新陳代謝の詳しい説明は回答(3)にあるとおりですので、重複説明は避けるとして、具体的な例を上げてみます。太るということは無数にある脂肪細胞に脂肪が溜まるからです。太っていると、その脂肪細胞に当初溜まった古い脂肪がずっとそこにとどまっているのかというと、そうではなく、古い脂肪は回収されてその分だけ新しい脂肪に置き換わるんです。脂肪細胞だけではなく、私たちが生きている限りどの細胞も生きていて古いものが新しいものに変わっています。これが新陳代謝で、そのためにはエネルギーもいります。脂肪1kgについて1日につき5kcalを必要とします。筋肉は13kcalです。
歳が行くほど新陳代謝は落ちていきます。ある意味で老化はすでに始まっているわけです。私たちが1日に消費するカロリーは、基礎代謝量(新陳代謝とは違います)と生活代謝量を合計したものになります。基礎代謝量は生きていく上で最小限必要なエネルギーで体を動かさず寝たきりの状態で消費するカロリー、生活代謝量は活動することによって消費するカロリーです。基礎代謝量も歳が行くほど低下していきます。ただし、基礎代謝量も生活代謝量も体重が増えると増えます。ですからごくふつうには(太らないようにすれば)成長が頂点になる10代半ばあたりが基礎代謝量と生活代謝量は最大になるんです。
「食事の量は変わってないし、むしろ運動していると思うのですが・・・。」とありますが、自分のことは客観的には見られません。ほんの少しずつ食べる量が増えていくと、その変化というのには気がつかない(自覚できない)んです。摂取カロリー(食べる量といってもよい)が3%増えると、15歳の少女なら体重が4kg増えます。食べる量が1年前と比べて3%多いか少ないかなんて、分かりません。体重でしか分からないんです。
基礎代謝量を上げるのには、次のようにします。
(1)早寝早起きの規則正しい生活を心掛け、それによって自律神経の働きを高めて朝起きたら交感神経が活発になって体がよく動くエネルギー消費のよい体質にする
(2)体重が同じなら体脂肪量を減らして筋肉量をその分多くする
(3)体温を高めに保つ(体温が1℃高いと基礎代謝量は12%アップします)
生活代謝量を上げるのには、よく体を動かすことです。これは運動するだけではなく、家事労働もよく手伝って汗を流し、なるべくよく歩くようにすることも含みます。
なお、女性は女性ホルモンがよく働き始める思春期以降は男性と違って(太り始めると)脂肪が付きやすい体質になります。とくに下半身(太ももなど)に皮下脂肪がよく付きます。太ももが太い若い女性が多いのは、そのためです。
お礼
基礎代謝量の上げ方など、詳しい説明をありがとうございました! がんばってみようと思います。