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中世ヨーロッパ・ドイツ史の大学についての質問
- 昨日中世ヨーロッパ・ドイツ史の大学について質問した結果、数名の方から貴重な教えをいただきました。
- 質問の補足やお礼のメッセージを伝えたかったのですが、このサイトの方法がわからず躊躇してしまいました。
- 私は母親で、長男がアスペルガー高機能障害を持っています。彼は歴史に詳しい特技を持っており、私も全力で支えています。
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こんばんは。 先日、回答させていただいた者でございます。 「既に読んでいる本の著者を調べるように」と回答いたしました。 実はちょっと意地悪をいたしました。ごめんなさい。 現在の日本及びたぶん世界の中で、中世ヨーロッパに関する雑多な知識を持った人は大変多いと思います。理由は、PCゲームのRPG世界がことごとく中世ヨーロッパを模倣した世界観で作成されていることが大変多いからです。 学問のきっかけなんかは何でもかまわないと思います。しかし、現時点での興味が、ゲーム世界的中世ヨーロッパオタクレベルなのか、既に学術書レベルの興味になっているのかで、今後の道は大きく変わると存じます。 私は大学でロシア史を学び、博物館学芸員資格を得ました。 高校時代に好んで読んでいたのは、イタリアのルネサンス期についてのものばかりでしたが、進路として考えた時、「イタリアのルネサンス史」は将来の職業に結びつかなかったのです。地元が北海道であり、幕末以前からロシアと交流があり、ロシア史やロシアについての研究機関もあったので、地元で特にロシアの歴史に突出している教授を教えて頂き、その教授のもとに進学しました。 「自分が今学んでいること・学ぼうとしていることが、どのように世間に役立ち、需要を生み、職業に結びつくか」は、進路を考える上で忘れてはならないことだと思います。 では、「中世ヨーロッパ・ドイツ史」を学ぶことでの、職業的需要は、日本のどれくらいあるでしょう? 私はせいぜい高等学校の「世界史」の教師くらいではないかと思います。 自分が学んでどうしようもなく実感したことは、日本の歴史研究分野の需要は、圧倒的に「日本史」です。地元なんだから、どうしようもありません。 「中世ヨーロッパ・ドイツ史」を学び研究することを職業に求めるならば、就職先はヨーロッパの研究機関の方が数があるに決まっています。 また、日本以外の国の歴史を学ぼうとする場合、同時にその国の言語の習得は必須です。(実際にその国の言語を学んでみると、今まで頼りにしていた学術書の翻訳が誤訳だらけだと初めて気づくことも多々ありました) しかも、日本人でも幕末期くらいの古い文書を読むとわけがわからないように、ドイツ語でもそれがあり得るわけで、ドイツ語の更に古文書が読めるレベルの習得の必要を感じ、また中世期は教会の共通語はラテン語、更に今は使われていないロマン語が、どうしても勉強したくなるでしょう。 歴史学では、歴史文献そのものを「第一史料」、それを転記したものを「第二史料」、「第一史料」を分析し解釈したものを「資料」といいます。 日本で海外の歴史を学ぶ場合、「第二史料」と「資料」で勉強するしかなくて、どうにもじれったく喉から手が出るほど「第一史料」にあたりたくなります。 「第一史料」があるのは、当然現地(流出していなければ)。将来的に現地留学も視野に入れた方がよいと思いますよ。 ご参考まで。 ところで、可能ならば、最初からドイツの大学に進学するというのが一番てっとり早いのではないでしょうか?
