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シフォンケーキと蒸しパンの違い
レシピが似ているように思います。私はシフォンケーキしか作ったことがありませんが、基本的にはどこが違うのでしょうか。シフォンケーキはオーブンで170度の温度で35~40分も焼きます。料理本を見ると蒸しパンは15~20分で簡単にできるようですが温度は水蒸気ですから100度くらいだと思います。 できた状態は膨らみ以外に何が違うのでしょうか。言葉だけではお菓子とパンの差であることは解りますがいまいち材料が化学的にどうなっているのか解りません。よろしくお願いします。
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No1の回答者です。 >>例えば電子レンジで数分で仕上げて >>後で焼き色を付けるというやり方では作った場合、 >>やっぱり中は蒸しパン状になるのでしょうか。 電子レンジのレンジ機能は電磁波で水分子を揺らして、 中心から火を通すので、変形、分離します。 専用の電子レンジ用のケーキ型を使えば、 電磁波は拡散して全体にいきわたるため、均一に火が通ります。 ちなみに、分子を揺らすので、グルテンが刺激され強くなります。 蒸しパンとは違いますが、すこし似たものになりますね。 >>味以外、膨らみ以外、構造的に >>どう違うのかということにすごく興味があります。 先ほども書きましたが、材料による違いと作り方による違いです。 同じ材料でも、水分量が違えば生地の仕上がりは変わります。 同じ材料でも、混ぜ方や順番が違えば仕上がりは変わります。 水分量が少ない、つまり生地100gあたりのグルテン量が多ければ、 グルテンは繊維質で弾力の元になるものですから生地は硬くなります。 シフォンケーキはほとんどが水分です。 卵、水、油が主体で、申し訳程度に小麦粉が入っています。 ようは、100gあたり、弾力の元であるグルテンが非常に少ないのです。 なぜきちんとふくらみ、形を維持できるのかですが、 これは卵のたんぱく質が凝固するからです。グルテンの代わりですね。 水分量が多く、グルテンのつながりも殆ど無いので、 ぼそぼそせずに生地が出来上がります。 では、シフォンケーキを作る時に卵を無くすとどうなるでしょうか。 代わりに水を増やして水分量は変わらないようにし、 さらに、膨らむようにベーキングパウダーを入れるとどうなるでしょうか。 答えは、べしゃっとした謎の物体が出来上がります。 卵、つまりたんぱく質が足りないためです。 自分自身の形を維持できず、 膨らんだとしても熱が引けばぺしゃんこになります。 >>シフォンの方がきめ細かく一つ一つの空気の袋が >>独立して回りの生地が繋がっているように感じます。 >>蒸しパンは何となくボロボロと崩れてしまい生地の >>相互のつながりが弱いように思うのですが間違っていますか。 >>またそれはなぜでしょうか。メレンゲで構造の骨になっているのでしょうか。 まず、グルテンについて説明します。 グルテンというのは、水と反応し、刺激によって粘性を示します。 つまり、水を加えてから刺激を受けると、粘性が増すのです。 パンはイースト菌で泡を発生させてふかふかにしますよね。 実は、こねる段階でグルテンが強くなるプロセスのほかに、 このイースト菌が泡を発生させるプロセスでも、 グルテンが強く、強固になるのです。 気泡が無い所に気泡を発生させる、 つまり生地を内側から耕してるようなものですから、刺激になるのです。 ケーキという食べ物は、グルテンを出来るだけ刺激しない作り方で作ります。 ほら、「さっくりと混ぜる」とかよく聞くでしょ。あれはグルテンを刺激しないようにです。 だから、メレンゲを使います。メレンゲは生地を耕さないからです。 焼く前の段階で、メレンゲの泡は初めからそこに存在するのです。 そして熱により泡が膨張し、たんぱく質が固まります。 つまり、泡が膨張するくらいしか、生地に刺激は無いわけです。 ゼロから発生させるベーキングパウダーより刺激は少ないわけですね。 