• ベストアンサー

炭素が放射能を持つ時…

当たり前のことですが、炭素にも同位体があり その中には放射能を持つものもあると聞きました。 同位体とは中性子量の違いらしいですね、 そこで素人疑問がわきました タンパク質基本構造の一角をなす炭素… 一、この非放射性炭素が放射能を帯びるように変化する事ってあるのですか? 二、もしあるとしたら どれ位… どのような状況で変化が見られますか? 三、放射性炭素が人体内に集積された場合として、単位容積内にどれ位の濃度が集積されると影響が出始めますか? ご教示宜しくお願い致します。

  • Nouble
  • お礼率91% (1698/1856)
  • 科学
  • 回答数9
  • ありがとう数9

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.9

人体中の非放射性炭素を放射性炭素に置き換えるには、大量の中性子を照射すればよい。例えば、運転中の原発内にもぐりこめば、C-13(n,γ)反応、N-14(n,p)反応で、かなりなC-14が生成されると思います。ただし、蓄積する前に死んでしまいます。原爆でも無理でしょうし、死んでしまうことに変わりはありません。人体の非放射性炭素が放射能を帯びるのは、それくらい非現実的な話です。 後は、他の回答にもあるように、宇宙線の中性子と窒素14が(n,p)反応をおこしてできるC-14を摂取することで、人体内には放射性炭素が存在します。非放射性炭素が放射性炭素に変わるわけではありません。 C-14は、体内で飽和していますから、人工的に作った放射性炭素を毎日むりやり大量に摂取しないかぎり集積されることはないでしょう。そんなに炭ばかり食ったら、それで死んでしまいそう。またはガンになりそうですが。 仮に、無理やり集積させたとしたら、影響が出るのは100mSvでしょう。これも、1日なのか1年なのか、摂取期間で変わるでしょうが、今のところは生涯で100mSvということになっているようです。 ちなみに、放射性炭素である炭素14は年代測定に使います。例えば、木は木材になったときに死んでしまって、炭素14を摂取しなくなります。遺跡中の木材の炭素14を計ることで、この遺跡は何年前(木が木材になってかrの時間)ということがわかります。それくらい飽和するというのは当たり前の話です。

Nouble
質問者

お礼

そうなのですね、 有り難うございます。

その他の回答 (8)

noname#157218
noname#157218
回答No.8

 すみません。あわててやったので計算を間違えていました。  下記に訂正してください。 (1)体重60kgの人の炭素重量は、超概算で10kg。 (詳細なデータは手元にないので超概算ですが、オーダー的にはこんなものだと思います) (2)炭素の1モルあたりの重量は12g。6kgの中には何モル存在するかというと、    (a) 10,000g ÷ 12g/moll = 833モル (3)1モルの炭素の中には、炭素原子がアボガドロ数(6.022×10^23)存在するので、人の中の炭素原子数は、    (b) 6.022×10^23 (個/moll) × 833 moll ≒ 5 × 10^26 (個)  以下は同じです。