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- TANUHACHI
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こんばんはNo.1です。 ご子息が望んでいらっしゃる中部ヨーロッパの中世から近代史の研究者のことですが、中央大学の文学部には阪口修平氏が在籍しています。明治大学は文献史学よりも考古学が伝統的に強い大学です。他の法政大学や立教大学にも西洋史の教員が在籍しています。そして「ドイツ・オーストリア」と地域を限定する扱いではなく時系列として「中世史」を選択するならば教員としても指導はします。しかしながら「自らが目的意識および問題意識に基づいて主体的に学ぶ」だけのモチベーションをご子息が維持できるかどうかとの点に疑問の余地があることです。正規のカリキュラム以外にも原書講読のゼミナールに参加したり毎時の演習やゼミの準備などでそれこそ時間がどれほどあっても足りない現実にご子息がどこまで持ちこたえることができるか不安を感じます。 No.2の方が仰る「史料」に関して補足させていただきますと、いわゆるオリジナルの古文書および刊本としての史料或いは考古学的遺物などを「一次史料」、口証や口伝などにより伝えられる史料群を「二次史料」と称します。そしてこれ以外、つまり「史料」に何らかの形で手を加えたモノ(たとえばコンピュータによる画像処理などを施したモノ)を資料として扱っています。 日本史学でも学部の演習などで扱う史料の殆どは刊本(大日本古文書・大日本史料・平安遺文・鎌倉遺文・中世法制史料集・日本古典文学大系・日本思想体系)などをテキストとしています。そして実際の演習では毎時の担当者が振り当てられた史料に対し「オリジナルとの厳密な対照」(殆どは東大史料編纂所に修められ公開されています)に始まり、釈読・注目する問題点の炙り出しを説明し、その後に議論が始まります。この時点で求められている実力は「漢文の読み下し能力」「古文書の読み下し能力」などです。これを西洋史に適用するならば、ドイツの歴史ならば当然のように「史料」もドイツ語で記されているモノの他に英語やフランス語で記されたモノもあります。つまり「西洋史」を専門とするならば「語学」が当然のように求められることとなります。とは言うものの実際の学部レベルそれも卒論で要求されるのは「研究論文」を読む力です。それも外国語で記された論文といっても殆どは英語です。 話は前後しますが、僕が歴史学の道に入ったそもそもの切っ掛けは、子供の頃に近くの畑で土器の欠片を見つけたことに始まります。その事から朧気ながらも「将来は考古学の世界で仕事をしたい」と思っていましたが、実際に大学受験で選択した学部は法学部の政治学専攻です。それが「なぜ歴史学の世界へ?」と思われるでしょう。「歴史学」は様々な学問と領域を接する性質の学問です。それは歴史学の扱う範囲が「人間の足跡」であるとともに「社会的存在としての人間を照射する鏡の様な存在である」ことに由来します。そしてたの経済学や社会学も選択肢の1つにはありましたが、よりマクロ的に人間をとらえたいとの理由で政治学を選ぶこととなりました。 歴史学にとっては他の学問から得る成果や思索方法は掛け替えのない存在でもあり、同時に刺激ともなりますす。大学を卒業し企業に就職し仕事に従事する中で時折頭をよぎったのは「日本人にとっての“オオヤケ”って何だろうか?」との、学生時代に残してきた「宿題」でした。「オオヤケが日本の歴史的過程の中で如何に形成され具体的に権力と権威として表象化してきたか」との問題です。このテーマは現在も続いて研究中の課題です。 こうした問題に自分なりの結論を出そうとのことで職場の許可を得て文学部の日本史学科に学士入学し専門課程を終えた後社会人枠で修士・博士の両課程を修了し、現在の二足草鞋の生活を営んでいます。 「歴史」というと英雄や華やかな貴族のお話などのイメージがありますが、実際には今現在こうして生きている私達一人一人の足跡も「歴史」であることと変わりありません。歴史学の講座では「歴史学を学ぶ意義」としての「歴史学概論」や「考古学概論」が必修単位です。ご子息が希望する「ドイツ・オーストリアの歴史」以外にも「西洋史概説」やら各時代史・分野史・地域史など多用な科目を履修することになります。大学4年間の間を「好きな科目だけ勉強する」わけではない。この事だけはあらためて補足させていただきます。それでも御本人が望まれるならば大学の門を叩いてください。 【追記】 こちらのサイトにも連絡させていただきましたが、「質問」や「お礼」にはプライバシーや個人情報に関する記載をなさらない事をお奨めします。有らぬ所からご自身とご子息がトラブルに見舞われないとも限りません。
