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電離度の違いの理由
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電離したあとのイオンの安定性に寄ります。 分子やイオンでは、電荷が1カ所に集中しないほど安定という性質があります。 図が見つからなかったので、まず炭酸イオンCO3^2-で説明します。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Carbonate-ion-resonance-2D.png 炭酸イオンは炭素原子を中心に酸素原子が1つ二重結合で、1価の陰イオンとなった酸素(フッ素と同じ電子構造)が2個単結合で結合しています。 そして、原子の位置はそのままで電子の場所が絶えず変わり、どの原子が陰イオンでどの原子との間に二重結合なのかが特定できない状態で、次のような構造にまとめられます。 http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/db/Carbonate-ion-delocalised-partial-charges-2D.png/150px-Carbonate-ion-delocalised-partial-charges-2D.png このような電子の位置が絶えず変わることによる安定化は共鳴安定化と言われます。 硝酸イオンについてもほぼ同様の共鳴が存在します。 http://wiki.wowkorea.jp/?word=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB%3ANitrate%2Dion%2Dresonance%2D2D%2Epng この3種の極限構造の共鳴の結果、 http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9e/Nitrate-ion-2D.png/220px-Nitrate-ion-2D.png のような構造だと言えます。 さて、炭酸イオンと硝酸イオンの一番の違いは何でしょう。 そう、中心の原子が炭素が窒素かです。 窒素は炭素に比べ電気陰性度がかなり大きく、電子を引きつける力がそれなりにあります。 炭酸イオンでは酸素原子の電気陰性度>>炭素の電気陰性度で、炭素原子上の電子が酸素原子に強く引きつけられ、ただでさえ負電荷を持つ酸素原子に負電荷が集中することとなり、不安定化しています。 これに対し、窒素の電気陰性度と酸素の電気陰性度にはこれほどの差はなく、また元々の酸素原子上の負電荷が炭酸イオンにくらべれば弱いこともあって、あまり不安定化はしません。 このように酸の陰イオンが比較的安定に存在できるかどうかで酸の強さが変わってくるのです。 酢酸イオンは炭酸イオンと類して考えてください。 http://www.hozugawa.net/eukaryota/images/fig1-79.png ということで、オキソ酸においては中心原子の電気陰性度の強さが、酸の強さに影響するわけです。 ケイ酸H2SiO3が弱酸、リン酸H3PO4が中程度の酸、硫酸H2SO4が強酸であることでも類して考えられますね。
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- KURUMITO
- ベストアンサー率42% (1835/4283)
下記のURLを参考にされてはどうでしょう。 http://sci.la.coocan.jp/fchem/log/rika/13577.html
お礼
このサイトはかなり役に立ちました。ありがとうございます。
- nious
- ベストアンサー率60% (372/610)
電離度は濃度に依存する。酢酸でも無限希釈すればほぼ100%電離するぜ。 酸の強さは 同温,イオン強度0 に於ける解離定数により比較するべき。
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ありがとうございます。かなり理解が深まりました。