Nouble
質問者

お礼

有り難うございます。

noname#157218
noname#157218
回答No.7

 しつこいですが、No.3/4/6 です。  気になったので、ちょっと試算してみました。 >つまり体内のタンパク質が >仮に全て炭素14を用いていたとしても >崩壊に掛かる時間が とてつもなく長いので >1個人が生存中(仮に100年)に原子崩壊し放射線が放たれる量は >1年あたりに換算すると極端に少ない >自然界から浴びる放射線量より影響が少ない。 >と考えて良い >と言うことですか? についてです。体内の炭素14からの放射線がどの程度あるか、という試算です。 (1)体重60kgの人の炭素重量は、超概算で体重の10%として6kg。 (詳細なデータは手元にないので超概算ですが、オーダー的にはこんなものだと思います) (2)炭素の1モルあたりの重量は12g。6kgの中には何モル存在するかというと、    (a) 6,000g ÷ 12g/moll = 500モル (3)1モルの炭素の中には、炭素原子がアボガドロ数(6.022×10^23)存在するので、人の中の炭素原子数は、    (b) 6.022×10^23 (個/moll) × 500 moll ≒ 5 × 10^26 (個) (4)全炭素中に占める放射性の炭素14の構成比率は0.00000000012% = 1.2 × 10^(-12) なので、体内に存在する炭素14の個数は    (c) 5 × 10^26 (個) × 1.2 × 10^(-12) = 6 × 10^14 (個) (5)放射性炭素14の半減期は 5730年 = 1.81 × 10^11(s)であるから、崩壊定数は    (d)  λ = ln2/ (1.81 × 10^11) = 3.84 × 10^(-12) (s^(-1))   (注:説明省略。何故こうなるのか分からない方は、http://ngc1952.net/archives/631 などを参照ください) (6)従って、体内における放射性炭素14の1秒あたりの崩壊数は、(c)×(d)で    2.3 × 10^3 (個/s) (7)1秒間に1つの原子核が崩壊する放射能の量が「1ベクレル」なので、これは 2,300ベクレル ということです。  なお、上に挙げた http://ngc1952.net/archives/631 のサイトによれば、炭素だけでなく、人間は自然界の放射性カリウムを取り込み、体内には常に約3,000~4,000ベクレルの放射性カリウムを有しているとのことです。  炭素14と合わせると、5,000~7,000ベクレルということです。  これは結構高いです。食品のセシウム濃度の上限値が「500ベクレル/kg」と言われています。1回の食事で1kgも食べませんので、「1回の食事で摂取する限度は、体内に元々ある放射能の1/10以下」という基準であることが分かります。  つまり、質問者さんのおっしゃる >1個人が生存中(仮に100年)に原子崩壊し放射線が放たれる量は >1年あたりに換算すると極端に少ない >自然界から浴びる放射線量より影響が少ない。 というのとまったく逆で、非常に高い放射線を浴びている、ということです。 (この体内の炭素14やカリウムも、自然放射能の一部です)

Nouble
質問者

お礼

どうやら全て炭素14だと即死しそうですね… この仮定は向こうにほっぽっちゃいましょう (汗;) ところで 炭素とカリウムだけで5k~7kベクレル放出しているとは驚きです!! ほかにも人体は誤認(?)して取り込む放射性物質が一杯あるとか… それらを加えると一体どの位まで高まるか非常に興味深いです。 1万ベクレルとかに達するようだと ちょっと(数百ベクレル位?)放射線を浴びる位で騒ぐのが馬鹿らしくなりそうですよね? 本当に人は平常時から どの位放射線物質を体内に宿し 理論上、放射線をどの位発しているのでしょうか… 非常に興味深いですよね?