- TANUHACHI
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こんばんは。事情を拝察させていただきました。がしかし肝腎な部分が抜け落ちていることには変わりありません。 そして何よりも御母堂様自身が混乱している点も気になります。私なりに質問文を整理させていただきました。 「何名かの方々から早速の貴重なご教示頂き本当に有難うございます。お礼のメッセージやご質問補足に応じたかったのですが、このサイトの利用方法がどうしてもわかりませんでしたので再投稿での質問となります。 長男はいわゆるアスペルガー高機能障害(広汎性機能障害)で社会との接し方に難点があり一般的には十分理解されないところをもっております。様々に社会の中で母親の私が手をかけなければやってこれませんでした。でも障害者というのではありません。まったく組織生活の中で生きていけないというのでもないです。 ただ小さいころから文字や本をよく読み特に歴史に突出したものを持っていると知識のない私でも感じています。彼独自のユーモアや世界観や夢を持っていて、それをなんとかしてやりたいという学のない母親のひたすらな思いです。一浪覚悟です。先ほど彼と連絡をとって、自分で捜してみると申しておりました。皆様、ありがとう存じます。またお世話になると思います。」 先ずご子息の病状の問題ですが、実際に治療を受けられているのでしょうか。そして病状としてはどの程度の段階にあるのでしょうか。入学試験の出願に際して事前に志望校に相談されていますか?。もし治療も受けずそのままで大学に入学した場合、病気が悪化する可能性も考えられます。そして最悪の場合には御本人が「社会からはじき出された」と誤解し、引きこもりや外部に対しての攻撃性を伴う行為となってしまう危険性もあります。 そしてこの病気の最大の問題点は「自分の関心のあること以外には全く興味を示さない」点にあり、そのため「社会的不適応」が見られることです。この点に関して御母堂様の認識は全く逆であり(「社会性に柔軟なところが一般的には十分理解されないところをもっております」との認識)、自分の世界に閉じこもることで社会との接点を見失ってしまい、孤立してしまうことになります。 また受け入れられた場合でも、大学では一般教養や語学などの科目を取得しないと単位を落とすことで進級できず留年、そして修学年限を超過する場合は除籍となります。 大学に入学したら、今以上に生活半径は広がりそれだけ多くの人と接する機会も増えることになり、それが本人にとってストレスとはならないか、が心配です。志望する大学のオープンキャンパスにはお出でになりましたか?。そうした機会をとらえて一度、大学に相談することをお奨めします。 次にご子息の現在の学力レベルですが、私立文系で一般入試ならば、英語・国語・選択科目(社会科)の三教科、国公立ならばセンター試験を利用することで科目数は更に増えます。これらの部分に関しては公開模試などは受けていますか?。その際に「志望校に対する合格可能性」が示されているはずです。こうした基本データがなければお話しさせていただくことは前回も申しました様に不可能です。 また大学に願書を出す際に必要な最低要件に「高等学校の課程を修了した者」がありますが、高校は今年の三月に卒業予定ですね?。出願にあたり提出する書類に「卒業証明書(もしくは卒業見込み証明書)」と高校の「成績証明書(内申書)」があります。その準備は大丈夫ですか?。 最後に一般の大学とは別に放送大学もあります。こちらはテレビおよびラジオでの通教およびスクーリングが中心となります。社会との接し方に不安があるならばそうした学びの場もありますので検討なさってみては如何でしょうか?。ご参考までにサイトを貼り付けさせていただきます。 http://www.ouj.ac.jp/
- 参考URL:
- http://www.ouj.ac.jp/
お礼
