日本の小学校の教師について

質問

知り合いが中国の方で、今まだ高校生なんですけど将来小学校の教師になりたいそうなんですが、外国籍でも日本の小学校の教師になれるんですか？？

よろしくお願いします

回答No.1

hukuponlog · ベストアンサー

結論から言えば、小学校に限らずなれます。実例はいくらでも（というほどではないが）あります。

平成4年に文部科学省（当時の文部省）が「在日韓国人など日本国籍を有しない者の公立学校の教員への任用について」という文書を出しているからです。

この文書は（おそらく）直接には在日韓国・朝鮮籍の人を対象としたものですが、全ての外国籍の人に適用されますから、中国籍の人であっても以下の条件を満たせば公立小学校に勤務することが可能です。

１．日本の教員になるためには、（公立私立を問わず）日本の教員免許を持っていることが最低条件です。

ところで、教員免許法によると、欠格条項（＝こういう人は免許を取れませんという条件）に、外国籍という条項はありません。つまり、外国籍の人間であっても、教員免許は取得できます。現に私の大学にも日本の教員免許取得を希望している外国籍の学生はいます。

したがって私立の場合は問題なく教員になれます。実際、英語の教員などでネイティブが教えている事例は私立高校などでいくらでもありますから、中国籍の人でも問題はありません。

２．次に公立の学校の場合は、教員採用試験（公務員試験）を受ける必要があります。これは都道府県の職員となるための試験です。この試験の受験資格については冒頭述べた文書がありますから、全ての都道府県で受験をすることができます。

一般的に言って小学校の教員が「公権力の行使、公の意思形成」に深く関わる職とは考えられませんから、これは当然のことでしょう。

ということで、ご質問に正対する回答はこれで終わりなのですが・・・。

実は、上記の文書には実は「制限」があります。

それは「選考に合格した者については、任用の期限を附さない常勤講師（以下「この常勤講師」という。）として任用する」という文言があることです。つまり、常勤・正規の講師とはなれるけれども「教諭」とはしないよ、という制限です。これはおそらく管理職（校長など）への昇格をさせないための措置だろうと思います。

ところが、小学校の学級担任は「教諭をもって充てる」という原則があり、一般的に常勤講師という身分の職種は例外的な場合を除いて存在しません。ここが、教科担任制の中学・高校と異なる点です。もちろん、絶対ということはありませんが、そもそも冒頭の文書自体が高校や中学を想定した内容で、小学校の教員を想定してはいないのだろうと思います。

そうすると、「将来小学校の教師になりたい」ということが、学級担任を持ちたいという意味だとすると現状ではなかなか難しいかもしれません。ただ、例えば音楽や図工の専科の免許を持って小学校に配属を希望するということでしたら可能かと思います。

お礼

分かりやすすぎて感激しました！本当にありがとうございます