noname#157218
noname#157218
回答No.6

 こんばんは、No.3 & No.4 です。  No.5さんへの追加質問ですが、答えられる範囲で書いてみます。 >炭素14の原子一個が放射線を出すのは1回限りで 出した後は放射能を失うか炭素で無くなる そんな気がしてきたのですが、  これって正しいですか? →正しいです。炭素14を生成する    窒素14 + 中性子 → 炭素14 + 水素原子 にしても、炭素14がベータ線を出して    炭素14 (ベータ崩壊) → 窒素14 + ベータ線 窒素14になるのも、原子1個のお話です。  原子1個が崩壊して放射線を出すのが「1ベクレル」です。  ただし、物質にどれだけの数の原子が存在するのか、「アボガドロ数」という数値で考えるてみてください。 >つまり体内のタンパク質が 仮に全て炭素14を用いていたとしても →これはあり得ません。炭素14が生成されるのは、No.2の方が書いているとおり、 「炭素14は対流圏上部から成層圏で、窒素原子に熱中性子が吸収されることによって生成している。」 ということで、人間の体内で生成しているわけではありません。  中性子は、地表近くでは、原子核の外にはほとんど存在しません。対流圏上部から成層圏といった大気のかなり高い部分では、宇宙線の影響で中性子が単独で存在し、炭素14を生成しているのです。  大気圏の上部で生成された炭素14は、二酸化炭素などの形で大気中に拡散し、それを呼吸する、あるいは動植物が取り込んだものを食物として摂取することにより、人間の体内に入るわけです。  従って、大気中にも体内にも、炭素14が全炭素の内の0.00000000012%を占めるという構成比率には変わりありません。  また、仮に人間の体内で炭素14ができるほどの中性子をあびたら(核分裂中の原子炉の中などが相当します)、その中性子の被ばくでほぼ即死すると思います。中性子は、炭素と反応する以上に人間の体の60%以上を構成する「水」の水素原子をたたき出し(質量がほぼ同じなのでビリヤードの玉つきと同じ)、全身の細胞を破壊します。  これらの炭素14は、体内にも存在するわけで、当然人類や生物は皆、炭素14から体内被曝しているわけです。また、炭素を含んだ大気や木やコンクリートなどからも外部被ばくしています。これらは、「自然放射線」の一部になるわけです。 >放射能を万が一帯びたとしても それによる問題はまず起きない と、断言できそうですよね? →上にも書いたように、体内で安定物質が放射性物質に変わることは考えられません。  今原発事故で心配されている「内部被ばく」は、原子炉から放出されたセシウムやストロンチウムといった核分裂生成物(ウランが核分裂した結果生成された放射性物質)が食物に含まれた状態で体内に摂取することで発生するものです。  炭素14のように人類誕生の昔からずっと自然界に存在している放射性物質を心配してもしょうがありません。  これまでに書いてきたことは、原子物理や放射線の「基本のキ」に属するようなお話です。  失礼な言い方で申し訳ありませんが、炭素14が人体内で中性子線によって生成される、と考えておられることには唖然としました。前にも書いたように、「基礎的」な部分をもう少しご自分で勉強してから質問することをお勧めします。  専門書でなくとも、「ブルーバックス」とか一般向けの解説書程度でも、その辺の「基礎的」な説明はあると思います。

Nouble
質問者

お礼

その後追計算を行って頂けているご様子から 以下のことはもうお察し頂けているかと思いますが、 一応補足させてください。 もうお分かりの通り、世の中には 学者でかつその筋の専門家の方と 学者だがその筋には明るくない方と 理系だがその筋には然程は明るくない方と 文系の方のように そもそも理系分野には明るくない方 が、おられると思います。 がこの全ての方々に共通して 「解らないことの中に不安因子があったら恐怖する」 「恐怖対象に対し専門化がふたをするような態度でひたすらごまかそうとすると その意図に裏があるように感じ不安が増大する」 という要素があると思います。 私の個人的見解では安心というものは 「起こりそうも無い要素も含め 一つ一つ全てをしらみつぶしにして 明確な検証が示された下、 ・起こりえないと断言できる ・起こっても問題ない ・起こると問題が確かにあるが  そこに達する前には  もっとほかに 重大な危惧すべき問題が発生するので  それは発生するに至らない。  またその点を危惧するより先に危惧するべき事がある の内のどれかに分類される」場合 得られると思っています。 (※:最後の場合は微妙ですが… (汗)) また、安心というものは 学者で専門家の方が得られるだけでは ましてや私一個人一人が得られるだけでは 到底足りないと感じています。 本当に安心ならば それは より多くの絶対多数で共有すべきだ と思います。 正直私も素人で 頑張ってもそんなに高尚な質問が出来る訳ではありません、 往々にしてご指摘の通り 「調べてから聞いた方が… 」 との、指摘を免れ得ない質問ばかりでしょう。 しかし今回に限っては むしろ「誰が観ても解るような質問・誰が観ても納得できるようなスレッド」 これを目指そうと(途中からかも?)感じましたので このようなものとさせて頂きました。 実際には既に こういった方向性で 専門家の方々に対する質疑応答を通して 事を明確にされているサイトが あるやも知れませんが、 だだっ広いネットの世界 一つ、いや複数あったとしても 多すぎると言うことは無いと思います。 皆様方には私のただのエゴ・我が儘のような振る舞いにより 振り回すことを申し訳なく思いますが、 枉げてご容赦を頂ければ幸いです。 どうぞ宜しくお願い致します。

