- ベストアンサー
漢字についての質問とその回答
- 常用漢字は読みの変更があることがありますが、漢字そのものは新しく作られることはありません。
- 新しい漢字が作られない理由は、漢字が既に豊富であり、また習得するのが困難であるためです。
- 現在使われている漢字は、平安時代に完成し、その後増えていません。
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
常用漢字そのものにも新しく作られた字体と言って良い物があります。 旧字体が添えてある物がそうです。↓ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%B8%E7%94%A8%E6%BC%A2%E5%AD%97%E4%B8%80%E8%A6%A7 それと常用漢字以外にも常用漢字での省略法を引用した一種の略字体が存在します。 →表外漢字 http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kijun/sanko/hyogai/index.html ただし中国の簡体字もそうですけれども、元になる字・対応する意味の同じ字が存在していますので正字に対する一種の略字と考えられます。指定される以前から略字として通用していた物が多い。今の常用字体は日本版簡体字と言って良いと思います。 日本には国字と言われている日本で発明した字体があります。同様に韓国やベトナムなど、漢字文化圏の辺境で独自に作られた字が存在します。(どの国字がいつごろ作られたかについては私は知識がありません。古文書などあたって研究すればわかるのかもしれませんが。) 言葉というのは事物を抽象化した概念ですから、新しい概念が出てくればそれを表わす言葉や字が必要に応じて生まれるのです。 http://www.kanjijiten.net/japanese.html 漢字の良い所は、見ればすぐ意味がわかることでしょう。当て字は手書き文字の場合一種の合字(いくつかの仮名の代わりに書く)とも考えられます。 2.日本ではもう漢字をこれ以上増やさない・減らす、同じ意味の字はひとつの字体に統一する(異体字を無くす)という方針が決まっていました。憶えるのもたいへんでしたけど、なにより印刷などでの設備がたいへんだったからです。しかし現用字体を制限し過ぎではないかという反省からまた増えつつあるという現状です。ただし残念ながら新発明の国字の出現の可能性は今のコンピューターとフォントの現状から言えば当分は可能性が無いと思います。しかし千年というような長い目で考えるならこれは一時的な状況に過ぎないのではないかと思います。 http://www.bunka.go.jp/bunkashingikai/soukai/39/shiryo_6.html しかし活字やフォントに採用されなかったからといって、また使われない概念で死語になったからと言って字が無くなるわけではないので、字が減るということはないのではないかと私は考えます。要するに“使われている”字が増減するに過ぎないのです。 康煕字典以前に存在して康煕字典に入れられなかったので消滅した字もあるだろうと思います。 3.常用漢字ということで言えば平成22年からは増えていません。 http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/jyoyokanji_kokuji.html 4.日本語にあって漢字にはそれに当たる字が無いということでしょうね。 日本語(和語)の読みに通常使われない漢字を当てることは小説など、文学では頻繁に見かけます。ふりがなを振って読ませるようにしています。 西洋の文物でも一旦中国の文書になった物から漢字として拾われて書かれている物はたくさんあります。牙買加(ジャマイカ)伯剌西爾(ブラジル)伯林(ベルリン)英吉利(イギリス)西班牙(スペイン)。〈これらは漢字の呉音唐宋音ではそのように読めません。もっと最近になって入ってきたから。なお漢字の西洋語は中国では単なる音を当てているのでいろいろな同じ音の漢字が実際には当てられています。〉英国、英仏海峡などと略して便利に使われています。 「萌え」「腐女子」などはこの先定着するかどうかはわかりませんが、新しい使い方なのではないでしょうか。 五月蝿い(うるさい)は漱石の発明と言われています。うるさいと仮名で書いた方がよほどわかりやすくて早いように思うのですが、これは一種の遊びなのです。漱石は他にも意味が無いような当て字をわざとたくさん使っています。おそらく手描きの草書や木版整版印刷では普通であった変体仮名や異体字が活字では使えないというのに世間が感じているとまどいを表わした冗談なのだと思います。