本当にお時間を割いて親身になって考えご指導下さいますこと有り難きことと畏れ入っております。 昨晩は様々な所用が重なり事実PCの前で焦っておりました。只今きちんといくつかご質問にお答え致したいと思います。 5年前事情は詳細に申せませんが、弁護士による協議合意のもと、経済的理由で子供2人(長女は現在中2)を配偶者側にゆだね、単身実家に身を寄せています。精神的につらい時期も経験しましたが2年前よりオペ室・外来等の看護職に就いております。 離婚後、当然子供たちの教育には全く口を出せなくなりました。離縁した家からは忌み嫌われるという立ち位置でしたからカヤの外です。全く話しにならない古い家風とそれに従う元配偶者でした。それに従って長男の小学校受験の失敗。中高一貫の学校受験。偏差値とか有名とかではない彼に合ったところを受験しました。長女は小学校受験をし、大学まで進学者数枠内にあればそれを希望しております。 先生の鋭くて怖いと思った点は、1母親がとにかく過保護すぎる。2何かいろいろとストレートに説明がなされていない。をご指摘なさったからだとわたくしは冷や汗をかきました。事実だからです。長男は基本的生活習慣の欠落は確かにございます。 長男の病状の問題:治療を受けてはいません。中2の時に登校拒否になりましたが、自分で克服しました。高3の春に軽い神経症になりわたくしの信頼のおけるメンタルクリニックの先生に診て貰いましたが薬なども処方の必要はない。今度は夏にでもおいで、と言われそれ以来今日まで不安定になることはありません。 病状段階の程度:小学1年生の時にアスペルガー症候群と個人医院で診断されました。 入学試験の出願に際して事前に志望校に相談されていますか?:しておりません。それ程不適応というのではありません。くせ、というか、個性というかそういう見方でとらえてもいいのではないのでしょうか。すべて何段階とか病状とかそういう枠組みに類型化できないです。特に母親として、把握しておかなければというものでもございません。 放送大学:それこそわたくしがよく拝聴拝見しておりました。政治学の高橋教授や哲学の渡辺名誉教授、芸術の青山教授、心理学・カウンセリング・看護学等々興味は尽きません。自閉症もダウン症児も実際若いころ学園の中で指導補助の経験があります。アスペルガー症候群や後に名称が変化した広汎性機能障害の症状も基本概念は理解しておりますが、「自分の関心のあること以外には全く興味を示さない」ことはございません。放送大学より生きたキャンパスの中でたくさんの自分と違う人と、また共有出来る価値観を持った人と出会い人間として成長できる素晴らしい「聖域」であってほしいと願うわたくしはやはり理路整然とした現実やその延長の未来をみていないで只かなわない夢を見ている愚かな人間で母親かもしれません。でもわたくしの認識はそれしかない長男を信じていることです。「お母さんが以前派遣で働いている時リーマンショックがあって派遣切りにあったでしょ。こういう世界は誰かが変えていかなくてはいけないよね。みんな黙ってあきらめていたらいけないよね。」「お母さんは日本が福祉国家に向かうとおもう?もし明日消費税率が20%になって払いなさいと命令されたらそれを断る理由はお母さんだったら何ていう?」「イエスの生涯というのは壮大な劇場の演目だったんだろうね」これらは先日3日にささやかな元家族の食事会で長男が申していた中の話しです。このような問いかけで始まりもっと深い内容になっていくのですがわたくしはうなずいて聞いています。 学力レベル:march文学部史学科 センター利用・一般すべて3教科で臨みます。 模試:何回か受けております。 志望校に対する合格可能性:示されているデータもあります。 今年の三月:卒業予定です。 出願にあたり提出する書類:「卒業証明書(もしくは卒業見込み証明書)」と高校の「成績証明書(内申書)」10日に頂き願書発送予定です。 長くなってしまって申し訳ございません。本当にありがとうございます。 只、なんというか長男はやはりいろいろな意味で問題危惧の念があるのです。 しかしながら本日これにて失礼申し上げます。
お礼
tanpopo91さま きっとお忙しい毎日の中、お時間を割いてわたくしなどの質問に2回も丁寧なお答えを頂きました。 深く感謝申し上げます。 歴史分野に限定せずも学問の世界は全く判りませんのでやはり、このように専門の道を歩んでおられる方に実際の文献の種類や学術課程や内容の概要を教えて頂けることは貴重な第一歩になります。 愚直に夢を追っても仕方の無いことと解っております。世界史に臨むにあたり語学を習得できるかはまさに不可欠と存じます。今春卒業予定の高校では学園内のフランス語スピーチコンテスト第一位をこの2学期に頂いたようです。英語も感性と発音はよいようですが、肝心の文献読解にはやはり地道な単語文法習得を持続する事が必須と思います。只それはひとえに長男の情熱しかないと考えます。