回答No.5

自然界の炭素の同位体存在比は、ほぼ一定で ・炭素12(中性子6) 98.89%  安定-非放射性 ・炭素13(中性子7) 1.109% 安定-非放射性 ・炭素14(中性子8) 0.00000000012% 放射性 「この非放射性炭素が放射能を帯びるように変化する事って」 →基本的にはないんですが、 地球上で 炭素14が作られる反応は、(1) がほとんどです。 ( (1)の反応は、100% ではなく、(2)も起こる。) (1) 窒素14 + 中性子 → 炭素14 + 水素原子 (2) 窒素14 + 中性子 → 窒素15 大気中の窒素14が上空で、宇宙からの放射線で発生した中性子 により、炭素14になる。 非放射性炭素からも原子炉近くでできないこともないですが、 通常の環境では、問題になることはありません。 もちろん、実験か実験用に意図的に作ることはあります。 (3) 炭素12 + 中性子 → 炭素13 (4) 炭素13 + 中性子 → 炭素14 の反応ですが、中性子がぶつかっても吸収されるとは限らないし、 意図的に炭素にぶつけたとしても、量の少ない炭素13に当たるか、 炭素12に2段階当たるかしないと放射性にはなりません。 (もちろん、同時に2個の中性子が当たる必要はなく、時間差があって よい。) 炭素は、中性子の吸収確率が低く吸収されにくい。下記URL参照 (ホウ素等がよい吸収剤となる。) ↓中性子吸収断面積 http://www.geocities.jp/atom2314/kisogenri/gensokunoseisitu.html なお、中性子は、単独では、半減期886.7秒(15分弱)で、あまり遠くから は影響を受けることはありません。炭素14の生成よりも、元の核分裂 生成物や中性子が作用しやすい水などの水素の方が問題です。 高速中性子では、原子核に吸収されなくても水素の原子核が飛ばされる 反跳陽子がほとんどで 生物では、分子が壊されていきます。 また、炭素14は、半減期が5730年で人間の寿命中に壊れるものは、 半減期が数10年のものと違って一部で、比較的には、効果は低いのも あります。 なお、中性子星では、大きな重力で原子がくっつきすぎて電子同士の 反発で支えられなくなって(5)の逆反応で左向きが安定になってます。 さらに、重力が強い場合、中性子も保てなくなりブラックホールに。 (5) 中性子 → 陽子 + 電子 + 反ニュートリノ

Nouble
質問者

お礼

有り難うございます、 こういう情報ってちゃんと説明して頂けるもの、 個人的にはそう多くは無いように思えていたので ちゃんと説明して頂けるととても嬉しいですし 他の方とも情報共有できると思うと この点でも嬉しく思えます。 今は、 一過性の放射線の問題 それよりも 体内でずっとくすぶり続けるような つまり 体内に放射能を帯びること 特にタンパク質が放射能を帯びることが とても興味を引いていたので 質問させて頂きました。 ところで、 またどうしようも無い質問だと思うのですが、 聞かせてください、 炭素14の原子一個が放射線を出すのは1回限りで 出した後は放射能を失うか炭素で無くなる そんな気がしてきたのですが、 これって正しいですか? つまり体内のタンパク質が 仮に全て炭素14を用いていたとしても 崩壊に掛かる時間が とてつもなく長いので 1個人が生存中(仮に100年)に原子崩壊し放射線が放たれる量は 1年あたりに換算すると極端に少ない 自然界から浴びる放射線量より影響が少ない。 と考えて良い と言うことですか? もしそうだとすれば 体が中性子放射線に被爆して 分子が壊されることはあっても 炭素による体内被曝が 誘発されることは無い 百歩譲って 仮にそんな事態が起こりえても 精製された放射性炭素が生存中に放射線を発する確率は非常に低く 結果問題になるような現象には至らない この点は安心だ と思えそうですよね? 窒素は炉に封入される位ですから 放射性同位体化の心配は無いようですし… (なのかな?) 後は酸素さえ安心できれば タンパク質が中性子放射線を浴びても 放射能を体内で新たに帯びることは無い また 放射能を万が一帯びたとしても それによる問題はまず起きない と、断言できそうですよね?