その他の回答 (5)
- kine-ore
- ベストアンサー率54% (808/1481)
質問1 基本的にはないでしょう。 質問2 需要がないからです。 質問3 18世紀初頭の「康煕字典」において9万字もあり、その枠内で大方は定まっています。 世界最大の漢和辞典である「大漢和辞典」全15巻でさえ親字数5万(熟語数53万)です。 一般的な漢和辞典では単漢字での親字数1万(熟語数5万)くらいで、ましては常用漢字1945字だけでも、実は音読み2184字、訓読み1900字あり、特に訓読みはその古訓も含めて数倍はあるわけですから2000字でも7000通り以上の読み方が過去になされてきたことになります。ちなみに「漢検 漢字辞典」収録の親字は6300字(熟語42000語)です。 質問4 名詞の形容動詞化や形容詞や動詞などの副詞化用法には既に漢字由来の不明なものもありますが、当て字や熟字訓としての漢字がまるでない訳ではありません。 「かったるい」←「腕弛(かいだるい)」の音便変化。 「ドジ」←「鈍智(どぢ)」(「毬唄三人娘」慶応元年)。「鈍智(ドンチ)」の字音説。「橡(とち)野郎」の濁音化強調語説も。 「うんともすんとも」←「吽とも素っとも」(鼻から出す音と息の音)。ポルトガル語の「um(数字の1)ともsummo(最高/最上)とも」のカルタ由来説も。 「ぞんざい(に扱う)」←「三四郎には存在な目礼した許で」(夏目漱石「三四郎」) 「ぎこちない」←「肌兀(きごつ)ない」、「肌骨(きこつ)ない」の転とも。
お礼
ことばの由来をみてみると楽しいですね。 とても参考になりました。 ご回答ありがとうございました。
- CC_T
- ベストアンサー率47% (1038/2202)
前回答で十分な情報が出ているようですので、補足として。 A1,2) 必要があれば新たな漢字(字体)が規定されることは有り得ます。 例えばワープロ黎明期に、表示ドット数の関係から簡略化された文字が流通したことがあります。 画数の多いものは小さい文字だと潰れて読めなくなったためですね。同じく活字表示やワープロメモリ量の制限から廃れていった異体字ってのも多いです。 要はQ4にからむように皆に必要とされていない漢字は要らないのですが、それを使う人が多数になれば漢字として「認知」しましょうっていうだけの事です。もちろん、あなたが新しい漢字を作って広く一般に広めることができれば、それは新しい漢字として登録されるでしょう。 A4) 漢字があっても現在使われていない言葉の方がはるかに多いのですが、基本的に漢字をあてる必要が無いものには漢字がありません。日本語にはひらがな、カタカナという既製文化がありますので、音を示す分にはそれで支障ないのですね。日本人としては、わざわざ漢字を作らずに音だけ拝借して漢字をあてるって使い方も「アリ」なのです。万葉の世の頃の万葉仮名ってのは言うまでも無く、明治の文豪達だって結構な当て字をやってますね。 外来語だってアメリカを亜米利加などと「当て字」があります。でもアメリカと亜米利加のどっちが日常使いやすいかと言われれば、やはり「アメリカ」というカタカナ表記。それで問題なく通用して区別がつくのですから、わざわざ一文字でアメリカを表す「誰も知らない」漢字を作って広める必要もまたなかったわけです。 ご質問の「うんともすんとも」というのも、「云とも寸とも」などと書かなくもないですが、漢字自体に深い意味はなく、単に音を表したものに過ぎません。これは「うん」という頷きの発声と、「うん」と語感が似ている「すん」(尺貫法の「寸」が身近な言葉だったからかも知れない)をもってきて、何も発声が無い=沈黙・黙秘の状態を示す言葉となったもの。つまり「うん」や「すん」自体には大した意味はない。 ちなみに他にも「阿とも吽とも言わない」など漢字がある幾つか類似の言葉はあったようですが、結局は単純な「うんともすんとも」だけが一般に広まったようです。たぶん新聞や教科書にその文言が書かれたとか、有名人が何かの拍子に発言したとか、そういった背景が有ったのでしょうね。それこそ漫画や劇の台詞だったのかもしれません。 言葉というものは、それなりの人数が使い始めればある時点から爆発的に使用者数が増えるってのは良くある事です。