さらにラテン語ロマン語となればなお更なのでしょう。 「自らの情熱・尽きない憧れ」それ以外に長男をどう操作するも他に方法手立ては皆無です。「母親のあんたはほんとうにバカ!」と罵倒されそうですが、学問の探求とはその対象にずっと恋焦がれる、もっと理解したい、解明したい、知りたいそして何らかの答えを見つけたい、そして貢献したいという人の一生に通ずる静かな情念なのだろうとも感じます。 博物館の学芸員職は常々素晴らしいなぁと憧れを感じております。長男共々それこそ希望するところです。2人で折々に会う時は必ず話題の美術展に参ります。上野は四季を通じわたしたちの憩いの場であり本人は美術・芸術・歴史的建築物にも興味があり、都内や横浜の古き良き建物を訪ね案内解説してくれます。秋には鎌倉で2日かけて詳細に寺院巡りをしました。次の夢は京都とチェコ旅行と申しています。 こう申し上げて来てみると高校3年になっても母親とべったりしてマザコンなのかと思う向きもあるかと思いますが、確かに彼は母親の私を良き理解者また話が合う一人の人間として大好きです。でも、本当は大学に行ってたくさん友達作りたい・本当はお母さんより親友と鎌倉に来たいと告白してましたので安心です。 わたくしがロシアと聞きますとロマノフ王朝やニコライ2世のことは長男にいろいろ解説を受けるのですが革命の話はよく解りません。本は2冊購入して読み、アレクサンドラ后妃の映画も見、宝石展も参りました。実をいうと恥かしながらオルフェウスの窓を全巻所持しております。歴史的事実では無いのですが劇画としては美しく感動的で最高峰と思うからです、つまり好きです。ロシア正教のイコンとかシベリアのラーゲリ、故・加藤周一の言葉と戦車の内容、満州やプラハへの軍事介入。坂の上の雲もテレビで見ています。きっと失笑なさるでしょうね。本当にこれくらいしか解りません。すみません。 tanpopo91様がロシア史を何故選択したか、生まれ育った大地や、やはり何かご縁というか惹かれるものがあったからだと存じます。 長男もおかしなことでも外国かぶれでもなく日本人として日本の歴史も踏まえて仏像も京都も大変興味を持ち好きですが、西洋史は不思議に常にやはり浮気せず好きな場所は「そのあたり」に帰着するのです。キリスト教・教会史・人間イエスにもかなりの造指を示しますが、イタリアでもイスラエルでもない。只ルネッサンスは良く話しています。塩野七生のローマ史小説など読んでいます。が、他のヨーロッパ諸国に決してぶれません。本当に好きなのだなと感じます。「前世は20年から30年頃ドイツにいたと思うんだ。」と何かそんな事を申しまして、よく2人で笑うのですがご指摘のとおりオーストリア史というものはやはり土俵がないところでは本当に必要のないものですよね。 わたくしは 故・小林秀雄先生が生前に早稲田大学主催の哲学研究会でお話された講和録音テープを持っており時折聞きます。講義とはこのように素晴らしいとシロウトの私も心躍る内容です。本居宣長が古事記を研究していったとき後々周りの学者たちから「解釈が甘い」だの「間違っている、あれはよろしくない」だの批評されたのだそうです。しかし小林先生は「僕は違うと思うね。宣長さんは宣長さんなりにどんどんその時代と世界に同化していってしまった。つまり直覚だな。だからあそこまで理解出来ちゃったんだな。」というような内容を述べておられます。 わたくしは感性的要素が強すぎる駄目な母親かもしれません。長男が好きな領域に携わり、一生涯只、資本・経済的効率生産の何らかの歯車になるよりも自分自身にとって少しでも意義のある職業に就ければ収入はなんとか生活できるそれが口に糊するものであってもいいと思っております。 高校の教師は年頃16~18歳の難しい年代の生きた感情の揺れ動く生徒を教え導く事になるので相当に困難が予想されます。それは選択させたくないと思っています。自分が壊れてしまうかも知れないから。 わたくしが結婚した時の媒酌人をして下さったご夫妻はかつてオクスフォードに、長男の父親の伯父は現在イギリスにおりますが、何にせよ現在から何年間ものドイツ留学はわたくしたちは経済的にどうあっても不可能なのです。でももし長男が大好きなドイツやオーストリアで大学時代を過ごせたならどんなにか素晴らしいことでしょうか。ため息が出ます。 しかしながら本当に貴重なご指導賜りました。その旨常に心してこの先情報やより良い選択が出来ますよう感謝しつつ歩めることが出来ます。ほんとうにありがとうございました。失礼がありましたならばお許しくださいませ。拝