noname#157218
noname#157218
回答No.4

 No.3です。 >こういうことですか? > 窒素14(陽子7+中性子7) + 中性子1 → 炭素14(陽子6+中性子8) + 水素原子(陽子1+中性子1)  いいえ。これだと、質量数(陽子と中性子の総数)が、反応前:15、反応後:16 になって、保存されていませんね。  窒素14(陽子7+中性子7) + 中性子1 → 炭素14(陽子6+中性子8) + 水素原子(陽子1) です。ここでいう「普通の」水素原子は、陽子1個のみで中性子はありません。(中性子1個を持つ水素は「重水素」と呼ばれ、水素全体の0.015%しか存在しません)  ということで、この反応にかかわる中性子は1個だけです。  窒素の原子核と中性子1個が衝突して反応する確率自体が非常に低いので、炭素14は0.00000000012%しか存在しない、ということなのでしょう。ましてや、同時に中性子2個が、というのは天文学的に小さな確率ということです。  この反応以外に、炭素14が生成される反応も存在するかもしれませんが、この反応以上に確率が小さいので無視してかまわない、ということなのだと思います。  原子は、野球場ぐらいの大きさの軌道に電子が回っている中に、リンゴの大きさの原子核がある、という感じです。その間は真空の空間です。中性子星のことはよく知りませんが、これがぐぐっと圧縮されて、原子核の陽子が電子を取り込んで、中性子が密集状態になっているものと思います。(違っていたらごめんなさい)  陽子と中性子と電子の関係には、今話題の「ニュートリノ」という粒子も関係しています。  原子核の中で、同じプラスの電荷をもつ陽子同士が電気的な反発力を超えた「強い力」で結びついていること、中性子は電子を放出して陽子になろうとすること(ベータ崩壊。この電子が陽子と結合するのが「弱い力」)といったあたりが、現在でも素粒子物理学の中心だと思います。  興味があれば、いろいろとご自分で体系的に調べてみてはいかがでしょうか。つまみ食い的に分からないところだけを聞くよりも、基礎から自分で学んでいった方が面白いと思います。

Nouble
質問者

お礼

陽子と電子だけで水素原子だとは正直解ってなかったです、 有り難うございます。 誰かほかの精製方を研究された方はおられるのでしょうかね? 自然界には特異点的な現象が存在するのはよくある話、 もしその特異点的現象を見つければ 確実に現代科学の一角を根底から揺るがす大発見で 科学史に残るとてつもない業績、 プロの方々が見逃すには惜しいテーマのように思うのですが… これは素人考えですかね (^_^;)