お礼
>それを使う人が多数になれば漢字として「認知」しましょうっていうだけの事です。 >もちろん、あなたが新しい漢字を作って広く一般に広めることができれば、 >それは新しい漢字として登録されるでしょう。 創作漢字コンテスト、というのを最近知って、この質問をすることになったのですが そうするとこのコンテストにある漢字も無視出来ないというか、 もしみんなが書きはじめたらそれも認められる可能性があるってことですね。 さすがに電子入力機器の利用がほとんどですので広まるのは相当難しいでしょうけども。 でもちょっと夢があっていいですね。 とても参考になりました。 ご回答ありがとうございました。
- tanuki4u
- ベストアンサー率33% (2764/8360)
質問1 常用漢字は、読みの変更があったりしますが 漢字そのものはあたらしい字として作られることはないのでしょうか。 ↓ 多分ない。 新漢字の作成と伝播と一般化には時間がかかる。なんらかの新しい意味体系が大量に押し寄せて作らざるをえない事態が生じない限り、作られることはない。 最近作ったといえば、中華人民共和国で、新体字を大量生産した。これは、漢字を読み書きできない人間を減らすための政策だったからです。 カラオケという漢字が有名だなぁ新しい漢字。 質問2 もしあたらしく漢字が作られることがないのであれば それはなぜでしょうか。 ↓ 必要がないから、質問1への回答 質問3 いま現在使われている漢字が、何年までに出来上がって、いつから増えていないか 教えてください。 康煕字典の段階からは余り増えていない。300年前 4930 諸橋大漢和事典で 5万だからなぁ 15万文字ある事典もあるらしいが、英語で言えば、スペリング違いみたいなレベルじゃないかなと。 5000文字あれば、十分だなんてことらしい。 質問4 言葉があるのに、あてる漢字がない言葉があるのはどうしてでしょうか。 またその言葉にあらたに漢字をあてることはないのでしょうか。 ↓ 中国は無理やりやっているようだが、西欧語の音の当て字の感じです。 日本はもうやらんでしょう基本的には。 例で質問者が挙げられているのは、中国から漢字でやってきた言葉と、日本で作られた和語の違い。 http://gogen-allguide.com/to/doji.html ドジ 語源がよく分からないような言葉ってことは、原典(漢籍)がないことであって、アホとかバカは、僧侶がふんだんに持っている漢籍の雑学から、隠語などとして使い出し、おしゃれでかっこいいので流行ったという構造です。 http://gogen-allguide.com/a/ahou.html
お礼
漢字の歴史を知れた感じです。 とても読み応えがあり、参考になりました。 ご回答ありがとうございました。
補足
ご回答ありがとうございます。 中国語のカラオケを調べると 卡拉OK が出てくるのですが、これではなく あたらしい漢字があるのでしょうか。
- yamasakaki
- ベストアンサー率32% (364/1113)
かったるいは、けだるい=気怠い ドジは鈍遅 ぎこちないは気骨無し の可能性が高いです。 漢字は象形文字の頃から少しずつ変わってきてます。 現在もきっかけさえあれば変わります。 日本と中国以外の文化圏で将来漢字を使うことになれば 誤訳や転載ミスなどで大きく変わるでしょうね。
お礼
皆様からのご回答で、当て字について理解しました。 字の変化はあってもあたらしく作られることは(ほとんど)ない、 という解釈でよいでしょうか。 参考になりました。 ご回答ありがとうございました。
- INPROMPU
- ベストアンサー率25% (2/8)
ぞんざいは「存在」と書く場合があるみたいですよ。 勿論、当て字ですが。 夏目漱石も小説の中で使っていたみたいです。
お礼
参考になりました。 ご回答ありがとうございました。
お礼
非常に読み応えのあるご回答ありがとうございます。 国字について 魚に関する字がおおいこと、「躾」の漢字が国字であること、など 見ていても楽しい発見がありますね。 4.については、書いて読んで浸透させてしまえば、それはそれで成り立つのですね。 楽しいです。 とても参考になりました。 ご回答ありがとうございました。