それに、小麦粉を混ぜる工程でも、メレンゲ中に小麦粉を混ぜて、 さっくり混ぜるだけなので、捏ねの過程もほぼありません。 蒸しパンは、泡(メレンゲ)を足すという工程がありません。 泡を発生させる、という工程しかないわけです。 ベーキングパウダーは水分に触れた場合と 熱が通る場合に激しく気泡を出します。 つまり、パンと同じです。泡の発生がグルテンを刺激するのです。 また、レシピなどをみても、さっくりとまぜる、という書き方は通常ありません。 ぐっちょぐっちょのねっちょねっちょに練っちゃっても出来ちゃうわけです。 材料を合わせ、よく混ぜる、とかはよく書いてありますが、 そんな混ぜ方だとグルテンが発生して然りなわけですよ。 要点をまとめますと、 ・水分量 ・小麦粉の量 ・卵の量 ・材料を混ぜる段階でのグルテンの刺激 ・気泡によるグルテンの刺激 以上の違いでシフォンケーキと蒸しパンの違いが生まれるのです。 というか、ケーキとパンの違い全般のお話ですね。 グルテンを極力刺激しない上小麦粉が少ないのがシフォン、 刺激しまくる上に小麦粉比率が高いのが蒸しパンです。 余談ですが、クッキーを作る時にも、グルテンを刺激しないように作ります。 なぜなら、こねすぎるとグルテンが成長しすぎて、ガッチガチになるからです。 さらに余談ですが、油の役割は保湿以外に、 グルテンを均一に分離させて粘度を高めたり、 逆に効果を失わせたりする為のものです。量や混ぜ方によって役割は変わります。
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- pigunosuke
- ベストアンサー率19% (1063/5529)
同じ材料を使用している と言っても、量が違うと思います 蒸しパンは粉が多く玉子が少ない シフォンケーキは玉子が多く、粉が少ない とおもいます さて、シフォンケーキですが、 シフォンケーキの主成分は「玉子」です メレンゲと生地を合わせて作ります メレンゲというのは要するに卵白の泡です 卵白が空気を抱き込んで出来ます で、 焼く時に卵白の泡が壊れないように補強してくれるのが 小麦粉 ゆでたまごを思い浮かべてみましょう 玉子は普段液状ですが、加熱すると固まりますね? タンパク質は加熱すると固化する性質を利用して作るのが ケーキのスポンジです、 シフォンケーキも同じ理屈です 蒸しパンはちょっと違います 蒸しパンの主成分は「粉」です、玉子は無くても作れます 蒸しパンは材料を混ぜてドロ~っとした液状を蒸して作ります 加熱すると、水分は蒸気になり膨張します ドロ~っとした生地の中の水分も膨張して膨らみます 膨張を助けてくれるのがベーキングパウダーだと思ってください 中の水分が膨張してスポンジ状になった生地が、熱で固化して 蒸しパンとなります 小麦粉の主成分・・・とか言ってると頭がパニックを起こすので、割愛させていただきます デンプンのグルテンも加熱すれば固まるです
- SPS700
- ベストアンサー率46% (15297/33016)
#2です。余計なことに口出しするんじゃなかったと(なんかどこかの猿軍団のメンバーみたいですが)反省しております。 >>蒸気の潜熱が効率よく熱を与えるのでしょうか。食べる方がご専門との事、食感、風味の違いを専門的立場でご評論頂ければ幸いです。 1. シフォンケーキの、フワフワしている感じは、卵白による、軽量でありながら、強度のある構造的要素で立ち上げているために出来るものなんでしょうが、その強度を引き出すためには高い温度がいるのでしょう。 2。蒸しパンには、大きく分けて二つの方法があり、蒸篭のような器具で作る物と、普通のオーブンに蒸気を吹き込み少しずつ出して、終わりはからっと仕上げる方法があることが下記で分かります。比較的低温で済むのはおっしゃる通り蒸気の潜熱によるものと思います。 http://www.google.com/search?q=steam+bread&hl=en&client=firefox-a&hs=JE4&rls=org.mozilla:en-US:official&prmd=imvnse&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=7k2fT9v7FeikiQLJtZH8AQ&ved=0CC0QsAQ&biw=1615&bih=889 僕の身内に菓子屋がいますが、何となく「淡雪」と「蒸し菓子」の違いに似ています。僕はモチモチした、蒸し菓子の口触りが好きです。