noname#157218
noname#157218
回答No.3

 最初の質問では、前の方がお答えのように、大気中で常に一定量の放射性炭素が生成され、一定の半減期で減っていくという状態が釣り合っていて、地球上に一定比率で放射性炭素が存在する、ということです。  生物は、呼吸や食物摂取により、この一定比率の炭素を体内に取り込み、同様に排出することを繰り返しており、体内には常に一定比率の放射性炭素を持っています(地球上の比率と同じ比率で)。  生物が死ぬと、体内の放射性炭素は新陳代謝しなくなるので、新しい放射性炭素が取り込まれない状況で、半減期5730年で減っていくことになります。従って、化石に含まれる放射性炭素の比率を調べることで、死後何年経っているかが判定できるわけです。これが「放射性炭素年代測定法」ですね。  ちょっとわき道にそれました。  追加のご質問ですが、放射性炭素ができるのは、   窒素14 + 中性子 → 炭素14 + 水素原子 という反応です。炭素14に中性子が当たってできるわけではありません。窒素は、大気中に約80%存在しますので、宇宙線などによってこの反応が起こりやすい、ということです。ただし、そもそも原子核に中性子が当たるということ自体、非常に確率の小さな出来事なので、1つの窒素に2個の中性子が同時に当たる、という確率は天文学的に小さくなります。  元々の窒素14は、陽子7個と中性子7個でできています。これに中性子が当たると、ほとんどの場合、中性子が取り込まれて安定な窒素15(陽子7個と中性子8個)になりますが、一定の確率で中性子が陽子1個(つまり水素原子)をはじき出して、炭素14(陽子6個と中性子8個)になるものもあります。(おそらく、ぶつかる中性子のエネルギーなどによるものと思います)  これが、炭素14として地球上にあるわけです。  炭素14(陽子6個と中性子8個)も、ベータ崩壊という、中性子が電子を放出して陽子になることにより、半減期5730年で、さらにより安定な窒素14になります。この放出された電子が、放射線の一種である「ベータ線」です。このため、炭素14は「放射性炭素」と呼ばれます。   炭素14 (ベータ崩壊) → 窒素14 + ベータ線   (陽子6個+中性子8個) → (陽子7個+中性子7個) + 電子(ベータ線)  元素が変わるというのは、原子核が何らかの反応をして、陽子(プラスの電荷をもった原子核を構成する粒子)の数が変わることです。陽子の数=原子核の周りを回る電子の数(マイナスの電荷を持つ粒子)であり、物質の化学的性質は電子の数で決まりますので、陽子の数=電子の数=元素(元素番号)ということです。  中性子の数は、電子の数に影響しないので、化学的には同じ元素だが、原子核の重さが少しだけ違う「同位元素」というのもが存在するわけです。  炭素についていえば、98.9%は炭素12(陽子6個、中性子6個)、1.1%が炭素13(陽子6個、中性子7個)、さらに0.00000000012%の炭素14(陽子6個、中性子8個)が存在する、ということです。  上の炭素14のベータ崩壊のように、    中性子(電荷なし) → 陽子(プラスの電荷) + 電子(マイナスの電荷) という反応の場合には、陽子・電子が1個増えるので、元素番号がひとつ大きい元素に変わります。中性子と陽子は、電子を出したり取り込んだりすることで相互に変わりうる、というのがポイントですね。  アルファ崩壊(アルファ線を出す)、ガンマ崩壊(ガンマ線を出す)というのもありますので、興味があったら調べてみてください。(アルファ崩壊では、元素番号が2つ減ります。ガンマ崩壊では、元素は変わりません)  いずれの場合にも、粒子(陽子、中性子)の個数や電荷(陽子と電子)の合計は変わりません。そうしないと、エネルギー保存の法則が成り立ちませんから。

Nouble
質問者

お礼

有り難うございます、ぶ厚いご好意を感じました。 こういうことですか? 窒素14(陽子7+中性子7) + 中性子1 → 炭素14(陽子6+中性子8) + 水素原子(陽子1+中性子1) 当たる確率が無いに等しい位にしか 本当に無いのなら 熱中性子が接触する確率も相当に少ないはず… ならば取り込まれる熱中性にも2では無く 上記のように1でしょう… ??? ちょっと違和感を感じます。 まあ何はともあれあり触れた窒素が いわゆる「欠け」て放射性炭素に変わる それが生成方の内の1つと言うことですね? で、 他の生成方は存在し得ないのでしょうか? ところで 中性子が陽子に変わる可能性について 全く思いもよらなかったので、 ワクワクしています。 ということは 憶測で済みません… 炭素14程度で中性子が崩壊(?)して陽子に変わり窒素になるなら 中性子星ではもっとダイナミックなことが起こっているのでしょうか? 中性子と陽子間での変位の相関に規則性はあるのでしょうか? 目が輝き心躍ります。 こういう分野好きなもので (^_^;)

