λ))/(μ-λ)を含まない0の凸近傍が存在することになり矛盾する。 (位相ベクトル空間では、T_1分離条件は満たす前提です。ハウズドロフまで仮定してよい?) 問題は、上記の分割の存在の証明が複雑になっているところでしょうか。

achar1
質問者

補足

例の[λ,μ]の分割の存在ですが、あまり考えずに、素朴に以下のようにすれば、意外と簡単では? λ_0=λとおくと、仮定より、 |h|≦δ_1 ⇒ (X(λ_0+h)-X(λ_0))/h∈U となるδ_1>0が存在する。 λ_1=λ_0+δ_1 とおけば、(X(λ_1)-X(λ_0))/(λ_1-λ_0)∈U となる。 同様に、仮定より、 |h|≦δ_2 ⇒ (X(λ_1+h)-X(λ_1))/h∈U となるδ_2>0が存在する。 λ_2=λ_1+δ_2 とおけば、(X(λ_2)-X(λ_1))/(λ_2-λ_1)∈U となる。 上記の操作を行っていけば、例の[λ,μ]の分割が得られる。

その他の回答 (3)

  • muturajcp
  • ベストアンサー率78% (505/644)
回答No.3

Vを 実数体R上の 完備局所凸位相線形空間とする X:[a,b]→Vを連続とする Vの基底を(e_n)_{n∈M} とすると X(x)=Σ_{n∈M}f_n(x)e_n f_n:[a,b]→R となる(f_n)_{n∈M}がある Xが連続だからf_nも連続で X'(x)=Σ_{n∈M}(f_n)'(x)e_n=0 だから (f_n)'(x)=0 a<x≦bに対して [a,x]でf_n(y)が微分可能だから 平均値の定理から (f_n)'(y)={f_n(x)-f_n(a)}/(y-a) となるyが存在し 0=(f_n)'(y)={f_n(x)-f_n(a)}/(y-a) だから f_n(x)=f_n(a) X(x)=Σ_{n∈M}f_n(a)e_n となって Xは[a,b]上定数となる Vが複素数体C上の位相線形空間の場合は Vの基底(e_n)_{n∈M}に対して X(x)=Σ_{n∈M}(f_n1(x)+i*f_n2(x))e_n f_n1,f_n2:[a,b]→R となる(f_n1,f_n2)_{n∈M}があるから Vを実数体R上の位相線形空間とみなせる

achar1
質問者

お礼

ご回答、ありがとうございます。 X'(λ)=0 ⇔ (f_n)'(λ)=0 ∀n∈M ・・・(1) に着目して、微分積分の世界に持ち込む考えですね。 ただ、たとえば、Mが無限の場合とか、(1)は正しいのでしょうか。 そもそも、位相ベクトル空間の無限和は、代数のように、有限個を除いて、スカラーが0で、実質有限和として定義されるのか。それとも、ヒルベルト空間のように、収束するとして定式化されるのでしょうか。 自分の位相ベクトル空間の知識がなさ過ぎることがわかりました。調べながら解決していきます。

noname#182734
noname#182734
回答No.2

#1です。 >微分積分の時に証明したやり方 ロルとか平均値とかは忘れて全然関係ない問題と 思ったほうがいいです。 とにかくヒント通りにやってみてください。 V上の点列が収束するとはどういうことかを考えれば どこで凸性を使うか気付きますよ。 ちなみに位相線形空間についてはトレープの定番の 本や、少し古いけどシュバレーの教科書がお薦めです。

achar1
質問者

お礼

たびたび、ご回答ありがとうございます。 そうなんです。この程度の問題なら、大学の図書館で調べれば、すぐにわかると思うのですが、 当方、社会人のため、それが困難なのです。 ちなみに、シュバレーに線形位相空間の教科書ってありましたっけ? リー群の間違いじゃないですか。リー群なら読みましたけど。 位相線形空間についてはトレープというのが、定本なのですか。わかりました。

noname#199771
noname#199771
回答No.1

定義域に任意の2点x,yを取って[x,y]の分割を細かく するとどうなるかみてみてください。 証明に使うのは凸性だけです。 何かの定理を使おうと考えないほうがいいです。 必要ないので。

achar1
質問者

お礼

ご回答、ありがとうございます。 超関数をパラパラとやっていますが、準備として局所凸空間上の微分と積分を定義するところが出てきて、 微積分学で出てくる、10個ぐらいの性質、たとえば、微分と積分の逆関係、本問題、積分の線形性などが、 容易にわかるように成り立つとなっています。 大体の性質は、微分積分の時に証明したやり方を拡張することで、証明できるのですが、本問題だけ詰まっています。 もし、凸性だけを使って証明できれば、実数体自身、特に、局所凸空間であるから、 微分積分においても、ロル定理や平均値定理を使わなくても証明できるということになりますよね。 そもそも微積分においても、本当にロル定理や平均値定理を使わないと証明できないのか、もっと簡単にいくのではと思っているのですが、なかなかうまく行きません。 ロル定理が、うまく局所凸空間上でも証明できれば、簡単に行きそうなのですがね。 もうすこし、考えて見ます。

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