- SPS700
- ベストアンサー率46% (15297/33016)
僕は、非常に厳格かつ清潔な山の神様の神聖な領域であるキッチンにはあまり入場を許可されていないので、もっぱら食う方ですが。 まずシフォンケーキは、軽くてフワフワ、下記のように種類が少ない。 http://allrecipes.com/recipe/chiffon-cake/ 蒸しパンは、しっとりと重いのが特徴で、下記のように種類が多い。http://www.breadexperience.com/steamed-bread.html でちっとも科学的ではないのですが、シフォンケーキの方は卵白をビーターで8分位に泡立てていれることと、バターを使わない、という点が違うのかなと思います。 蒸しパンの方は何でもぶち込んで、蒸せばいい、という違いでしょう。
補足
とても愉快なご回答ありがとうございました。写真を見ると製品の比重が全然違うようですね >蒸しパンの方は何でもぶち込んで、蒸せばいい、という違いでしょう。 これは傑作ですが蒸しパンファンには手厳しいかも知れません。でもなぜ10分~15分の短時間で、しかも比較的低温で出来てしまうのか不思議ではありませんか。蒸気の潜熱が効率よく熱を与えるのでしょうか。食べる方がご専門との事、食感、風味の違いを専門的立場でご評論頂ければ幸いです。
- einn
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シフォンケーキは卵白(メレンゲ)で膨らませますが、 蒸しパンは膨らし粉(ベーキングパウダー)で膨らませます。 シフォンケーキのレシピでベーキングパウダー入りなのもありますが、 本来のシフォンケーキで言えば邪道なわけです。 もっとも、初期型ではよくベーキングパウダーが入っていたそうですが。 ですが、蒸しパンは卵あわ立てませんしね。 明確な違いはあわ立てるかそうでないかなのでしょう。 もちろん分量の違いというのも当然ながらあります。 パンと名前がつくのは、 過去の日本ではケーキというよりパンの用途(つまり食事)に近かった為、 その名残がいまでも残ってる、というだけです。 だって、ホットケーキはホットパンとは言わないでしょ? あれだってベーキングパウダーを使ってますけど。 お菓子というのは材料一つで名前が変わったり、 混ぜる工程で名前が変わったり、出来上がりそのものも変わったりします。 クッキー、サブレ、パイ生地、ちんすこう、微妙に材料と手順が違います。 ちなみに、私が作るケーキのスポンジには、バターが入っていません。 サラダ油とブランデーと砂糖と小麦粉と卵だけです。とても経済的ですよ。 バターと違って100%均一に混ざるので絶対失敗しませんし。
補足
とても明快なお答えをありがとうございました。確かにプロセスは全然違うことは良く分かります。ベーキングパウダーなしであんなにふっくらなんて夢のようなケーキです。そのためにあんなに時間がかかるのでしょうか。例えば電子レンジで数分で仕上げて後で焼き色を付けるというやり方では作った場合、やっぱり中は蒸しパン状になるのでしょうか。知りたいことはプロセスよりも出来上がった結果です。味以外、膨らみ以外、構造的にどう違うのかということにすごく興味があります。シフォンの方がきめ細かく一つ一つの空気の袋が独立して回りの生地が繋がっているように感じます。蒸しパンは何となくボロボロと崩れてしまい生地の相互のつながりが弱いように思うのですが間違っていますか。またそれはなぜでしょうか。メレンゲで構造の骨になっているのでしょうか。
お礼
einn様 ご専門の立場でご回答頂きありがとうございました。私は素人でまだ5,6回くらいしか焼いたことがありませんがお答えは非常に良く理解できました。特に>というか、ケーキとパンの違い全般のお話ですね。 このことが良く理解できました。ありがとうございました。