  • P0O9I
  • ベストアンサー率32% (693/2146)
回答No.2

質問する前に、検索ぐらいしてみることですね。 その方がよっぽど早く分かります。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%AD%E7%B4%A014 一、二、炭素14は対流圏上部から成層圏で、窒素原子に熱中性子が吸収されることによって生成している。 三、炭素の内の0.00000000012%を占める程度だから、人体に影響が出るほど集積される心配は一切ありません。

Nouble
質問者

お礼

馬鹿な追質問をして済みません 炭素と窒素の違いは正に陽子の数ですよね? 窒素に中性子が加わって何故陽子が減るのか… 中性子量6の普通の炭素に 中性子が2つ打ち込まれる可能性が どうして否定されるのか… 済みません、 ちょっと想像がおいつかないので 解説をお願いしても構わないですか? この点が一番知りたいことの隔心の一角なので お付き合い頂ければ幸いです。

  • itaitatk
  • ベストアンサー率38% (751/1976)
回答No.1

1.基本的にありません。 2.3.現在のところ低濃度ではどのような状況で影響がでるかは研究結果が出ていません。 しかしいえることは一定量を超えると発がん性がでるという白・黒はっきりと分かれているのではなく、確率が増加するということです。

Nouble
質問者

お礼

済みませんがもう少しお付き合い頂けますでしょうか? ご解説頂きたいと願うのは 中性子量6のありふれた炭素に 放射線 特に中性子線などが当たった場合の挙動についてです。 ・ 中性子量が増減することはあり得ないのでしょうか? ・ 陽子数が変動することもあり得ないのでしょうか?(例えば 割れる… はじき出される… など) 全く解らないので お教え頂けると本当に有り難いです。 どうぞ宜しくお願い致します。

関連するQ&A

  • 放射能

    放射線取扱主任者の試験を受けようとしているものです。 参考書でちょっとつまずいて気になった問題がありましてわかる方教えてください。 問題 人体には重量で約18%の炭素が含まれる。現代の炭素中の14C濃度が、14C/C比で1.5×10^(ー12)であるとした場合、体重60kgの人の14Cの放射能(Bq)はいくらか? ただし、14Cの1Bqは2.6×10^11原子とする。 解答 60×10^3×(18/100)×(1/12)×6.0×10^23×1.5×10^(-12)×{1/(2.6×10^11)}=3115Bqなんですが (1/12)ってなんの値なのかがわかりません。

  • 放射能まみれ と 二酸化炭素まみれ

    この二つのうち、選択するとしたらどちらが好ましいですか。 片方は幾つもの原発事故で世界中が福島第1原発敷地内並に放射能汚染された状況。 もう片方は大気中二酸化炭素濃度が滅茶苦茶上がって世界中が+5度~10度も気温上昇した状況。 或いは、両者がそれと似たような状況になったとして。 どちらが好みか、どちらが快適か、人間らしいか。 ちなみにどちらも好きだ、というのはやめて下さい。 放射能汚染も地球温暖化も早急には収束しないとの前提です。

  • 今でも原発から放射能は漏れていますか?

    福島の原発ですが、除染、放射能の人体への影響、食物の放射能濃度などのニュースは毎日見ますが、原発の放射能モレの状況については全く報道されていません。実際の所、放射能は今でも漏れ続けているのでしょうか。どこか信頼のできる情報源はあるでしょうか。

  • 放射能濃度が高いところに行くと

    東北地方太平洋沖地震が発生しましたね。 その地震によって原発が大変なことになっています。 TVでは「放射能濃度が高いため近寄れない」などよく聞きます。 そこでふと疑問に思ったのですが、放射能濃度がとても高いところに近づいたらどうなってしまうんでしょうか? もちろん被爆するのは知っています。 近寄ったとたん激痛に襲われたりするのでしょうか? 目の水晶体が濁ってくるとか聞いたことがありますが、瞬時に体に影響されるんでしょうか…? 詳しい方教えてください。

