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中和滴定曲線のPH計算過程についての疑問
- 中和滴定曲線のPH計算過程についての疑問を解説します。
- 酢酸水溶液と水酸化ナトリウム水溶液の滴定において、計算式で中和せずに残ったOH⁻の物質量のみを計算している理由について考えます。
- OH⁻の物質量には、酢酸ナトリウムが加水分解して生じたものと中和せずに残った分のものがあることを考慮する必要があります。
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0.1mol/Lの酢酸水溶液25mLに、 0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液25mLを滴下すると、 0.05mol/Lの酢酸ナトリウム水溶液50mLになります。この溶液のpHが求まっていれば、次式によりこの溶液中のOH-の濃度を求めることができます。 [OH-] = 10^(-14+pH) pHが8~9なら、[OH-]は10^-5mol/L~10^-6mol/Lになります。この溶液中のOH-はすべて、酢酸ナトリウムが加水分解して生じたものと考えることができます。 この溶液にさらに0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液10mLを滴下すると、中和せずに残った分の[OH-]は1/60 mol/L と計算されます。それに対して、酢酸ナトリウムが加水分解して生じたOH-は、ルシャトリエの原理を考えなくても高々10^-5mol/L、ルシャトリエの原理を考えると加水分解が抑制されるのでさらに小さくなります。 結局、中和せずに残った分の[OH-]は10^-2mol/Lよりも大きく、加水分解して生じたOH-は、ルシャトリエの原理を考えなくても10^-5mol/Lを超えないので、後者は前者の千分の一以下になります。 > 塩基性が強くなるほど > 加水分解から生じたOH-が相対的に軽微になり > これを考慮する合理性がなくなる 合理性がなくなる、というよりも「この問題の前の問題で加水分解から生じたOH-の量を求めているのだから、それと比べればいい(ていうか比べてほしい)」ということだと思います。
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- NiPdPt
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補足について だったら、その加水分解を含む式を拡張して、すなわち酢酸のpKaなどを考慮した上で、今回の条件で計算して見ればいいんじゃないですか。そうすれば、加水分解に関係する部分が、全体の中では極めて軽微であり、計算をする上で無視した方が合理的であることがわかると思います。 この手の計算においては、そういった部分を無視しなければ計算が煩雑になりますし、煩雑な計算をしても結果的には有効数字の遥か下の方にしか影響しなかったりします。
お礼
ありがとうございます。 考え方の概要がわかりました。
- nious
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25mlに対して35mlならば、その考えは近似的には正しいと云えるだろう。正確には「ほぼ等しい」。 要するに、強塩基と弱塩基の混合溶液のpHの近似値の問題だ。 この条件なら弱塩基の解離(加水分解)は十分に無視出来るから。
お礼
ありがとうございます。 中和点ないし中和点付近では 加水分解から生じたOH⁻を考慮する合理性はあるが 水酸化ナトリウム水溶液の滴下が増えて 塩基性が強くなるほど 加水分解から生じたOH⁻が相対的に軽微になり これを考慮する合理性がなくなる という考えでよろしいでしょうか? 何度もすみません。
- NiPdPt
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計算の目的とか状況が不明なので何とも言えませんけど、現実問題として、その濃度では加水分解による分など無視できるんじゃないですか。 >これは、中和せずに残ったOH⁻が原因で ルシャトリエの原理により加水分解から生じたOH⁻が減少し 結果としてOH⁻の総物質量は中和せずに残ったOH⁻の物質量と等しいから と考えてよろしいでしょうか? ダメでしょう。
お礼
ありがとうございます。 実は、この問題の前の問題で 0.1mol/Lの酢酸水溶液25mLに、 0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液25mLを滴下したときのPHを求めよ、とあり 塩の加水分解を利用してPHが求められておりました。 これとの整合性はどのように考えればよろしいでしょうか?
お礼
ありがとうございます。 具体的な数値でわかりやすく説明して頂いたため 大変よくわかりました。 さらに当初私の想定していたルシャトリエのほうも うまく説明に取り入れて頂き このようなご配慮はとても助かります。 おかげさまでほぼ完璧に理解でき 感謝します !