  • 誘導放射能を決めるファクター

    先日、Agの誘導放射能について質問させていただいた者です。 その後いろいろ調べていると Al, V, Ta, Mg->低誘導放射能 Cu->中くらい Ag, Nb->ダメ というデータが出てきました。 このような元素による誘導放射能の違いは、元素のどのような性質によって決定されているのでしょうか。 例えば、放射性同位体の半減期が短い->低誘導放射能というようなことなどおしえていただけるとありがたいです。 よろしく御願い致します。

  • タンパク質の安定同位体標識について

    タンパク質のNMRによる構造解析において、炭素、窒素、水素を安定同位体で標識する手法があります。タンパク質のほとんどの原子を安定同位体標識することで、タンパク質の大きさが変化して、タンパク質自体の活性が非標識のタンパク質と比べて変化してしまうと思うのですが、こうした安定同位体による影響は考える必要はないのでしょうか?

  • ベータ崩壊、アルファ崩壊をとても簡単に教えてください

    高校生レベルの内容でのご教授を教えてください。 放射性同位体が変化するときベータやアルファ崩壊を 起こしますが まずベータ崩壊は質量数を変えずにということなので 中性子→陽子に変化するという事で良いのでしょうか? またその時でるベータ線(ベータ粒子)はどこから飛び出てくる のでしょうか? 高校の教科書では、重水素も炭素14もベータ崩壊ですが ベータ崩壊が自然界では多い?ということはありますか? また、放射線ということで放射能は?と心配になりますが ベータ崩壊などの放射能はそれほど気にするものではないので しょうか? その他、アルファ崩壊、γ崩壊などの違いなどわかりやすく ご教授いただけたら幸いです

  • 柏原原発での放射能漏れのレベル

    柏原原発での放射能漏れが問題になっています。聞くところによれば、人体に影響のあるレベルからはほど遠いとのことですが、実際のところどうなのでしょう?下記によれば、今回のレベルが90,000BLだったとあります。 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3196213.html 私の理解では放射能の強さはキュリーとかベクレルとかの単位で測るはずなのですがBLとはどういう単位でしょうか? 柏原原発の放射能漏れと自然界の放射能との比較等も教えてください。

  • 「放射能」を「磁石」をたとえで説明する

    放射能を説明するのに、以下のたとえの間違いはどこですか。 放射能を磁石を例にたとえて説明します。 セシウム=磁石と考えます。 (1)磁石は磁力線を出します。   セシウムは放射能を出します。 (2)ベクレルとは、磁石の量(個数、質)を示す単位です。 シーベルトとは、磁力線の強さを示す単位です。 (3)放射能が体内に入ると放射線で体に影響を及ぼします。磁石もパソコンなどのそばに置くと 影響を及ぼします。たくさんの放射能が体内に入り、強い放射能を出すようになると、癌など体に悪影響の原因になります。磁石も強い磁力は、データーを破壊したりします。 (4)放射能は、フィルターで取り除けますが、原子なので取り除くのは大変です。磁石も小さくて、たくさんあるとと取り除くのが大変なのは、想像できますね。 (5)原発は、モーターと同じです。モーターは、銅線を鉄に巻いて磁石のまわりで、回転させると電気を作ります。原発も原子を反応させると熱を出します。

  • 放射化する、とはどう言う意味か

    柏原原発が地震に襲われた事故で、「放射化した空気が大気に漏れた」とか「放射能を帯びた水が・・・」ということが言われています。 基本的な質問で申し訳ないのですが、放射化した、とか放射能を帯びた、というのはどう言う意味ですか? 私の理解では放射能とは放射線を発する事で放射線とはα線、β線、γ線の三つがあってそれぞれヘリウム原子核、電子、電磁波、と理解しています。だから放射化する=放射能を帯びるというのはある物質がヘリウム原子核(ないし、電子、電磁波)を発する能力を持つようになる、という意味だと思うのですが、「空気(水)が放射化する」というのは酸素や窒素やH2Oがそういう性質を持つに到った、という意味なのでしょうか?そうなるためには原子・分子の状態がどうなっているのでしょうか?例えば酸素の原子核の中性子が少なくなって、同位体になったとか・・・ よろしくお願いします。